見えないBS資産の重要性
~長い期間経営をやってきて何を積み上げるのか?~
起業して36年目に入っています。私は人生の半分以上を経営者として過ごしてきたということですね。営業職と営業マネージャーとしての経験だけで起業しているので、今思えば最初の頃は経営について何も分かっていませんでした。会計についても多少なりとも理解して経営に活かせるようになったのは、10年以上たってからだと思います。私たちがお客様にとってかけがえのない無形の知的サービスを提供できており、そう思っていただいているお客様がどのくらいいて、継続的なお付き合いが出来ているか。まずはこれが現在の業績をつくっているからです。
エムエムの新規の取引は、新規開拓の営業活動ではなく、お客様の紹介や問い合わせでほぼ始まっています。グローバルIT企業や日本の大手企業との取引が中心であることも、一つのブランドになっていると思います。また、すべてに100点を取れているわけではありませんが、時間をかけて継続しているISMSへの取り組みやガバナンス、情報開示も含め、信頼できる会社であるとの認識を持っていただいていることも大きな資産だと思います。
個人的に、人が育つカルチャーやそれを生み出す仕組みをどう作り、どうブラッシュアップしていくのかが最も重要だと思っています。顧客資産もブランド資産も、結局は現場で働く人たちの日々の活動の結果として積み上がるからです。そしてカルチャーを作っていくことは、時間はかかりますが、社内的に日々自分たちで直接的に取り組めることだからです。

■萩原 張広 Profile
株式会社エムエム総研代表取締役CEO。株式会社リクルートにて法人営業、営業マネージャーとして7年のキャリアを経て、株式会社エムエム総研を設立。法人営業のコンサルティングサービスを大手IT企業やベンチャー企業に向けて多数提供。1998年、ニューヨークでの視察経験から日本でのBtoBマーケティングの必要性と可能性を感じ、業態をBtoBマーケティングエージェンシーとする。以降、数百件のマーケティングプロジェクトに関わる。