• 2020/04/24
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「インサイドセールスへの挑戦。成長するために意識してきたこと」インサイドセールス│小嶋 佑奈さん

  • マーキャリ 編集部
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【新企画】

マーキャリの新機能キャリアアーカイブβ版リリースに伴い、マーキャリの運営元であるエムエム総研の社員に今までのビジネスキャリアや日々の業務内容、学生時代のことまで赤裸々に語って頂くインタビュー記事となっております。インタビュー対象者の職種は全部で11職種、創業以来30年、BtoBマーケティング支援事業を続けてきた企業の実際に現場で働いている方たちの生の声をお届けしたいと思います。

【キャリアアーカイブとは】

社会人のキャリアの集合体としてWikipediaなどフリー辞典のように誰でも登録せずに閲覧することが出来るこれまでにないキャリアデザイン及びセルフブランディング特化型プラットフォームです。
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【今回のインタビュイー】

インサイドセールス/小嶋 佑奈さん
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――ビジネストランスフォーメーション事業部(以下トランス事業部)の業務内容について教えてください。

日本の法人営業を変えることをミッションに活動する事業部で、具体的にはインサイドセールスと呼ばれる営業手法の普及を目指しています。電話でお客様にアプローチする手法と色々なテクノロジーツールを掛け合わせるインサイドセールスを導入することで、より効率的なアプローチができるようになります。また、きちんと関係を構築したうえで受注につながりそうなお客様だけに営業担当者が注力できる体制作りも、理想的なインサイドセールスのあり方です。

――小嶋さんが担当している日々の業務について教えてください。

主にインサイドセールスにおける電話業務です。1日1時間5、6件、お客様に電話して今の状況のヒアリングや悩みを聞いていく中で、エムエム総研のソリューションが合うならご提案していきます。あとは、ヒアリングした市場感をベースにセミナーのメールマガジンやコンテンツを作ってお客様が求めている情報を発信していく仕事を普段は行っています。 


――メルマガやセミナーを定期的にやられているのですね。

そうですね。セミナーは先月まで月に1回だったのを今月からは週に2回のペースに増やしていこうと思っています。先月まではお試しでやっていたんですけど、今はより多くのお客様と接点を持とうと積極的に行っています。

――業務で大変なことは何ですか?

誰でもそうだと思うんですけど営業電話って基本的にうっとうしいものですよね。どんなに役立つ情報を伝えると言っても、そう思われる領域なので、伝える側として自分の気持ちとどう折り合いをつけていくかという点と、お客様に「良い情報をくれる人物だな」と印象付けを行えるかは、なかなか正解が見つけられない、大変なところだと思います。

例えば「展示会で名刺交換をしました」と伝えても「あぁ」とホットではない反応の方が多いのですが、そこから「それなら話聞いてもいいかな」「確かに役に立つ情報だったな」とどれだけ思ってもらえるかですね。

――1人のお客様に電話をかける回数はどれくらいですか?

「すぐに予算は作れないけど取り組みは続けている」といったお客様は多いので、そういった方には2カ月に1回くらい電話して最近の状況についてヒアリングしますね。 


――業務において最もやりがいを感じるのはどういったところですか?

セミナーとかメルマガの企画も楽しいのですが、お客様に電話口で「なるほど、確かに、勉強になりました」と言われたときが一番うれしいし、やりがいを感じる瞬間です。そのために自分のコールのスキル、お客様から課題を聞き出すスキルをどう上げていくかや、今どういうところに課題を感じているのかをずっと考えながらコールしています。

――その都度、お客様に合った提案、コールの仕方を考えるのはかなり時間と根気がいりますよね。

そうですね。今は「こういう風に話すと自分らしく喋れる」みたいなものがありますが、始めたての頃は新卒だし営業電話も経験したことがないので、「どういうテンションで電話をかければいいのか」、「どうやったらお客様と信頼を作れるのか」がわからなくて、受付のお姉さんみたいな定型的な電話になって、全然声とかも拾えなくて大変でした。

――徐々に自分なりのやり方を掴んでいった感じですか?



今はどういうトーンで喋るかとか、どういう言い回しがお客様の中で理解しやすいかとか、このことを聞き出したいときはこういう質問の仕方がいいだろうとか、色々自分の中で仮説が立つようになりました。また、市場のニーズを知ってきたことで、出てくる課題も徐々に想定できてきて、自分の中で仮説を持った質問が昔よりできるようになりましたね。

――日々の業務の中で意識的に改善・向上しようと思っていることはありますか?

