• 2021/10/30
  • 連載企画
  • はりこらむ

はりこらむ 第35回「起きた事象をちゃんと振り返る重要性 ~トラウマと成功体験の活かし方~」

  • 萩原 張広  
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起きた事象をちゃんと振り返る重要性

~トラウマと成功体験の活かし方~


⇒第34回「未経験者を社員で採用し、100人以上のデジタルセールス人材が活躍している話 ~4年前にスタートした新規事業への取り組み~」はこちらから


 過去の経験がトラウマになって勇気が持てない事ってありますよね。また逆に過去の成功体験があるので、またうまくいくと思い安直な選択をして失敗する事もあります。

 最近、仕事でもプライベートでも、実際の経験をちゃんと振り返る事の重要性をとても感じます。どのくらいディティールまで振り返るかが需要で、そうしないとその経験を再度利用する時の、成功確率が変わってしまうからです。今目の前にある事象は過去の経験をもとに考えるべきものなのか、違いがあるとしたらどこなのか? そこを見極めることが重要です。ほとんどの場合全く同じ状況はありませんから。

 例えば就職などで、一度大きな失敗をしてしまうと、全然違う環境なのに、同じように見えてしまい、勇気をもった決断が出来なくなります。以前に自分が選択した会社がどういう会社だったのか、どんな状況におかれていたのか、その中で自分は、何の選択を間違えたのか。自分側の確認の仕方や情報の集め方はどうだったのか? など、様々な方向から振り返りが出来ていると、それぞれにおける今回の事象との違いを明確にできるので、正しい選択ができる可能性が上がります。

 なんとなくのファジーな振り返りしかしていないと、失敗した時の痛い思いとイメージだけで、ある業界はだめだとか、ベンチャーはこうだからとか、そういった印象に引っ張られた判断になりがちです。チャンスがあっても勇気が持てず、ただ安全な方にしか考えが向かなくなり、自分が幸せになる選択肢を狭める事になってしまいます。

 営業の仕事でも、20代の頃に求人広告の営業をやっていた時、当時はまだバブル崩壊前で、不動産業界が好況でした。何度か不動産会社からよい感じの受注をしていたので、私は不動産業界を狙って営業していました。しかし今では解りますが、不動産会社にもいろいろある訳で、賃貸や仲介やデベロッパーでは予算規模もぜんぜん違います。一方、当時川崎の営業所に勤務していたのですが、川崎地区にある中小の製造業は何度か商談になっても、あまりお金が出なくて大きな受注につながる事が少ないイメージでした。

 そういった事もあり、途中からあまり製造業には営業しなくなりました。でも、ある時飛び込みで見つけた、見た目はボロボロの製造業の会社(社名がカタカナだったから飛び込んでみた)が、提案してみたらびっくりするくらいの予算をとってくれて。まあ後でわかった事なのですが、ここは技術力が高く、外資資本が入っていて資金がある会社だったのです。

 そういった経験から、同じ業界でも、ビジネスモデルや資本構成など、見るべきポイントをちゃんと整理して過去の成功体験や失敗体験の類似性が活かせるかどうかの本質を見極める事が、営業として多少なりとも出来るようになったのだと思います。

 これは会社で人材を採用する時にも言えるなと思っています。過去に採用してすごく成長した人材がいて、なんとなくその人材に似た感じの人が面接に来ると、その成功体験に引っ張られる直感が働いて、まあ当たっている事もあるんですが、よくよく確認すると、見た目や雰囲気が似ているだけで、ぜんぜん違うキャラクターやスキルを持っていることも多いです。逆に採用してすごく後悔した人材と似た人が来た時は採用するのが難しいですね。

 なので、今は直感を大切にしつつも、他者の意見も聞きつつ、客観的な視点をもつことを忘れない様に努力しています。

 私の会社では、このコロナ禍でも、1年半くらいで、50人くらいの人材を採用していると思います。その中にはそういった環境変化で、不本意な形で職を失ったり、よかれと思って入った会社が想像と違ったりという経験をしている人達も多くいます。厳しい経験だったとは思いますが、そこで味わった事をプラスにしていくために、ちゃんと振り返りをして、何を次の選択に活かしていくのかを考えて来て欲しいと思います。どんな経験をしてきた人かも大事ですが、その経験を自分でちゃんと受け止め客観的に整理して、次に活かせるような準備をしている人に出会いたいですね。

■萩原 張広 Profile
株式会社エムエム総研代表取締役CEO。株式会社リクルートにて法人営業、営業マネージャーとして7年のキャリアを経て、株式会社エムエム総研を設立。法人営業のコンサルティングサービスを大手IT企業やベンチャー企業に向けて多数提供。1998年、ニューヨークでの視察経験から日本でのBtoBマーケティングの必要性と可能性を感じ、業態をBtoBマーケティングエージェンシーとする。以降、数百件のマーケティングプロジェクトに関わる。

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