• 2022/06/03
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BtoC営業の仕事内容とは?〜キツさ、コツを知り活躍できるBtoC営業職に〜

  • マーキャリ 編集部
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目次

個人向け営業職であるBtoC営業。この記事ではBtoC営業の仕事内容や流れ、活躍するためのポイント、転職を成功させるためのコツなど、BtoC営業について網羅的に解説していきます。

BtoC営業はキツい?仕事内容を確認しよう

BtoC営業もBtoB営業も、営業職は少なからず大変だというイメージを持ってる人が多いです。しかし、大変な仕事にはその分やりがいが隠れているもの。イメージで考えず、BtoC営業とはどのような仕事なのかを確認し、自分の向き不向き、できそうかを判断するとよいでしょう。

個人を相手にするBtoC営業でも、企業を相手にするBtoB営業でも、基本的な仕事の流れは変わりません。

ステップ1:リスト作り

営業は、営業先がなければ始まりません。そのため、まず行うのは「どこに営業をかけるか」を記載したリスト作りです。これは飛び込み営業やテレアポ営業をする場合でも同様です。個人宅を直接訪問するBtoC営業の場合は、地図をもとにどこに訪問するかのリストを作っていきます。

ステップ2:アポイントを取得

リストをもとに、アポイントを取得します。個人宅に訪問する営業の場合は、その場で営業をかけずに、まずはアポイントだけ取得することもあります。

アポイントの取得方法は電話をかけて行ういわゆるテレアポや、自社で実施するセミナーへの参加なども含まれます。

ステップ3:資料作成・訪問準備

どんな優れた営業マンでも、契約率は100%ではありません。そのため、アポイントの数はとても重要になりますが、アポイントと同様に実際に会ったときのための準備も、成約のためには重要です。

実際に見込み客に会って商談をすすめる際に注意したいのは、自社のパンフレットや製品紹介に終始しないことです。相手は忙しい中、時間を取ってくれています。にもかかわらず一方的な営業アプローチをかけてしまっては、信頼関係を築くのが難しくなります。

話を通して相手がどのような悩みやニーズを抱えているかを考え、その解決のために自社に何ができるかをたどっていくという流れがおすすめです。

ステップ4:ヒアリング

営業マンにはヒアリング力が非常に求められます。ヒアリングとは単純に「困っていることはありますか」「今抱えている課題は何ですか」と聞くことではありません。前段階でしっかりと準備をしておき、「それならばこんなことに困っているかもしれないな」とあらかじめ考えておくことが必要になります。

準備段階で立てていた仮説について検証するように相手にヒアリングをしていきましょう。

自社の商品を「売ろう売ろう」とするあまり、クライアントのニーズをないがしろにしていては、営業成績は伴わないでしょう。

ヒアリングは、相手の状況を理解する力だけでなく、「相手の見えない課題を発見する行動」でもあります。どんなに経験を積んでいても、しっかりと準備を行い、決しておろそかにしないことが重要です。

ステップ5:提案・クロージング

ヒアリングで確認した相手の課題やニーズを解決するための手段、自社の商品やサービスです。提案とクロージングの違いは、提案が「うちならこういったことができます」と話すものであるのに対し、クロージングは最終的な購買意思決定を促すものになります。

シンプルに言うなら最終的に「いかがですか?」「買ってください」といった最後の一押しがクロージングです。意外と最後のひと押しが出来ず、成果がなかなか出せない営業マンは多いです。相手のニーズを満たすものであるのなら、自信と持って購買を促していきましょう。

ステップ6:購入後のフォロー

営業は契約を結べばそれで終わりではありません。契約がクーリングオフされたり、短気解約になってしまっては、営業職としての会社での評価は下がってしまいます。

相手と長いお付き合いができれば、その分、会社にも貢献できます。契約後も導入時のフォロー、購入後のアフターフォローは怠らないようにしましょう。

BtoC営業の大変なところ

BtoC営業を行うにあたって具体的にどのような点に大変さを感じるかを紹介します。

1.ノルマがきつい

ノルマという言葉ではなくても、BtoC営業には必ず売上目標が設定されています。

そして必ず営業マンは月単位の売上目標を継続して達成できたかどうかで評価されます。今月だけでなく来月再来月と、月が新しくなる度にゼロから目標に向かって頑張らなければならないのは、やりがいがある反面、きついと感じることもあるでしょう。

2.人間関係がきつい

アポイントの取得やクロージングといった営業の活動自体は一人で行っていてもチームや部署の一員であることには変わりありません。そのため目標が達成できないことでチーム内の人間関係が上手くいかなかったり、上司からきつい叱責を受けたりすることもあります。

