営業研修・セミナーでスキルを身につけよう！ 7つの講座の特徴を紹介

この記事では、営業に求められるスキルと営業の基本から応用までを幅広く学べる営業セミナーを紹介します。営業でなかなか成果が出ない方、営業に関する力を身につけたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

営業の種類

一口に営業と言ってもその業務は幅広く、さらに営業職の中でもさらに細分化されていることもあります。

近年では、SaaS企業やベンチャー企業を中心に、営業職の分業化・専門職化がすすんでいます。従来の訪問営業職（フィールドセールス）から派生し、新たな選択肢として特に注目を集めているのがインサイドセールスとカスタマーサクセスの2つの職種です。

インサイドセールスの役割

インサイドセールスとは内勤営業と訳されることが多い職種です。外回りの営業職が「フィールドセールス」または「アウトサイドセールス」と呼ばれているのに対して、こう呼ばれています。従来の対面型の営業ではなく、電話やメール、Web会議システムなどを使い顧客と直接対面する以外の方法で営業活動を行うのが特徴です。

営業の仕事には、見込み客の発掘から提案、成約、成約後のフォローアップとさまざまなものがあります。インサイドセールスの活用が盛んなアメリカでは、営業活動全般をインサイドセールスが行うことも多いようです。その際には主にWeb会議システムを使って商談を行うのが一般的です。

日本では、主に電話やメールを使って見込み客にアプローチをしたのち、実際に顧客と対面する訪問営業に引き継ぐのが大半でしたが、近年ではインサイドセールスのみで営業活動が完結する場合も増えてきています。

カスタマーサクセスの役割

カスタマーサクセスとは、その名の通り顧客の成功体験へ向けてサポートを行う仕事のことです。サブスクリプション型の自社のサービスを顧客に継続して使い続けてもらうために、顧客が不満を抱える前に先んじて解決するのが主な仕事となります。

特徴としては課題や問題が発生してから対応するのではなく、課題が生まれる前にアプローチを行うことが求められます。たとえば商品を購入したものの使い方が分からない、一部の機能しか使えていないとなれば、顧客は不満を抱えています。そうならないように先手を打って行動していくことがカスタマーサクセスには求められます。

カスタマーサクセスは、商品やサービスを利用することで顧客が常に満足した状態にいられるようにするのが役割です。既存顧客に対して「攻めの姿勢」でアプローチをかける、新しいタイプの営業職がカスタマーサクセスです。

営業職に求められるスキル

フィールドセールス、インサイドセールス、カスタマーサクセスの3つの営業職には、共通して求められるスキルが多いです。

ヒアリング力

どんな業種であれ「何かを売る」のが営業の仕事ですから、商材をおすすめしてクライアントに「売る力」が求められるように感じますが、実はそうではありません。

自社の商品を「売ろう売ろう」とするあまり、クライアントのニーズをヒアリングできずに話してばかりの営業職には成績はついてきません。

聞く力とは「相手の見えない課題を発見する力」とも言えます。クライアントが自分の商品を購入しようとするのは「困っていることが解決できるから」に尽きます。当然のことではありますが必要がないものは購入してくれるはずがありません。相手にあなたが提案する商品に興味を持ってもらうために必要なのは商品をすすめる「話す力」ではなく、相手が気づいていないような深いニーズを探りあてる「聞く力」なのです。

特に直接顧客と対面しない営業職の場合は、ヒアリング力が特に求められると言えます。

信頼関係を構築するコミュニケーション能力

口下手だから営業に向いていないという話はよくありますが、口下手であることと営業に向いていないことはイコールではありません。コミュニケーション能力があるかどうかは一言でいうと「会話のキャッチボール」ができるかです。

緊張のあまり話が長くなってしまったり、逸れてしまったりすると、相手は「聞きたいことが効けない」ともどかしく感じるもの。

相手の質問に対して的確な返答ができる、相手に適切な質問ができるというコミュニケーション能力は信頼関係を築いていく上でも非常に重要なスキルと言えます。

データ分析力

営業する相手は、確度の高い顧客とは限りません。いくら自社の商品が優れていても相手にニーズがなければ成約には至りません。相手の見込み度合いはどの程度なのか、相手企業の情報から、どのようなアプローチが可能かといった分析力が求められます。

