会社の理想であるビジョンを達成するためには、ビジョンやゴールに対して現状には何が足りていないかを知り、どうすればよいかと解決方法を探ることが重要となります。会社の中のさまざまなシーンで生じるギャップの把握、問題解決のために役立つフレームワークの1つに「As is(アズイズ)」と「To be(トゥービー)」という2つの考え方をセットにしたものがあります。
この記事では「As is/To be」の用語の意味や、効果的に利用するための注意点について詳しく解説しています。「As is/To be」は、マーケティングにおけるフレームワークとしては理解しやすく、すぐに実践できるものになっています。ぜひ参考にしてください(※As is to beのテンプレートダウンロードのリンクは記事の下部にあります)。
本記事について、マーキャリMEDIAのYoutubeチャンネルでも解説しています。
As isとは?
フレームワークの説明に入る前に、「As is」、「To be」それぞれの用語がどういった意味を持つのかを解説します。
「As is」とは、現状を意味する言葉です。問題解決のためには、現状把握は必須です。
To beとは?
「To be」とは、理想のあるべき姿という意味。
「As is」と「To be」について表に書き出すことで、どこに問題があるのか、問題解決のためにどのような行動を起こすべきかといった分析や見える化ができます。
「As is/To be」が有効な場面
「As is/To be」は現状とあるべき姿のギャップを分析・認識し、解決法を模索するツールです。そのため「As is/To be」を活用できるシーンはとても多いです。
・企業なら収益や集客などの課題や問題を解決するために
・部下に対して、目標を達成させるために何が課題なのかを確認させるといった人材育成
・個人でも目標や抱負の達成のために
・コンサルティングのシーン
などで「As is/To be」は有効でしょう。
「As is/To be」の活用手順(7つのステップ)
ここからは、「As is/To be」の詳しい活用方法について解説していきます。複雑な手順ではないので、すぐに理解できるでしょう。
(1)まずは「To be(あるべき姿)」から定義する
「As is/To be」を活用するにはA4サイズなどの紙が1枚あれば十分です(真ん中で仕切って左側を「As is(現在の姿)」、右側を「To be(あるべき姿)」の記入欄にします)。
まずは「To be(あるべき姿)」から記入していくのがポイントです。理想から記入するのは、現状から記入すると、それに引っ張られて達成可能そうな姿を「To be」としてしまうことを避けるためです。
資金や人材などの外部要因はすべて取り除いて、本当の理想の姿を「To be」の欄に記入していきます。
■Point
「To be」を記入する際は収益をいくらにするといった具体的なもの以外に、数値化できない抽象的なものが含まれていても構いません。企業であれば「売上をいくらにする」に加えて「風通しのよい会社」「社員同士の信頼関係が強い会社」といったものなども記入していくイメージです。
(2)「As is(現在の姿)」を記入する
「As is」を記入する際には、「To be」に対応するように書き出していくのがポイントです。比較しやすいように記入していきましょう。
(3)「As is(現在の姿)」と「To be(あるべき姿)」を比較して「Action(解決手段)」を明確にする
「As is」と「To be」を書き出していくことの目的は、現状と理想のギャップ分析をするためだけではありません。重要なのはどんな対策を講じるかを議論し、実行に移すことに意味があります。
たとえば「社員が定時に帰れる会社」を理想としているのに現状は残業や休日出勤が多いとしたら「業務量が多い」、「効率化ができていない」といった問題が「As is」と「To be」のギャップ分析を行うことで明確にすることができます。
As is to beのテンプレートダウンロード(PowerPoint形式)
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