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提携する世界のレーベルやフリーミュージックを提供する会社、音楽サイトとかからですね。あとアーティスト個人からだったり
だから知らないアーティストの曲ばかりなのか! センスいいの多いよね
音楽は宝探しみたいなものですからね
もしかして位置情報ゲームアプリがアイデアの起因?
その通りです
やっぱそうか!たまにそのエリアでしか聞けないレア曲あるからそうだと思った笑 しかも有料会員でも、シェルフにキープできないし
それはそのエリアのお店とかから提供されている音楽ですね。呼び込みの為に
キープする方法ないの?俺、赤レンガ周辺で流れる曲凄い好きなんだよね
規定回数流れたら、入手できますよ!10回とか
じゃあ川門さん、10回そこに通わないといけないですね!笑
いや、天気とかタイミングによって流れる時と流れない時があるから、確実に出会えるか分からないんだよね
まさに位置情報ゲームアプリですね!笑
これ、どんなマーケティングして大ヒットさせたか気になるわ
まだ大ヒットとは言えません。少なくとも国内は。DL回数もまだ100万程度ですので
そうなの!?それって多いんじゃないの?
全然大ヒットとは呼べません。元々このアプリの案を出した時に、国内では流行らないと想定していました。ターゲットは普段からスマートフォンで音楽を聴く層なので若者がコアになりますが、今の時代新しい音楽と出会う切っ掛けはSNSやYouTubeが多い。友達や同僚からの紹介含め、トレンドに敏感ではあるものの、わざわざSoundcloudなどで普段から新たな音楽を探そうとしている層は本当の音楽好きに絞られます。また、街や電車で音楽を聴くユーザーのほとんどは自分の気に入った音楽を流してます。歩く時に、何が流れるか分からないラジオを聞いてる人は少ないです。だから国内で流行らすのは難しいと想定してました
そんな想定でよくリリースしたね!開発費、かなりかかるでしょ?
はい、ですので元々狙ってたのは海外のユーザーです。色々調査した結果、海外ではネット以上にラジオから音楽を発見する文化がいたるところに存在してて、更にBGMとして使われやすいインストゥルメンタル(楽器や電子音だけの歌の入っていない音楽)に関しても日本よりも海外には大きなマーケットがあるのでアプリのコンセプトを受け入れられやすいと想定しました
まぁ世界をターゲットにしたら対象の人数もケタ違いだもんね
ええ、特に東南アジアはスマートフォン中心にネットが普及してることもあってソフトより配信の方が伸びてきてます。だからこのアプリも伸ばすことが出来るかなと
逆に伸びないと思った日本向けにはどんなマーケをしたの?
国内は若い世代がどうやって新しい音楽と出会うか、積極的に探されている音楽のジャンル、その逆の供給側のニーズも徹底的に探りました
供給側のニーズって?
作り手の事です。自分の音楽を広めたい彼らがどんなサービスを求めているか。彼らがイメージして作った音楽を、的確に共感しそうな層に知らせる手段はないかと
作り手と、直でやり取りしたの?
そうです、当時ボーカロイドが凄く伸びていた時だったので、国内ではそこを中心に展開しました。作り手と直接契約を結んだりして
ああ、そうか! なんか前に記事で見たわ。池袋で歩きながら曲探しに没頭する若者たちって。もしかしたらボカロ探してたのかな
かもしれませんね。池袋の一部エリアはそこでしか流れないボカロのレア曲を多数配信しているので
なるほどね!
え、これってキープした音楽で自分専用のプレイリストも作れるんですか?!
はい、有料会員ならそのプレイリストをスポットに設置することもできます
面白いですね!
なんなら、自分のプレイリストをリアルタイムで共有も出来るよね? その人自身がスポットになって、自分が今聞いてるものをそのままラジオみたいに周辺の人に流したり
はい、ただ、その辺りの機能は色々穴があって、サービス的に完璧ではないので、案までで止めていたのですが...
テッサンが退職した後に実行されちゃったのね。 そういえば他に競合になるサービスはあったの?リリース前に対策を取ったり
もちろんベンチマークはありますが、それよりも色々な障壁があって、その対策にリリース前は注力しました。例えば自転車問題。音楽を聴きながらの運転を防止するために、一定で自転車の平均速度である12〜18Kmを感知した場合は曲を停止して注意を促したり、車運転の場合はドライブモードにして車が完全に停止するまで操作出来ないようにしたり。あと美術館や図書館など特定の施設内は対象から外したり
色々考えられてるんだな
新たなサービスを出すにはあらゆる問題を予め想定して対策を考えておかないと簡単に潰れますからね
それ聞いたら余計に新サービス案、出しづらくなったわ
次回『グロースハッカー佚』お楽しみに!
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