時間管理能力

営業には「目標」や「数字」と呼ばれるようなノルマがあります。成績は月ごとにリセットされてゼロからスタートとなりますので、必然的に営業職は1つのクライアントだけでなく複数のクライアントに同時にアプローチをかけていくことになります。

会社にもよりますが、クライアントとのアポイント取得から契約後のアフターフォローまで1人の営業職が担当するということも少なくありません。経験を重ねて自身が抱えるクライアントが増えれば増えるほど、新規開拓する時間がなくなってしまうということもあり得ます。

継続して契約を取得できるような営業職になるためには、仕事の効率化のためにきちんとスケジュールを立てて行動していく時間管理能力は必須のスキルです。

営業力が身につくセミナーを7つ紹介

自身の営業力を伸ばすには、場数を踏むといったこと以外にもさまざまな方法があります。営業セミナーもその1つで、社外の講師の指導を受けたり、知見も聞いたりすることで新たな発見ができます。特に、営業職が感覚や勘に頼りがちな面を言語化された講座として受けることには大きな価値があるでしょう。

リクルートマネジメントスクール「営業研修」

リクルート社がプロデュースしているセミナーの1つに「営業研修」があります。営業力強化を目的とした研修セミナー、新人・若手向けの「営業研修　基本ラインナップ」や提案型営業の各ステップに必要となるスキルが学べる「営業力強化　研修ラインナップ」などさまざまな講座が用意されています。

講座は最短で3時間のものから、2日間かけておこなうもの、オンラインでも受講可能なものなどがあります。

新人・若手向けの「営業研修　基本ラインナップ」では新人・若手が一人前の営業に成長していくために、必要となるスキル・考え方や行動習慣のポイントが学べるもの。「訪問・ヒアリング」「提案」「クロージング」の3部構成で、それぞれ3時間、各15,000円（税抜き）となっています。

「訪問・ヒアリング」パートでは、最適な提案を実現するために必要なニーズヒアリングについて、その目的、フレームワークと聞き方を、自身のニーズヒアリングをふりかえる、という3ステップで講義を受けます。「提案」パートでは「心に響く提案」をテーマに、ニーズヒアリングで得た情報の活用方法を学びます。「クロージング」パートでは結論を先送りにされてしまわないための方法やスキルを身につけます。

■サイトリンク
「リクルートマネジメントスクール　「営業研修」」

エムエム デジタルセールス・アカデミー

デジタルセールス・アカデミーでは、法人営業の経験の有無でコースが分かれています。

両方に共通する大きな特徴は、最終的にはデジタルセールス職（フィールドセールス・インサイドセールス・カスタマーサクセス）への転職を目指すという点です。

法人営業未経験者コース

「法人営業未経験者コース」は、対人接客・販売コミュニケーション経験を資産に、デジタル時代の新たな成長職種への転職を支援するコースです。講座期間は約1か月。法人営業やデジタルセールス未経験者も基礎から体系的に知識やスキルを学べます。デジタルセールスの全体像から、最先端の業界事情まで、幅広くカリキュラムに組み込まれています。

法人営業経験者コース

「法人営業経験者コース」の期間は3か月。3カ月でデジタルセールスに求められる実践的な知識を身につけることを目的としています。卒業時には入学中に学んだことの実践編として、複数企業の担当者向けにプレゼンをする機会が設けられています。こちらも最終的には転職を目指すコースとなっており、専門的なキャリアアドバイザーが最適な企業とのマッチング、転職までをサポートしてくれます。

最大の特徴は、現在2つのコースはどちらも期間限定かつ対象者を限定し無料で提供されています。さらに、学習期間を支援するため、事前テスト結果に応じた学習支援金も期間限定で設けられています。

