• 2020/10/20
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GAFAが実現してきたデジタルトランスフォーメーション(DX)を、事例をもとに解説 今後の日本企業のあり方は?

  • マーキャリ 編集部
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この記事では近年話題のデジタルトランスフォーメーションについて、デジタルトランスフォーメーション実現の代表格ともいえるGAFAの事例をもとに解説しています。GAFAに対して新規参入企業はどうあるべきかについても触れていますのでぜひ参考にしてください。

GAFA(ガーファ)とは

GAFA(ガーファ)という言葉を耳にする機会が増えてきました。GAFAとは、Google、Apple、Facebook、Amazonの世界を代表する4つの企業の頭文字を取ったものです。日本においては、使ったことがないという人の方が少ないでしょう。


特にGoogleは検索エンジンとして世界最大規模です。検索エンジンと言えばYahoo!も知られていますが、Yahoo!もGoogleと同じアルゴリズムですので、日本においてはGoogle一強と言えます。YouTubeもGoogle社のサービスです。 AppleはiPhoneやMacbook、iPod、最近では無線イヤホンのAirpodsなども使っている人をよく見かけますよね。


Facebookは基本的に実名で行うSNSなので、ビジネスシーンで利用している人は多いですし、SNSのFacebookは使っていなくても画像投稿SNSのInstagramは利用しているという方は多いでしょう。ご存じない方も多いですが、InstagramはFacebook社のサービスです。 Amazonは、以前はネット書店というイメージが強かったですが、現在ではあらゆるものが買えるECサイトですし、Amazon プライムビデオという動画配信サービスも人気が高いです。


このようにGAFAと呼ばれる4つの企業は、デジタルテクノロジーの力で私たちの生活に大きな変革をもたらした代表格です。

デジタルトランスフォーメーションとは

GAFAのそれぞれの事例を紹介する前に、まずはデジタルトランスフォーメーションとは何かについて確認をしておきます。近年、話題になっているものではありますが、しっかりと理解できている人は意外なほど少ないです。ぜひしっかりと目を通してください。


デジタルトランスフォーメーション(DX:Digital Transformation)は、2004年にスウェーデン・ウメオ大学のエリック・ストルターマン教授によって提唱されました。DTではなくDXと略すのは、英語圏では「Trans」を「X」と略すことに由来しています。 デジタルトランスフォーメーションとは何かについて、経済産業省では以下のように定義しています。「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」。


つまりは製品をデジタル化するといった取り組みではなく、「デジタルを使ってビジネスモデルに変革を起こすこと」と言えます。当然ビジネスとは企業や一般消費者に向けて行うものですので、企業内だけでなく社会全体に変革が起きることになります。 日本では経済産業省から、企業がデジタルトランスフォーメーションを達成するためのガイドラインも発表されています。日本では諸外国に比べてデジタルトランスフォーメーションが遅れているとされています。


デジタルトランスフォーメーションに取り組む際の、よくある誤解としては「デジタル化=デジタルトランスフォーメーション」というものがあります。環境の変化に適応するための手段としてデジタルのテクノロジーやツール、データを活用することがデジタルトランスフォーメーションの本質です、デジタル化はあくまで1つのステップにすぎません。


この点については誤解がないようにしておきましょう。たとえば書類をPDFにしたり、オンライン商談ツールやWeb会議を導入するといったことは、業務の一部をデジタル化したに過ぎずデジタルトランスフォーメーションではありません。  

デジタルトランスフォーメーションの推進が必要な理由

世界中で新たなデジタル技術を利用したこれまでにないビジネスモデルがどんどんと生まれてきています。時代につれてビジネスモデルの展開方法が変化し新規参入企業も増えてきています。そのような状況の中で既存の企業が収益を上げ続けるためには、場合によっては業務全体の抜本的な改革が必要となります。


そこで求められるのがデジタルトランスフォーメーションを進めること。競争力を維持するためには従来通りのやり方では革新的な新規参入企業に太刀打ちできません。デジタルトランスフォーメーションを進めることは競争上の優位性を保つために避けては通れないものなのです。


