• 2025/10/30
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はりこらむ 第132回「因数分解して言語化すること ~「キュンキュン、スペック、リスペクト」~」

  • 萩原 張広  
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因数分解して言語化すること
~「キュンキュン、スペック、リスペクト」~

 ⇒第131回「50代60代は黄金の時間!~幸せの価値観と健康の重要性~」はこちらから


 私は昔から文章を書くのが好きで、抽象的なことを言語化する趣味があります。 若い人と恋愛観や結婚観の話をしている時に思いついて言語化した「キュンキュン、スペック、リスペクト」という言葉があります。

 相手に好意を持つという「好き」という抽象的な概念を言語化したものです。
「キュンキュン」これは分かりますよね。特に恋の始めの段階の、ときめく感じとか「会いたい」、「その人のことを考えるとドキドキする」みたいな気持ちですね。

 そして「スペック」これは、前提条件や基準のことです。もし女性が結婚したい男性ということで言えば、一般的には年収や学歴とか、人によっては身長など。男性側から見れば家柄とか、もっと個人的なことで言えばタイプやスタイルといった要素 もあるかもしれません。最後に「リスペクト」これは、その人の内面性からくる尊敬の感覚で、人格や経験に基づく知見や習慣などを指します。

 この言語化された3つのテーマに対して、それぞれ5点ずつで合計15点満点。例えば、「今対象にしている人に点数をつけてみるとどうなるかな?」と、話をしている相手に質問したりします。答えを聞くと何となくですが、どれかが5点でもトータルで10点を切っていると厳しい感じがします。

 自分の内側にある価値観を可視化することで、自分の本当の気持ちが分かることもあるようです。またこの3つは時間軸でも違うようで、一般的には恋愛や結婚初期はやはり「キュンキュン」の点数が高く、時間がたつと「リスペクト」の重要性が増すように思えます。「リスペクト」の点数が低くなりすぎると一緒に過ごすのも難しくなるかも知れませんね。最近、個人的にこの「リスペクト」の中身を、恋愛に限らずさらに因数分解しようと思いました。もちろん、ここに書いた内容に関して私自身が完璧なわけではないですし、他者に求めているわけでもありません。ただ、プライベートも含めてそう思える人と過ごしたいですし、私自身もそうありたいと感じていますね。

 私個人にとっての内面性(リスペクト)の因数分解
  1. 真摯さ:倫理観と基本行動ですね。約束を守る、それができなかった時はごまかさずにちゃんと詫びて説明できる。極力二面性がないこと。約束の順番や筋を通すこと。待ち合わせには遅れないように最大限の準備と努力をし、その上で何かあった時は早めに連絡する。自分の言い訳を考えるのではなく、相手が正しく判断できる情報を提供できること。
  2. 主体性:自分にとって大切なことをちゃんと自分で決められる。そしてその結果を受け止めて、自分に対して自分で責任がとれる。他責―― 例えば、親や上司、世の中のせいにしない。
  3. 自己客観性:自分と他者の違いを理解し、他者をリスペクトできる。自分の考えていることだけが正解だと思っていない。周りから見た自分を想像することができる。その上で、周りに合わせるだけでなく自分なりの判断ができる。良い意味で自分の信念を信じ、ミッションや価値観に忠実で周りが見えないくらいに集中しちゃう人もいます。そういう人もリスペクトできますが、その中でも気遣いができる人をさらにリスペクトしますね。
 次は「良い会社」という概念を因数分解して言語化することにチャレンジしています。

 

■萩原 張広 Profile
株式会社エムエム総研代表取締役CEO。株式会社リクルートにて法人営業、営業マネージャーとして7年のキャリアを経て、株式会社エムエム総研を設立。法人営業のコンサルティングサービスを大手IT企業やベンチャー企業に向けて多数提供。1998年、ニューヨークでの視察経験から日本でのBtoBマーケティングの必要性と可能性を感じ、業態をBtoBマーケティングエージェンシーとする。以降、数百件のマーケティングプロジェクトに関わる。

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