• 2026/10/22
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はりこらむ 第156回「AI時代におけるサービス業のあり方~かけがえのない存在であること~」

  • 萩原 張広  
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AI時代におけるサービス業のあり方
~かけがえのない存在であること~

 ⇒第155回「会社経営の前提としての価値観~その②勉強観、人生観~」はこちらから


 私たちのビジネスにおいてAIの影響による環境変化がだいぶ具体的になってきました。業界やビジネスモデルによって、その影響の大きさやスピード感には違いがあるかと思います。

  私たちは自社のビジネスを「法人向け知的サービス業」と定義しています。ビジネスモデルとしては、人材紹介、常駐型の人材提供、コンサルティング・マーケティングの業務請負になります。

  今後、私たちも含めサービス業はAIの影響により2極化すると考えています。

  AIによって標準的なサービスはコモディティ化して、価格競争に陥ります。一方で、AIに置き換えられない、お客様にとってかけがえのない価値を提供できている企業は、そのサービスプロセスの一部にAIを活用して生産性を向上させることができます。また人が介在することで生まれる付加価値をAIの活用によってさらに向上させることで、高収益な状態になっていくと思います。

  私たちの会社は、標準的なサービスを多くの企業の提供するのではなく、一社一社、一人ひとりのお客様に対して、個別最適なサービスを提供することをサービスコンセプトにしています。 いかにお客様にとって「かけがえのない存在」になるかを突き詰めて行くことで、AI普及による環境変化の中でも成長していけるのではと考えています。

  今後さまざまなサービス業で、サービス提供プロセスのAI化へのチャレンジが始まります。その時に重要なのは、お客様にどんな価値を提供できていて、それはどのタイミングなのかという見極めだと思います。この判断を間違うと顧客が価値を感じている部分までAI化してしまい、価値を感じていただけなくなってお客様が離れてしまったり、リカバリーにコストがかかることになってしまいます。サービス業におけるAI導入においては、テクノロジースキルと同時に、サービスの本質を見抜ける人材がいることが重要になると思います。そしてその時に特に重要なのが顧客理解だと考えています。

  私もそうですが、皆さんも個人として、お店や家族、友人に対して「かけがえのない存在だなあ!」と思ったことがあるのではないでしょうか。私には行きつけの六本木のBarがあります。そこには会社の社員はもちろん、かみさんや子供たち、友人や取引先の社長さんとも行っています。そのお店が私にとってはまさしく「かけがえのないお店」になっています。

  私や同行者のことを理解してくれていることはもちろんですが、連れていく人やその時の目的などの状況まで理解した上で、押しつけがましくなく、気の利いた対応をしてくれるからです。お店にいったあとにいつも感謝の気持ちになります。お店だけでなく、友人や家族についても、一般論や常識的なアドバイスをもらった時よりも、ちゃんと状況を理解し、自分をちゃんと理解した上で話をしてくれるときに感謝の気持ちがわいて、「かけがえない存在だなあ!」と感じるのだと思います。

  ビジネスにおいても、顧客情報をデータとして蓄積するなどの静的な顧客理解もありますが、今、目の前のお客様はどういう状況にあるのか?どんなコンディションなのかを見極める力が重要だと思います。蓄積された顧客情報と、目の前に起きているお客様の状態を勘案し、最適なサービス内容やタイミングを判断する力、これは簡単にはAIに置き換えられず、人が介在価値を一番発揮するところだと思います。

  エムエムはこのAIによるビジネス環境の変化を機会としてとらえ、AIと人材の連携により、顧客満足の高い高付加価値なサービスを実現します。そして、収益性を高め、それを株主様や従業員に還元できる「トリプルウイン」を実現することを「経営ビジョン」として掲げ、取り組んでいきたいと考えています。

■萩原 張広 Profile
株式会社エムエム総研代表取締役CEO。株式会社リクルートにて法人営業、営業マネージャーとして7年のキャリアを経て、株式会社エムエム総研を設立。法人営業のコンサルティングサービスを大手IT企業やベンチャー企業に向けて多数提供。1998年、ニューヨークでの視察経験から日本でのBtoBマーケティングの必要性と可能性を感じ、業態をBtoBマーケティングエージェンシーとする。以降、数百件のマーケティングプロジェクトに関わる。

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