特に日本においてはデジタルトランスフォーメーションの推進が世界的に遅れていると言われています。 しかし、デジタルトランスフォーメーションを推し進めるには障壁があります。それは既存のシステムです。企業では、業務を行うにあたってすでに何らかのITシステムが導入されています。業種によっては数十年単位でシステムの変更が行われていないというケースも珍しくありません。企業は自社が運用しやすいようにシステムをカスタムし続けるのが通常ですので、システムが老朽化するだけでなく複雑化し、どんなものなのか実態が見えないブラックボックス化している現状があります。


たとえデジタルトランスフォーメーションへのステップとしてシステムを刷新することを経営者が望んでも、仕事のやり方が変わるのを嫌う現場の反対があり改革がすすまず、さらにブラックボックス化がすすむといった悪循環が生まれています。


ブラックボックス化が解消できない場合は、デジタルトランスフォーメーションが実現できないというだけにとどまらず、2025年以降、最大12兆円/年(現在の約3倍)の経済損失が生じる可能性があるといわれています。これは「2025年の崖」と呼ばれています。


経産省は、システムのブラックボックス化による経済損失を危惧しているため、デジタルトランスフォーメーションを積極的に推進しようとしているのです。


すごくシンプルに言うならばデジタルの力を使って社会に変革を起こすのがデジタルトランスフォーメーションです。そしてデジタルトランスフォーメーションには、完成形はありません。技術は常に進化しているからです。つまりその時代ごとのデジタルトランスフォーメーションを起こし続けていくことが重要になります。

GAFA(ガーファ)のデジタルトランスフォーメーション事例

デジタルトランスフォーメーションには、完成形はありません。つまりは、特定の状態になればデジタルトランスフォーメーションが完了するわけではないということです。また、企業によっても目指すべきデジタルトランスフォーメーションは異なります。このことを理解しないままデジタルトランスフォーメーションをすすめようとすると、単純に新たしいツールやシステムを導入してデジタルトランスフォーメーションが完了した気になってしまうという問題が起きます。難しいのは「自社におけるデジタルトランスフォーメーションを定義すること」です。これを考えるときにヒントとなるのが実例です。


ここからはGAFAのデジタルトランスフォーメーションの事例を紹介していきますので、自社のデジタルトランスフォーメーションのイメージを描く参考にしてください。  

Googleの事例

・Google Duplex

「Google Duplex(グーグルデュプレックス)」はiOSとAndroidで配信されている音声アシスタントアプリの「Google アシスタント」を経由して、AIが人間の代わりにレストランや美容院などに電話をかけて予約を代行してくれる機能です。「Google アシスタント」で店舗の検索や決定をすれば、自身で文字を打ち込む必要すらありません。AIが実店舗に電話をするわけですので、当然電話を受ける側はAIではなく人間です。しかし、いかにもAIであるような機械音声ではなく、人間の声に近い声で予約をしてくれるので、相手はAIだと気づかないこともあるほど。


日本ではまだ実装されておらず、アメリカのみで開始しているサービスとはなりますが、面倒な予約をそのまま代行してもらえるのは、生活がデジタル化するということ。まだ完璧な精度ではなく、部分的に人間が電話を担当する場合もありますが、画期的なサービスだと言えるでしょう。また、電話を受ける店舗側も、Googleアシスタントからの電話を受けない設定にできます。


・Google Cloud Platform(GCP)

Googleのデジタルトランスフォーメーションを語る上で最も重要となるのが「Google Cloud Platform」です。Google Cloud Platformは、Google社が提供する公共クラウドサービスです。


Googleのサービスといえば検索エンジンをはじめとして、YouTubeやGmailなどさまざまなものがありますが、それらはすべてGoogleが持つ世界各地のデータセンターとネットワーク回線につながることで提供されています。この世界最大のネットワークを支える基盤を、一般利用者にも使えるようにサービス化したものがGoogle Cloud Platformです。つまり、Google社内で使われているものと同じテクノロジーやインフラを一般利用できるということです。 

