• 2023/10/20
  • 連載企画
  • はりこらむ

はりこらむ 第87回「計画通りに着地できるか? ~どれだけの事を想定できるか?~」

  • 萩原 張広  
article-image


 計画通りに着地できるか? ~どれだけの事を想定できるか?~


 ⇒第86回「会社のルールとは? ~本質的な意味を理解する~」はこちらから


 創業以来何回も事業計画を立てて来ました。結果を100%計画通りに実現することは難しいですが、ほぼ計画どおりに何年か進めることができた場合もありました。

 新しい事業の場合最初の計画は、仮説がほとんどなので検証しながら修正していくことになりますが、この時にどれくらいの想定力を持って計画を立てられるかが重要です。終わってみて、ここの見通しが甘かったとか、ある個別の事象に影響されて判断した計画になったとかに気づくことになります。

 修正して精度をあげていけばよいのですが、会社で事業を始めて間もない頃は、どうせやってみないと分からないのだからと、計画の立て方の精度が低く、振り返りもまた曖昧になり、なかなか精度が上がりませんでした。

 最近は3クールほどやると、だいぶ精度が上がるようにはなってきました。とは言っても、コロナとかリーマンショックとか世の中的にあまりにも大きなことが起きた時はまた別ですが。そういう意味ではリーマンショックから回復して何年間かは、年次計画に対して、ちょっとプラスで着地する感じを数年続けられました。何年目かに新規事業を始めて、その予測が大きく外れ年間計画を外すことになりますが、現状はその新規事業が収益を牽引するようになっているので、ここはとるべきリスクであったと思います。

 最初に計画を立てる時は、もちろん可能な限りいろいろなことを想定して立てるのですが、かと言ってリアリティが強すぎて、ネガティブ要素ばかり考えて計画を立てると、そもそも夢がなくてつまらなくなってしまいます。新規事業の場合は、多少なりともワクワク感が必要かと思います。

 計画を立てて3回くらい回す時のポイントを整理してみると以下のような感じかなと思います。

1回目 基本全部仮説
どのくらい想定できるか 夢も必要 結果も重要だがアクションプランをやりきること そしてその結果を正しく分析することの方が重要

2回目 仮説の修正
パラメータ(重要KPI)の修正、季節要因の影響に対するフィット感、受注、納品までのリードタイムの検証 コストアップ要因の検証

3回目 市場環境の変化
競合の台頭への対応 成長期への変換 組織対応

 こういったプロセスをうまく回せて3回目に立てた計画から精度が上がり、結果と合ってくる感じになるのが理想ですね。事業フェーズに合わせた対応に今後とも尽力して行きたいです。

⇒次の記事はこちらから



■萩原 張広 Profile
株式会社エムエム総研代表取締役CEO。株式会社リクルートにて法人営業、営業マネージャーとして7年のキャリアを経て、株式会社エムエム総研を設立。法人営業のコンサルティングサービスを大手IT企業やベンチャー企業に向けて多数提供。1998年、ニューヨークでの視察経験から日本でのBtoBマーケティングの必要性と可能性を感じ、業態をBtoBマーケティングエージェンシーとする。以降、数百件のマーケティングプロジェクトに関わる。

「マーキャリNEXT CAREER」無料キャリア相談実施中

マーケタースキル診断公開中!!

関連記事

検索条件を変更する

フリーワード

記事カテゴリ
タグ