大きく分けて2つあって、1つはコールのスキルです。今のお客様にこういう聞き方しちゃったけど別の言い方のほうが欲しかった回答が聞けるんじゃないかとか、そういうのは電話の後とか1日の終わりに振りかえるようにしています。

もう1つはインサイドセールスとして市場の声を直接聞けることを大事に考えています。例えば「Aという意見が 25件ありました」などと市場の声を数字として可視化できます。

そのように、数字ベースで提示できた方が同じ事業部の違うグループの人にも納得してもらいやすいと思っているので、その観点をもう少し強めていきたいと思っています。

――数値化はどのように行っているのですか?

SFA上で例えば「インサイドセールスで課題あり・なし」とか、「ありの場合はこの課題」といった風に選択肢を作ります。そして「実際ありと答えた人の中でどの選択肢が何件ずつだったのか」を分析します。今後はもっと数字を活用できるようになっていきたいと思っています。 

――エムエム総研に興味を持ったきかっけを教えてください。

就職活動のときに自分が持っていた観点に「お客様が悩んでいることに対して企画の段階から実際の解決まで伴走できる仕事がいい」というのがありました。エムエム総研はそういったことをサービスの特徴としてメインで打ち出していたので、私のやりたいことに叶うと思って入社を決めました。

――現在の事業部を選択した理由は何でしょうか?

いくつかあるのですが、1つは研修がシンプルに面白かったからです。インサイドセールスの体験ができる研修があって、そのときはお客様の話を直に聞ける、悩みを最初に気づいてあげられるのは良い仕事だなあと思いました。

あとエムエム総研はどちらかというと大手や既存のお客様を中心にアプローチしているのですが、トランス事業部は新規顧客開拓に注力していて、「本当は助けてほしいけど気付いてもらえてない人」に手を差し伸べられる仕事をしたいと思っていたことから、新規顧客開拓をしっかり行っているトランス事業部を選びました。

――インサイドセールスにおいて必要なスキルについて教えてください。

インサイドセールスをやる人って強靭な心を持っている人より悩みやすい人の方がいいと思っています。理由としてはこのお客様は、どんなことで悩んでいそうかなっていう想像を持ちやすいからです。深いヒアリングをしていくためにはお客様の1つ1つの発言に違和感を覚えたり、お客様側の課題を想定できたりすることがすごく大事になるので、何にも悩まない人よりは色々なことで立ち止まって悩む人の方がしっかりと寄り添って話を聞いてあげられると思います。

一方でアポ提案をする勇気も必要になってきます。自分自身もそうですし、新しく入ってくるメンバーでも「同じように寄り添いたい気持ちはあるけどどこまで踏み込んで提案していいのかわからない」といった悩みを持つ方は多いので、ちょっと難しいのですが、そことうまく付き合っていくとインサイドセールスとしては活きるようなマインドセットになると思います。

――インサイドセールスを担当して成長したと思う点はありますか?

成長したというか学んだことなんですけど、大学生の頃は困っている人に手を差し伸べたい気持ちが大きかったんですが、実際電話すると煙たがられるというギャップに衝撃を受けました。

そんなに世の中の人は困っていないのかなあとか、困るほど真剣に仕事をしている人はどれくらいいるのだろうとか、そもそもの人の働き方の多様性を学びました。

あとは市場を見る力とか業績とか売上を意識してアクションしていく力は営業だからこそ身に付いたと思っています。

自分たちが売上を上げなければ事業部の予算はできないですし、極端に言えば私たちの給料も支払えないので、今いくらくらいまで売り上げがあってそこに対して自分はどれくらい努力をしていて他に何か貢献できることはないのかと考えることをすごく意識するようになりました。それは営業という立場だからこそ、かつ色々なお客様の声が聞こえているからこそです。

――学生時代に熱中していたものを教えてください。

学生時代、特に大学4年生はとある旅行会社のインターンを1年間していました。大学生活でそれが一番熱中したことです。

具体的な仕事内容としては、カスタマーサクセスのように納品する作業に近かったです。 例えば私自身が仙台出身なこともあって結構まちづくりとか地域とか地方創生に興味があったので、地域に住む人と都市に住む人の出会いの場を作るような旅作りを実際にまちに住む人と一緒にやる仕事でした。

