• 2021/03/16
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CEOが語る 第13回「教えれば人が育つ訳ではない ~人材を電気ガエルにしないように!~」

  • 萩原 張広  
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教えれば人が育つ訳ではない

~人材を電気ガエルにしないように!~


⇒第12回「お客様を理解すると言う事 ~愛とは相手を知ろうという努力だ!~」はこちらから


業績結果と人の成長。これは経営者にとって一番重要であり、ずっと悩み続けるテーマですね。任せないと人は育たないし、でも任せると業績結果に不安がある。どうしても手を差し伸べたくなります。そしていろいろと指示したくなります。

私は社員が20人くらいまでの時代が、ある意味一番教育熱心でしたね。朝8時半から勉強会をやったり、営業同行などにかなりの時間を割いていましたし、日曜日に営業社員を呼び出して8時間ロープレとかしてました。そんな中でも自分が一番のトッププレイヤーでしたし、決算や資金繰りなどの管理部門対応もやっていたので、社長としては一番時間的にも実務的にも忙しかった頃です。最近、初期段階から資金とか入れてスマートに経営している社長も結構いるのとは雲泥の差です。

その当時、バブル崩壊後という厳しい事業環境もありましたが、なかなか業績も伸びず、人も育たず、なんか「はたらけどはたらけど猶わが生活楽にならざり ぢっと手を見る」みたいな心境でした。(すんませんこれは石川啄木の短歌です。。)

以前も書きましたが、ニューヨーク視察からもどり新しいビジネスプランで事業計画書を作ると、知り合いの社長や学生時代の友人などにお願いし、また自分も再投資をして増資をして、4,000万円ほど会社として資金調達しました。これが成長へ向けた最初のきっかけになりましたね。資金が入ることで、資金繰り的な時間的余裕もうまれ、ちょっとずつメンバーに仕事を任せられるようになったと思います。それまでは、いつもぎりぎりで、任せてうまくいかないとすぐ会社のピンチになるので、結局最後は自分でやっちゃうみたいな感じでした。結局あの頃までは、社員から見ると、最後はどうせ社長が決めるし、やっちゃうからみたいな感じに捉えられていて、本当の意味での主体性を社員に渡していなかったと思います。でも、この資金調達をきっかけに、あまりよくない考えかもしれませんが、まあこの商談が決まんなくても、次あるし、そこから学べばよいし、任せた仕事を最後まで見守ることが出来るようになったのだと思います。

もちろん仕事を教える事も大切で、研修やロープレ等、意味はあったと思います。でも本当に人が成長するのは実際の仕事で、それも自分の責任としてその仕事にコミットして真剣に向き合って最後までやる事ですね。

いつもお世話になっているうちの社外役員でありコンサルのS社長が言ってますが、人は自分の経験からしか学ぶ事はできないんだそうです。

じゃあ経験って何かなって考えると、ただその仕事をしたという事ではないですね。
経験とは、主体性を持って真剣に取り組んだ結果としての成功体験と自信、そして多くの場合は逆に失敗から学び、それを次の機会に活かす知見にしている事だと。これが成長なんですね。
会社がギリギリだとここが難しいですね、成長させようとして機会をメンバーに与える為にも資金的な余裕は不可欠だったんだなと思います。

私個人として今は、会社が本質的なピンチにならない限りは、人の成長を優先して機会を与えるという風に大きく方針変更してきました。そうしなければ短期業績的にはもっと儲かったかも知れないなという思いもありますが、それ以前に比べると人の成長や事業成長のスピードは上がっていったように思います。

うちの会社のマネージャー向けの育成資料の中に、「人材を電気ガエルにしてはいけない」というのがあります。カエルに電気で刺激を与えるとジャンプします。刺激に反応する訳ですね。それを続けていると、そのうちカエルは電気の刺激がないとジャンプできなくなります。

自ら飛べなくなっちゃうんですね。人材も教えすぎたり、指示しすぎたりすると、主体性を持ちづらくなり、電気ガエルになっちゃう可能性があるという事ですね。

主体性を持った人材が自分で考え実践していく会社に、これからもしていきたいと思っています。うちの会社は皆、私が何か仕事を手伝うと「すいません」ではなくて「ありがとうございます!」と言うので、ちゃんと自分の仕事として捉えているんだなと思います。

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■萩原 張広 Profile
株式会社エムエム総研代表取締役CEO。株式会社リクルートにて法人営業、営業マネージャーとして7年のキャリアを経て、株式会社エムエム総研を設立。法人営業のコンサルティングサービスを大手IT企業やベンチャー企業に向けて多数提供。1998年、ニューヨークでの視察経験から日本でのBtoBマーケティングの必要性と可能性を感じ、業態をBtoBマーケティングエージェンシーとする。以降、数百件のマーケティングプロジェクトに関わる。

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