■サイトリンク
「エムエム デジタルセールス・アカデミー」

ソフトブレーン・サービス

ソフトブレーン・サービスは主に既に営業職として活躍している方を、さらにステップアップさせるための講座を開講しています。講座の1つ「若手トップガン養成講座」は、4日間かけて次世代の営業リーダーを養成することを目的とした講座です。デキる営業パーソンほど、無意識に結果を出している傾向が強く、いずれマネージャーに昇格した際に部下を上手く教育できない、という自体に陥りやすいです。

講座では、「自分がなぜうまくできているのか」を客観的に自己認識させ、意識的に結果を生み出す人材へと変革するきっかけを与えてくれます。1人あたりの費用は55,000円（税込）です。

■サイトリンク
「ソフトブレーン・サービス」

リカレント

リカレントでは「営業力強化研修」「営業マネジメント研修」「ソリューション営業研修」などを提供しています。新入社員から若手社員向けの講座が多いです。

講座の1つ「営業意識強化研修」ではモチベーション高く活動し、売れる営業になるために必要な意識管理方法を学べる6時間の講座です。

大きなテーマとして売り上げ＝顧客への貢献であることを認識できるようになっています。営業が苦手な社員は多いもの。しかし、営業が結果的に顧客への貢献につながることを自覚し、顧客を満足させることの楽しさを知る営業マインドが育てば自然と行動に移せるようになります。

営業成績を上げるために必要なのは、トップ営業のトークを真似るのではなく、トップ営業の習慣を観察して真似ること。その方法論が学べます。

■サイトリンク
「リカレント」

宣伝会議「提案営業力養成講座」

提案営業力養成講座は、若手広告営業や広告界を目指す方々に向けて広告営業の基本から、提案営業に必要なメソッド、ヒアリングスキルといった基本から、異業種のトップ営業のノウハウ、生産性の高い広告営業に必要な実務までを身につけるための講座です。

単にメディアを用いての営業、という従来のかたちからクライアントニーズをしっかりとヒアリングし、それを基に広告企画を提案する力を身につける講座です。

300社の広告会社、印刷会社、媒体社、Web関連会社が若手営業向け研修の一環として導入している実績があります。広告会社を目指す、すでに勤務しているということなら、営業力を身につけるための講座として第一候補になるでしょう。

■サイトリンク
宣伝会議「提案営業力養成講座」

SHElikes（ビジネスコース）

他のスクールとの大きな違いは、営業に特化したスクールではないということ。さまざまなコースがあるなかで、ビジネス向けのコースもあるという形式になっています。費用はコースごとではなく、1か月・6か月・12か月の3つのコースから選び、その期間で受講します。

全レッスン受け放題の「受け放題プラン」と月に5回までレッスンを受講できる「月5回プラン」の2つのプランがあります。

ビジネスコースは全4レッスンとなっています。伝わる資料作成の仕方や全ての仕事に活かせるロジカルシンキングなどについて学べます。状況や相手の言葉を正確に捉え本質的な対話できるようになりたい方向けのコースです。

■サイトリンク
女性による女性のためのクリエイティブスクール【SHElikes】

bizplay

Bizplayは、ビジネスに役立つ動画がすべて無料で見放題の動画サイトで、いわばビジネス動画に特化したYouTubeです。「営業・販売」「組織マネジメント」「マーケティング」などさまざまなビジネスカテゴリーの動画が投稿されています。

営業・販売カテゴリーでは「決裁者とつながれないという悩みを解決する方法」「成果を残す営業の共通点」「リモートワークで成果を上げる営業マネジメント」などの動画があります。さまざまなビジネスジャンルの情報が仕入れられるので、業界の動きを網羅的に知るのに適しています。

■サイトリンク
「bizplay」

まとめ

ビジネス講座・営業講座にはさまざまなものがあり、その特徴も千差万別です。講座を受ける際に重要なのは、「講座を受ければなんとかなる」という受け身の姿勢ではなく、何が知りたくて、何を学ぶために講座を受けるのか、といった能動的な姿勢です。ビジネス本を読むだけでは知識として身についても行動が伴わないのと同じです。講座を受ける際にも目的意識を持って、自分にあった講座を探してみてください。