• 2021/11/30
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はりこらむ 第39回「相乗効果を発揮できる組織とは? ~1+1が2以上って実現しますか?~」

  • 萩原 張広  
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相乗効果を発揮できる組織とは?

~1+1が2以上って実現しますか?~


⇒第38回「一人の時間を楽しむこと! ~第2思春期、夢と妄想を広げて~」はこちらから


 サッカーのワールドカップ最終予選が始まりました。日本は初戦でオマーンにまさかの敗戦で、先日中国にやっと1勝しましたね。オマーン戦、代表の選手が力を発揮出来ていない感じでした。

 サッカーに限らず、チームプレイでは、よく1+1が2以上になる関係性を相乗効果と言います。ですが、最近私はこの考え方の実現性にちょっと懐疑的です。何故ならそもそも各人が1の力を出している事の方が圧倒的に少ないと思うからです。私たちが過ごすビジネスの場では余計そうだと思います。

 人が100%の力を発揮するのには、いくつかの要因があると思います。まずは、内面的なモチベーションの問題。私たちの会社では、人は人生の目的の実現に今やっている仕事が繋がっている時、もしくは仕事自体が楽しく自分の知的好奇心を満たすものである時に、内側からのモチベーションが高くなり、主体性を持って働いて力を発揮しやすくなると考えています。そしてその上で、職場環境や上司・同僚などの人間関係の外的な要因があります。

 普通に考えて、サッカー日本代表に選ばれている人たちは、それが大きな人生の目標であるし、サッカー自体も好きでやっているはずですよね。それでも結果が出なかったオマーン戦は、環境やコンディションに問題があったのだと思います。一方で、一般のビジネスの場で働いている人は必ずしもそうとは言えないと思います。仕事はただお金を稼ぐ手段と言う人もいますし、その仕事自体は好きではないけど、本来自分の好きな選択肢を、なんらかの理由で選べずにやっている場合もあるからです。

 本来はそういった内面的な事がフィットして、はじめて一人ひとりが100%の力を発揮できる可能性があるのだと思います。そしてそういう関係性を採用時や育成段階でも会社と社員がコミュニケーションを取って作っていく事が大切ですね。そして、その上でさらに環境が一人ひとりに影響を及ぼします。本来は、その人は1の力を出せるのに、周りの環境(例えば上司とか同僚などの物理的な環境)が、マイナスに影響してしまう場合も多いですね。

 実際のビジネス現場では、そもそも本人の仕事に対するフィット感などで、1→0.6くらいになっていて、さらにそこに物理的環境や上司や同僚などのマイナスパワーが重なり、0.6→0.3みたいな感じになっているケースもあるのではと思います。1+1が2どころではありません。もし個人のもっている力を100%発揮できる環境に組織があったなら、それは十分素晴らしいんだと思います。

 サッカーで言えばヘディングシュートがうまいフォワードがいても、絶妙なタイミングで正確なセンタリングを上げてくれるチャンスメーカーがいないと、相乗効果として得点が入る事はありません。よいセンタリングを上げても、決めてくれるフォワードがいない時と同じですね。そういったお互いの違う個性が結びついて、新しい成果が生まれる、こういった事は実際に起きます。でも日常的に起こる事ではないと思います。

 通常の組織で言えば、平時はみんながアベレージ例えば0.8くらいの力を発揮していて、それが何かしらのピンチやチャンスの時に、危機感や未来への期待感から、一体感が醸成され、そして誰かの意志による動き出しや、活動によって個性が結びつき、合計が2を超える相乗効果が発揮される。そんなことがまれに起きて伝説になるのだと思います。いつも起こるわけではないから伝説なんですね。

 そういった事象が生まれる前提として、普段からみんなが限りなく1を出せるように、マイナスに影響を与えてしまう要素を少なくしていく事が重要なんだと思います。組織やチームを見ていると、どうしたらプラスに出来るのかを考えがちですが、マイナスになっている要因を特定し排除した方が早々にパフォーマンスが向上する事も多いと思います。物理的な問題であればやりやすいですが、人の問題になるとなかなか難しいですね。でもだからこそリーダーシップが必要だと思います。

■萩原 張広 Profile
株式会社エムエム総研代表取締役CEO。株式会社リクルートにて法人営業、営業マネージャーとして7年のキャリアを経て、株式会社エムエム総研を設立。法人営業のコンサルティングサービスを大手IT企業やベンチャー企業に向けて多数提供。1998年、ニューヨークでの視察経験から日本でのBtoBマーケティングの必要性と可能性を感じ、業態をBtoBマーケティングエージェンシーとする。以降、数百件のマーケティングプロジェクトに関わる。

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