この記事は「マーケティングとブランドマーケティングのちがい理解していますか?」の後編になります。
前編をご覧になりたい方はこちらをクリックしてください。
マーケティングとブランドマーケティングを混同してしまうと起こるミス
マーケティングとブランドマーケティング、たしかにどちらも商品を購入してもらうために行う活動であるため、ブランドマーケティングも大きく見ればマーケティング活動の一環ととらえることもできます。 しかし、2つのちがいを理解していなければ、いざ自社のブランディングを行おうとした際に「マーケティング活動」のことを「ブランドマーケティング活動」と名前を変えるだけになってしまうことが起こりえます。商品を売るためには、企業を知ってもらうことが必要です。たとえばあなたがスーパーの仕入れを任されているとして、新商品だからといって聞いたこともないようなお菓子メーカーのお菓子をいきなり仕入れようとは思いませんよね。特にBtoC企業においては、企業を知ってもらうブランディングが重要になります。ブランディングとは、実はマーケティング活動の中でも特に優先されるべき上位のものであると言えるでしょう。
マーケティングとブランディングのちがい
マーケティングとは、どのような商品を生み出すか、自社の商品の強みは何かといった事柄について考えることである一方で、ブランディングとは消費者に企業に対するよいイメージをもってもらうことでブランドを好きになってもらおうとすることです。 マーケティングが、企業が主体で「どう売るか」に関するものであるのに対し、ブランドのイメージを持つのは消費者です。考えるべき目線が異なるというのがマーケティングとブランドマーケティングの大きな違いです。ブランディングが注目される背景
ブランディングを行うことはなぜ重要なのでしょうか。まず1つは、良いもの・安いものだからといっていくらでも売れる、という時代ではなくなったというのが挙げられるでしょう。 さらには日本の人口減少問題も挙げられます。少子高齢化が進んでいる日本では、すでに2008年をピークに減少が始まっており、その減少数は年間で約30万人です。しかし、ブランディングを行うことできちんとファン作りに成功すれば、他社と差別化でき収益を確保できます。ブランディングを行うメリット
企業がブランディングを行った結果、ブランドに対してイメージを抱くのは消費者側です。ブランディングを行うにあたっては企業側だけでなく消費者側にもメリットがあるのでいくつかご紹介します。顧客が区別しやすくなる
同じようなものが同じような値段で売られていた場合、どちらを買おうか迷ってしまうことがありますよね。しかし、片方が自分の好きなブランドであれば品質の安心感などからそちらを選ぶ人が大半ではないでしょうか。企業側からすれば「他社との差別化」とも呼べますが、実は顧客にもメリットがあることなのです。リピーターになってもらえる
ブランドとして顧客からの信頼が大きければ消費するものや定期的に買い替えが必要なものでは、繰り返し購入してもらえるようになります。 しっかりとファンがつけば、無理な価格競争をする必要がなくなるだけでなく、認知度を上げるためにプロモーション費用を削減することもできます。 さらには同業他社に埋もれることもなくなりますので、採用活動においても自社が求める人材がスムーズに確保できるなどのメリットもあります。特に知名度が低いと感じている企業にこそ、求められるブランドマーケティング。インターネットやSNSが発達している現代では、知名度を高めるために広告を行うのではなく、自社が運営するオウンドメディアで業界に関するコラムやブログを発信するといった手法も注目を集めています。