この記事は「グロースハッカーはサービスを向上させる要となる存在」の後編になります。
前編をご覧になりたい方はこちらをクリックしてください。
マーケティングとの違い
商品を売る仕組み作りという点では、グロースハッカーはマーケティングを行うマーケターとの共通点もあります。しかし、マーケティングとグロースハックは分けて考えられるのが一般的。その理由は視点の違いにあります。グロースハックでは、商品やサービスをより良いものへと成長させていくことが期待されます。つまりは、マーケティングのようにどのようにして売上を上げるかではなく、商品やサービス自体に目が向けられているという違いがあります。 マーケティングでは期間や予算が決められており、マーケティングのための手法もある程度確立されています。しかしグロースハックを起こすためには、前例がなくてもまずやってみなくては始まりません。さらにサービスの成長にはゴールがないため、予算や期間も流動的であると言えます。
グロースハッカーに求められる素質やスキル
グロースハッカーは、エンジニアとマーケターのスキルの両方が求められます。どちらも専門職ですが、知識レベルではなく実際に開発やマーケティングが行えるほどのレベルが必要です。ここからは活躍できるグロースハッカーになるには、どのような素質が必要なのかを見ていきましょう。決断力と好奇心
グロースハックを目指し施策を打っても、そのほとんどは失敗に終わると言われています。それまで前例のないことについて立ち向かっていく仕事ですので、それは当然でしょう。グロースハッカーには、失敗を恐れずに決断する力が求められます。好奇心とは、あらゆることに対して「なぜ?」と知りたくなる気持ちのこと。なぜユーザーはそのような行動をしたのか、他の人が持っていない観点から質問を投げかけたり、疑問を持ったりできることが、商品・サービスの成長につながります。分析・検証力
グロースハッカーに求められるのは、あてずっぽうで突飛な行動ではありません。すべてはデータに基づいた分析を行い、それを改善するための行動をとることが重要となります。そのためマーケターのような分析力が求められます。客観的な事実から、どのように分析し検証に移すかが腕の見せ所です。分析には堅実さが、行動には前例のないクリエイティブさが求められます。
マーケティングとエンジニアの両方のスキルが必要となるグロースハッカー。サービスを改善・成長させるためには、過程として数多くの失敗も経験するでしょう。それでも懸命にPDCAサイクルを回す地道な泥臭さがグロースハッカーには求められます。よいサービスを作るためには、会社を客観的に見ることが重要。似たような製品やサービスが多くある中でいかに自社を際立たせるか。その大きな役割を担うのがグロースハッカーです。今後ますます注目されていく職種であることは間違いないでしょう。