• 2021/09/20
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はりこらむ 第31回「オマール海老の入っていない、オマール海老カレー! ~集客と顧客満足の戦略~」

  • 萩原 張広  
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オマール海老の入っていない、オマール海老カレー!

~集客と顧客満足の戦略~


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 ゴールデンウイークに、いつものようにウォーキングをしていると、「オマール海老カレー」のポスターが松屋の前に貼ってあって、とても美味しそうで。私は海老の味が好きなので、いつか食べに来ようと決心しました。ただ普段は、糖質制限している関係もあり松屋のようなファーストフード店には行きません。

 晩御飯タイムに家族にその話をすると、「美味しそうだね!」と言われ、ますますモチベーションが上がり、次の日に朝一で松屋に向かいました。松屋の自販機が私には難しく、お目当ての食券にたどり着けません。後ろの人がイライラしている感じなので、「あっ、すみません。先にどうぞ!」と譲って、もう一度最初の、日本語→店内 からやり直し。やっとたどり着いたのに単品メニューが見つからず、しょうがないのでご飯とみそ汁も付くメニューにしました。

 クリアガラスで左右を仕切られたカウンターの席に座り、食券を渡してワクワクしながら待ちます。時間があるのでメニューをなんとなく見ていると、そこに衝撃的なコメントが!「カレーに入っている海老はオマール海老ではありません」と※印の後に小さく書いてあります。「えっ!何それ!どういう事!詐欺じゃん!」と思い、メニューを改めて、よく見ると、「オマール海老ソースのクリームカレー」。んっ!これって、オマール海老の味のするソースであって、オマール海老が入っているカレーではないと言う事か!なんと、紛らわしい!まあ確かに嘘ではないし。。。

 そしてカレーセットが届いて、ちょっと期待感が下がった感じの中で、一口食べます。「う、うまい!」その後は食べる事に集中して、ご飯も半分食べちゃいました。確かに中に入っている海老はスーパーに売っているような普通の海老でした。でもオマール海老のソースに絡めば、それはもうオマール海老みたいで!
 食べ終わる頃には、満足感で満たされていました。また食べに来よう!と心の中で決意して店を出ました。

 一応、私もサービス業の経営者なので、帰りながら顧客満足度(CS)について考えてしまいました。たぶん集客の事を考えてオマール海老を強調したポスターを作ったのだと思います。間違ってはいませんが、消費者に勘違いさせないかと言うとギリギリの線かと。
 よく見れば、ちゃんとオマール海老が入っていないって書いてあるので、嘘ではないし。

 でも、これって事前期待を上げる事になりますね。結果、私としては満足したのでよかったのだと思います。CS(顧客満足度)って、事前期待に対する満足度になるので。

A事前期待高い→結果満足

B事前期待高い→結果不満足

C事前期待低い→結果満足

D事前期待低い→結果不満足

 今回は、Aのパターンですね。顧客満足度視点で言うと、満足度が一番高いのは、よい意味のギャップが一番多いCと言う事になります。Bが最悪なパターンで、逆のギャップが一番多く、「2度とくるか!」みたいな感じで、絶対やってはいけない例ですね!

 でも集客を考えるとCって、飲食店でも、路面店みたいなほっておいてもお客様が来るところでないと、とりづらい戦略ですね。

 Aは商品サービスに自信があるからこそできる戦略です。

 Bは、市場が限定的なところで(飲食店で言うと、エリア以外の人があまり訪れない地方の地域店とか)やってしまうと、もうそのエリアでは商売できなくなっちゃいますね。

 また、お客様にどのくらいの選択肢があるかも重要になってくると思います。選択肢が少ない場合は、Dの場合でもしょうがなく生き残れる感じです。これはネットでも同じですね。

 帰り道を歩きながら、お店に貼ってあったポスターのゴロゴロチキンカレーも気になってきて、私はこのままいくとクロスセル戦略にはまっていく感じです。

■萩原 張広 Profile
株式会社エムエム総研代表取締役CEO。株式会社リクルートにて法人営業、営業マネージャーとして7年のキャリアを経て、株式会社エムエム総研を設立。法人営業のコンサルティングサービスを大手IT企業やベンチャー企業に向けて多数提供。1998年、ニューヨークでの視察経験から日本でのBtoBマーケティングの必要性と可能性を感じ、業態をBtoBマーケティングエージェンシーとする。以降、数百件のマーケティングプロジェクトに関わる。

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