Win-Winを実現するスキル
~第3の選択肢を考える~
⇒第102回「七夕の願いと経営目的~まるこの願い!~」はこちらから
Win-Winという考え方、これは私の会社の研修の教材として使っている七つの習慣にも出てきますが、とても重要な概念だと以前から思っています。
1.ちょっとずつ譲歩する
※譲り合いの精神、ちょっとずつのWinとLoseを共有
これは最もあるパターンでお互いが少しずつ譲り合って合意点を見つける事ですね。
価値の転換や量的には変わらないので大きなソリューションにはなりません。
※邦画×洋画=遊園地
例えば交際中の男女が、映画を見る時に好みが対立した場合、本質的には一緒に楽しい時間を過ごせることが目的だと気づければ、何も映画である必要はないので、別の楽しい事の選択肢を考えるという事ですね。
その時々によっては、お互いに重要なもの、足りている物が違っている事があります。
そうした時に自分にとっては今そんなに重要でない、もしくは余っている物を他者に提供して、反対に他者からは逆のものをもらう。そういった価値によって新しい関係を構築する事ですね。幕末に行われた薩長同盟においては、武器が調達できなかったが米は余っていた長州藩と武器は調達できるが不作で米が足らなかった薩摩藩。犬猿の仲であった薩摩と長州を坂本龍馬が結びつけて同盟が結ばれ、明治維新へ向かって大きく時代が動いたという話があります。ビジネスにおいても、自社において現状あまっているリソースをうまく活用して、よい関係性を構築していく事はよくある事だと思います。
これは2番の他の選択肢を考えるともつながりますが、今やっている事をもう一つ上のレイヤーの目的で考えてみる事ですね。仕事でいろいろな事が細分化されていくと、目の前の事へのこだわりや事象が優先されて本来の全体の目的がどっかにいってしまい手法論で意見があわず対立するみたいな事がよく起こります。そもそも何のためにこれやっているんだっけ?と本当の目的を再度確認すると、目の前にある事はひとつの手法に過ぎず、別にどっちでもよい、別な手段もあると思えるようになる事はよくある事です。
■萩原 張広 Profile
株式会社エムエム総研代表取締役CEO。株式会社リクルートにて法人営業、営業マネージャーとして7年のキャリアを経て、株式会社エムエム総研を設立。法人営業のコンサルティングサービスを大手IT企業やベンチャー企業に向けて多数提供。1998年、ニューヨークでの視察経験から日本でのBtoBマーケティングの必要性と可能性を感じ、業態をBtoBマーケティングエージェンシーとする。以降、数百件のマーケティングプロジェクトに関わる。