会社の情報を対外的に発信する広報。スマートフォンやSNSが発達している現代では、広報が担う役割も大きく広がってきています。この記事では広報が会社のブランディングを行っていくために必要なことについて解説しています。なんとなくイメージがあっても広報の仕事やブランディングについて詳しくない方にぜひご覧いただきたい内容になっています。混同しやすい広告宣伝やマーケティングとの違いについてもご紹介しています。
ブランドとブランディング
ブランディングについて考える前に、ブランドとは何かを確認しておきましょう。ブランドと聞けば、バッグや洋服、時計といった高級ブランドが浮かぶ方も多いのではないでしょうか。さまざまなブランドがありますが、それぞれに対して「こんな人が持っていそう」とか、「こういう商品を取り扱っていそう」といったイメージをなんとなく持っていますよね。
商品を作っている企業に対しても、企業が売っている商品やサービスについてもイメージがあるかと思います。ブランドとは、「人が企業や商品・サービスについて抱くイメージのこと」を指す言葉です。一般の人や購買層だけでなく社員や株主であっても「私の会社はこういう会社」といったイメージを抱きますので、ブランドという概念はとても大きなものであると言えます。
不特定多数の人がイメージを抱くので、企業側がそれをコントロールすることは簡単ではありません。たとえば、高級時計のメーカーであればどんなイメージを周りに抱いてもらいたいと考えるでしょうか。「安っぽい」というのは問題外であるとしても「安くて良いもの」という良いイメージであったとしても、高級感や特別なひと品、一生ものの買い物などといったイメージを抱いてほしいと考えているのなら、喜ばしいことではありませんよね。
ブランディングとは、ブランドのイメージをより良いものにするというだけでなく、正しく理解してもらうための活動全般のことを指します。 家電製品を買うのであっても、掃除機ならどこがよい、音響設備ならどこがよい、洗濯機なら・・・といったイメージがあるかと思います。それらを確立していくのがブランディングと言えるでしょう。
広告宣伝やマーケティングとのちがい
広報の仕事について詳しく分かっていないという方でも理解しやすいように、広報と広告宣伝・マーケティングとの違いについて述べておきます。 広報の主な役割とは、プレスリリースの作成やメディアからの取材対応など、外部に対しての活動となります。自社の認知度を高めるためにいかにメディアに注目してもらえるように活動するかが重要となります。近年ではオウンメディアといって公式サイトとは別にコラムやブログ、SNSなどを運営し積極的に発信をすることも増えてきています。 広報が、メディアに「取り上げてもらう」活動であるのに対し、広告宣伝はお金を支払ってTVCMを打つ、雑誌やインターネットサイトに広告を出すことを言います。 また、マーケティングとは、一言でいうと「企業が顧客獲得のために行う戦略全般」のことを指します。なんとなく市場調査というイメージがあるかもしれませんが、それは正しくありません。広告宣伝も広報も、顧客獲得のために行うものですからマーケティングの一部と言うことができます。