• 2023/03/31
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はりこらむ 第75回「WBCの感動 ~信じる力と相乗効果~」

  • 萩原 張広  
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WBCの感動 ~信じる力と相乗効果~


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 昨年のワールドカップに続き、WBCでも日本代表が日本中を感動させましたね!

 私も世代的に小学校の頃は野球少年でしたし、王貞治と長嶋茂雄の所謂「ON」の現役時代をテレビで見ていましたから、野球には関心があります。中学生になり、坊主にするのが嫌という理由でサッカー部に入り、その後はサッカーがライフワークスポーツになっています。

 今回の侍ジャパンは、選手一人ひとりのレベルも間違いなくワールドクラスですね。エムエム総研のクレドブックの求められる人物像には「主体性を持ち、組織において相乗効果を発揮できる人材」と書きましたが、侍ジャパンはチームとしての一体感が半端なく、素晴らしい相乗効果を発揮していたと思います。

 エムエムの求められる人物像(コアコンピテンシー)は、詳細についても定義しています。その一部をご紹介します。

●自己責任/未来は自分で選択できる、今の状況は過去の自分の選択の結果だと思えている

侍ジャパンのメンバーを見ていると、一人ひとりが主体性を持っており、置かれた状況を被害者的な感覚で受け取る事なく、自らの意志でその環境を打開していこうという意志を感じます。

●影響の輪/自己がコントロールできる事に集中できる

変えられない過去や環境に心を奪われるのではなく、選手たちは常に今自分がチームの為に出来る事に集中して真摯に準備していました。

●リスペクト/他者を違いと認識し適応できる

ここは一番感じたところですね。普段は違うチームで戦っていて、野球に対する考えや能力もさまざまですが、それを差であるとか、良い悪いという風に捉えるのではなく、違いとして捉え、自分と違う力を持っている相手をリスペクトし、卑屈にも傲慢にもならずに一つの目的に向かって全力を尽くしていました。

 メディアでも取り上げられていましたが、当初、村上選手の調子が上がらずにいた時も、彼に対する良い意味での配慮があり、村上選手もその期待に応えようとして、最後には大きな貢献と活躍をしました。それをチーム全体で喜びあっている姿がとても印象的でした。最後まで信じ切った栗山監督もすごいですが、村上選手の代役としての役割だったパ・リーグホームラン王の山川選手が、試合になかなか出られない中でも常に笑顔でチームをサポートして、出場した際は犠牲フライで打点をあげていました。

 そういった雰囲気を作っていた栗山監督もすごいですし、ヌートバー選手や大谷選手も良い意味でいろんな言動やアクションでチームを盛り上げていたと思います。そういった環境やWBCの雰囲気の中で、チームのみんなが野球を楽しみ、相乗効果を発揮することで想定を超える結果が出たのだと思います。

 会社事業も組織が成長していく中で、人数も増え、いろんな人が入って来て、価値共有する事が難しくなっていきます。そういう状況の中で、他者との違いをポジティブに受け止めてリスペクトし、自らの接し方を変える事で解決していくのか。それとも、違いを差や良い悪いで考えて、他者を否定し、自分が出来ない理由にしていくメンバーが増えてしまうのか。

 商品・サービスや事業モデルがよくても、相乗効果を発揮できるような組織文化を作れないと、内部崩壊してせっかくのチャンスを台無しにしてしまう事も多いのだと思います。大谷選手がセーフティバントをしていたシーンがありましたが、まさにチームが勝つという目的を理解していたからこそ出来た事だと思います。WBCの感動を学びに変えて、組織をよい方向にもっていくべく努力を続けて行きたいですね。

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■萩原 張広 Profile
株式会社エムエム総研代表取締役CEO。株式会社リクルートにて法人営業、営業マネージャーとして7年のキャリアを経て、株式会社エムエム総研を設立。法人営業のコンサルティングサービスを大手IT企業やベンチャー企業に向けて多数提供。1998年、ニューヨークでの視察経験から日本でのBtoBマーケティングの必要性と可能性を感じ、業態をBtoBマーケティングエージェンシーとする。以降、数百件のマーケティングプロジェクトに関わる。

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