3.アポイントの取得がきつい

テレアポや直接個人宅を訪問する飛び込み営業といったアポイント取得方法は、基本的に相手に歓迎されることは少なく、ほとんどが断られてしまいます。

しかし、アポが取得できなければ営業もできないわけですので、アポの取得は非常に重要なものになります。何度断られても次の電話、次のお宅というように気持ちの切り替えができなければ、かなりきついでしょう。

4.土日祝日が仕事になりやすい

BtoC営業は、個人を相手にしている営業職です。そのためアポイントは土日祝日に偏るので、多くの場合は平日休みで土日祝日は仕事というパターンになります。家族や友人と予定が合わせづらいという点は大変なところだと言えます。

5.拘束時間が長く、残業が多い

アポイントの取得や訪問営業などで外回りの時間が多い営業職は、事務的な作業は会社に戻ってきてから行うことになります。また、スケジュール調整をして昼間に事務作業をしていても「営業なのに何をしているんだ」と見られることも少なくありません。その影響もあり、残業が多くなりがちです。

成果が評価・給与に直結するのはやりがいにつながる

BtoC営業は、たとえ営業への適性がある人であっても簡単な仕事ではなく、体力的にも精神的にもきついものであることは間違いないでしょう。それでも世の中に多くの営業職がいる理由の1つとしては、結果を出せば固定給よりも報酬を大きく上げられる可能性が点です。いわば営業職は究極の成果主義だとも言えるでしょう。

BtoC営業はきつく大変なものであるのので、続けられるかどうか、結果を出せるかどうかは「BtoC営業にやりがいを見つけられるかどうか」にかかっていると言えます。営業成績は、他責できるものではなくすべて自分の責任となります。厳しい目標を達成し続けることにいかにやりがいを持てるかがとても重要です。

営業職ならではのやりがいとしては、クライアントから直接感謝の声を聞けることが挙げられます。相手に喜んでもらえるのが何よりのやりがいと考える営業職も多いです。

BtoC営業とBtoB営業の大きな違い

営業は大きく法人営業と個人営業に分けられます。この違いは営業対象の違いです。

法人(企業)に対して営業をかけるのが法人営業、個人に対して営業をかけるのが個人営業です。前者がBtoB、後者がBtoCです。BtoBとは「Business to Business」の略で、BtoCは「Business to Consumer」の略です。BtoB、BtoCはB2BやB2Cと表記することもあります。

たとえば私たちが普段買い物をする小売店、食事をする飲食店、携帯電話ショップなどは消費者(=個人)向けの事業です。店舗であっても、個人に対して営業をかけているかたちになりますので、これはすべてBtoC企業となります。

一方で、企業向けのオフィス製品やソフトウェアを販売する企業、レストランチェーンに対して食品を卸す企業などは、BtoB企業です。

BtoC営業が多い業界は?

BtoC営業を行う傾向が強い業界には以下のようなものがあります。

1.保険業界

生命保険や医療保険など、個人に対して保険商品の販売を行う保険業界は、BtoC営業が基本です。顧客の自宅に訪問する、代理店に来店した方の対応をするといったBtoBの手法が主流です。

2.不動産業界

賃貸物件の紹介や分譲マンションの販売などを個人向けに行う不動産営業もBtoC営業が盛んに行われています。賃貸でも分譲でも、基本は店舗やモデルルームに来た方に対して営業を行う「待ちの営業」が主流です。

BtoC営業で用いられる営業手法

BtoCは個人に対する営業なので、個人宅を訪問するといったBtoCならではの営業はありますが、これは新規開拓営業の一種です。細かい点に違いがあっても、BtoB営業もBtoC営業も「新規開拓営業」、「反響営業」の2つが基本の営業方法になります。

新規開拓営業

新規開拓営業は、新たな顧客を獲得し、売上に貢献するタイプの営業手法です。売上の拡大のためには、新たな顧客は常に必要ですので、たとえサブスクリプション型の商品を提供していたとしても、新規開拓をする営業職はいます。

BtoCの場合は、スマートフォンやインターネット契約、保険や金融商品などの営業職は新規開拓営業が盛んです。アプローチ方法は、外回りなら電話や戸別訪問でアポ取得をする、店舗を構えているならイベントでの声かけやキャンペーン、来店者に対してアプローチをします。 ゼロから常に新たな顧客を獲得する必要があるため、プレッシャーは大きいですが、やりがいも大きいです。

反響営業

反響営業とは、企業側が実施した広告・宣伝に対して問い合わせをしてきた人をターゲットにアプローチをかける営業です。きっかけがないところからアプローチをする新規開拓営業との違いは、相手が最初からこちらに一定の興味がある点からスタートするところです。

問い合わせを待つところから始まるので、こちらからどんどんアプローチをかけるプッシュ型の営業ではなく、プル型の営業に分類されます。

反響営業は、広告の効果が出やすい一般消費者向けの事業を行っている個人営業の企業に多いです。広告の出稿にはコストが大きくかかるので、販売する商材は不動産や自動車といった高価なもので、反響営業が盛んです。