Appleの事例

Appleはデジタルデバイスに置いて大きな変革を起こしました。その最たるものはやはりiPhoneでしょう。スマートフォンが出始めのころ、スマートフォンを使うのが当たり前の時代が来ると思っていた人は少なかったはず。ちなみにスマートフォンのようなものはiPhone以前からありましたが、爆発的に広めたのはAppleと言ってよいでしょう。 

Facebookの事例

SNSというツールの元祖と言えるFacebook。デジタルトランスフォーメーションの視点で言うならば、Instagramの方がイメージがしやすいかもしれません。画像がメインのSNSというイメージの方が多いでしょうが、現在では画像にタグ付けをしてショッピングできるなどといった機能も備わっています。 

Amazonの事例

・1クリックで商品が購入できる

Amazonで商品を購入する際、一部の商品については「1-Clickで今すぐ買う」というボタン(ワンクリックボタン)が表示されます。すでに自身の届け先住所や支払い情報の登録が終わっていれば、注文の内容の確認や注文を確定させるボタンをクリックすることなく、瞬間的に注文が完了します。Amazonのプライム会員であれば「Primeマーク」が表示されているものに関しては送料もかからずに注文できます。


1クリックで商品が買えるというのは、それだけ顧客の手間を省略していることになります。最高の顧客体験を目指すAmazonならではの工夫と言えるでしょう。1クリックで商品が購入できるのは意外なほど便利で、特に繰り返し注文するような消耗品の際には特に効果を発揮します。


さらにAmazonは顧客の注文履歴をAIが学習・分析することで次に何を買うかを予測し、顧客にスムーズに配達できるようにあらかじめ顧客の近くの倉庫に商品を移動させるといった仕組みも取り入れています。このシステムを活用することで、注文から数日、早ければ当日に届けるという素晴らしい納品スピードを実現しています。


・スマートスピーカーの「Amazon Echo」

スピーカーなので話かけて音楽を流してもらうだけのものと勘違いしている人もいますが、対応スマート家電を使えばライトをつける、エアコンを調整する、ドアに鍵をかける、ニュースや天気、鉄道運行状況を確認するといったことも、話しかけるだけで可能になります。スマートフォンの専用アプリや対応機器を持つ友人や家族と「Amazon Echo」を通してハンズフリーで通話が可能です。呼びかけ機能を使って別の部屋にいる人に話しかけたり、アナウンス機能を使って対応Echoデバイスがあるすべての部屋に音声メッセージを一斉に送ったりすることも可能です。


・Amazon Go

Amazon Goは、レジに人がいない無人コンビニです。人がいないと言うよりは、レジ自体がありません。専用のアプリをインストールし、入口のゲートで自身のQRコードをかざして入店します。店内の天井にはたくさんのカメラがあり、棚にはセンサーがついています。これらで人の動きを判定し商品を棚から取るとスマホ上にその商品が表示される仕組みです。もちろん表示が間違っていれば自分で削除も可能です。商品を戻せば商品の表示は一覧から消えます。専用の買い物かごではなく自身で手に持っても自分のショッピングバッグに直接入れても問題ありません。会計は入場時のゲートを通るだけで完了しますので、レジに並ぶ手間は発生しません。レジにスタッフを配置する必要がないので、人件費を抑えることができます。人の手で行うのは商品の在庫と鮮度のチェック、品出し程度です。  

デジタル時代に参入する企業はGAFAをライバルにすべき?

GAFAは、デジタル時代の先端を行く企業です。インフラと言ってもよいでしょう。すでにGoogleやAmazonのない生活の方が考えにくいでしょう。デジタルトランスフォーメーションをすすめるにあたって、GAFAは大きな壁のように感じるかもしれません。しかし、脅威であると考えるのではなく上手に利用すればよいのです。


無理にGAFAをライバル視する必要などありません。壮大なビジョンを打ち出しても、実行に移せなければ意味がありませんからね。自社の規模にあったデジタルトランスフォーメーションを行えばそれでよいのです。自社が社会に与える事業価値はどんなものなのかを改めて見つめなおし、価値提供のための理想形をデジタルの力を使って目指すのが、デジタルトランスフォーメーションの正しいあり方ではないでしょうか。 

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