ツアーを作ったり、広告を使ってツアーの集客をする仕事や当日の運営のお手伝いなどです。やっぱりまちの人の直の思いにふれる機会が多かったですし、自分なりにそのまちの良いところを見つけたときにそれを伝えられる仕事としてすごく好きで、とにかく熱中していました。

自分のことをしっかりと見てくれる大人が多いインターン先だったので、しっかり怒るときは怒る大人が多くてかなり刺激を受けた1年でした。ちょっとした社会人経験でしたね。

――学生時代のアルバイトについて教えてください。

大学1年生から4年生まで駅前のショッピングモールに入っているクレープ屋でバイトしていました。シンプルに高校生の頃からクレープが好きで、大学生になったらベローチェのスタッフかクレープ屋で働こうと思っていて、大学の周りにはベローチェがなかったのでクレープ屋で働いていました。スタバはおしゃれすぎるしタリーズも何か違うなと思って、ベローチェの程よい価格感が好きでした。

――インターンやアルバイトの経験から今に役立っていることはありますか?



大概のことはそんなに抵抗感なくやれていることですね。「初めてだ、できない」と思わずに色々なことができたと思います。例えばビジネスメールとか電話対応とか初歩的なところもそうですし、何か施策を考えるとかイベント企画してとかも、インターンのときにツアーを作っていたから企画もできるし、施策もある程度何かを見越して考えるみたいな思考がついていたと思います。

あと大学1年から3年生まで学生団体に入っていて、執行部とかもやっていたんですよ。その時点で施策検討もやっていて、大学生なので大したことはないんですけど。施策を考える流れとかフレームとかの意識はあったので、それをベースに活動できたのは大きかったと思います。

先を見越して何かアクションをするのは比較的苦手ではないんですけど、未経験の業界だったので全然想像がつかなかったりとか、そういう考え方の視点もあったんだとかは思った1年でした。また、自分なりに考えて施策を行っても、実際に上長や市場感の話を聞くと自分のスピードが遅いかもとも感じましたね。 


――今までのキャリアの中で達成したもの、成果を残したと思えるものについて、事前に「インサイドセールスをテーマにした100人規模の自社イベントの開催」とうかがっています。こちらの詳細を教えてください。


まず、インサイドセールス支援のコンセプトとして、うちの事業部が掲げている「インサイドセールス3.0」の考え方があります。

これは従事者と顧客と経営それぞれがWinになるトリプルWinの状態をめざしたインサイドセールスをやりましょうというコンセプトです。

簡単に言えばただのアポどりやお客様側の迷惑になる電話はしないで、お客様に寄り添った情報提供をしましょう。そうすることで会社のブランドイメージも上がりますよねといった考えです。

ただ、まだ未浸透だったりとか、頑張りたくてもアポ取り電話になってしまっている人が多い中で、しっかり世の中に周知してもらう機会を作ろうと、100人規模でイベントを行いました。無事、アンケートでもインサイドセールス3.0への共感度や理解度が90%以上としっかり理解してもらえたイベントにできたかなと思います。 


――「自社インサイドセールス組織の立ち上げと運用」とも記入いただいていますが、こちらについても詳細をお伺いしてもよろしいでしょうか?

前任者から引き継いで、私と先輩の森山さんとでインサイドセールスを始めたのが昨年9月です。コールなど基本的なことはできていましたが、どういう観点でお客様や市場の声を聞こうとか、どういうレポーティングで振り返って改善を進めていくかなどを一から考える必要がありました。

まずは情報収集と振り返りをどういう観点で行っていくのか、あとはナーチャリングパターンとそれに関する施策を固めていきました。お客様のよくある想定課題とかインサイドセールスの導入フェーズとかを想定して、「こういうフェーズのお客様にはこういう資料を送ろう」とかセグメントを切った施策を考えて実施したそんな1年でした。 


こういう施策を考え始めたのは、事業部に配属されて3カ月くらいからで、そもそも自分のヒアリングのスキルも伴っていないし、お客様の声も分からない状態だったんですよね。お客様の課題を想像してもイメージができなかったので、かなり森山さんの知見とか事業部長の米田さんの声も借りながら回していった感じです。


――小嶋さん、お忙しい中ありがとうございました!

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