見込み客との接点が問い合わせから始まるため、アポイントの取得は新規開拓営業よりは容易です。しかし、商材が高価なものであるため、成約へのハードルは低くありません。少ないチャンスをいかにものにできるかが、ポイントになります。

BtoC営業を成功させるコツはニーズをつかむためのヒアリング能力

BtoC営業職には売上目標が設定されているため、結果が出ないとつい焦って商品を売ろう売ろうとしてしまいます。しかし、自分が買う側であることをイメージすれば分かりますが、売ろうとされるほど買いたくなくなるものです。

BtoC営業の仕事が製品やサービスを売ることであるのは間違いありません。しかし、相手は製品やサービスそのものが欲しいわけではなく、それを買うことで生活が豊かになる、便利になるといったことを期待しているわけです。

マーケティングの世界には「ドリルを売るには穴を売れ」という言葉があります。ドリルを買う人はドリル(=商品)そのものではなく穴(=買うことで得られる価値)が欲しいのだということを端的に表しています。この言葉はBtoC営業の世界でも通用します。

顧客が何に困っていてどんなものを欲しているのかを知れれば、そこにぴったりなものを差し出せば買ってくれるはずです。相手のニーズを引き出すには、売ることではなく聞くことの方がはるかに大事なのです。特に初回訪問の際は相手が抱えている悩みや達成したい目標などをヒアリングすることに徹するとよいでしょう

また、説得ではなく納得してもらうことを意識するのもおすすめです。自社の商品をアピールして買った方がよいですよと説得するのではなく、相手のニーズに沿った提案をすることで納得して購買してもらえます。納得して買ってもらうためには、相手の課題をきちんとヒアリングしておかないといけません。
「前回の訪問の際にこういうことで悩んでいるとおっしゃっていましたので、今回はこちらの商品を提案させてください」というように伝えると、相手も話に乗り気になってくれるはずです。

営業トークや自身のスキルに頼るのではなく、結果を出すための準備を怠らないことが、BtoC営業を成功させるために重要です。

BtoC営業の経験はBtoB営業への転職に活かせる

個人向けか法人向けかの違いはあっても、BtoC営業、BtoB営業ともに営業職であることは変わらず、基本的な仕事の流れにも共通点が多いです。そのため、BtoC営業の経験を基にしたBtoB営業への転職は比較的容易であると言えます。


営業職への転職活動は「今」がポイント

BtoC営業でもBtoB営業でも営業職へは未経験からでも応募可能な場合が多いです。
若手であれば業界ならではの専門知識やスキルは時間をかけて身につけていけばよいでしょう。しかし年齢を重ねた人物であれば、専門知識や専門スキルは備えていることが前提となりやすく、実績や経歴だけではアピールポイントとして不十分になりやすいです。

つまり、今の会社でしっかりと経験を積んでBtoC営業職として成果を上げていても、業界が異なれば専門的な知識の不足が原因で転職しにくくなるわけです。転職は自分のためにするものです。たとえ恩義があっても自分を犠牲にして無理して会社に残るという考えは会社にも失礼だとも言えます。 また、BtoC営業の仕事が自分に合っていない、成長を感じない、給与が合わない、労働環境が過酷すぎるなどといった悩みや不満があるのなら「今」転職することを考えてみましょう。営業職の場合は、今転職しないことがかえって転職に不利な要素を作りだすことがあります。人生の大きな決断を先延ばしにせず、まずはじっくりと検討してみてください。

転職するか否かを検討する際にヒントとなるのがキャリアプランの作成です。キャリアプランとは3年後や5年後、10年後さらにはその先の生涯に至るまでの期間において、仕事に関する目標を設定し、その実現のためにどのようなキャリアを積み上げていくかを考えた計画のことです。 幸せが人それぞれ違うように、目指すべきキャリアプランも人によって異なります。そして、どういったキャリアプランが正解だといった絶対的なものもありません。自分がどのように仕事と付き合っていきたいか、どのような状態が自分の理想を考えることが重要です。

転職はエージェントを利用するのがおすすめ

世の中には数えきれないほどの企業があります。そのすべてを見て自分にぴったりなものに絞り込むというのはどうしても困難です。転職においては自身の市場価値を知ることが重要になります。自身について客観的な評価をしてもらうためには、転職エージェントと利用して転職活動をすることがおすすめです。転職エージェントは求職者からではなく、企業と契約を結び、その企業から収益を得ています。企業に優れた人材を紹介し、その人物が採用されることで初めて収益を得る成功報酬型のビジネスです。そのため、転職エージェントは求職者に対してフラットな視点で営業職に向いているかどうかといったところから評価やアドバイスをしてくれます。

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