朝、MacBookを開くと同時にChromeとRSSリーダーが自動で立ち上がる。
6/23、次の記事が目に入ってきた。
記事URL:https://webtan.impress.co.jp/n/2020/06/23/36464
出典:https://webtan.impress.co.jp/n/2020/06/23/36464
確かに文章力が向上し話が伝わりやすくなって、齟齬がなくなれば、無駄なやりとりが減って、仕事のスピードも上がるでしょう。
しかし、そもそもビジネスにおいて重要とされているのは、本当に文章力なんでしょうか?
世に出ている文章力の本を読むと「一文を短くする」「要件は先頭で伝える」など、すぐに使えるノウハウが多く出されていますよね。
それも確かに必要だと思うんですけど、文章力(=how)の部分だけではなくて、それ以外の要素に着目した方が良い気がしませんか?
とくに、ただの報告、連絡などではなく、提案が関わってくる場合。そこでは、フレームワークやマーケティング的な考えを身につけて行動している社会人が多いんですよね。
今回、改めて、それがどういった工程なのか「一般社員が上長にツール導入を打診する」例をもとに私なりに考えてみました。
(1)「As is To be」
「As is To be」とはゴールを明確にし、現実とのギャップを可視化するフレームワーク。ゴールまでの間にある課題を解決するために、逆算して何が必要かを考えていきます。
ここでは、次のように仮定しました。
■ゴール:Webツールを入れて工数を削減したい
■現状:まだ承認がとれていない。
■ギャップ:上長が納得していない、もしくは電子申請に気づいていない可能性。
※「As is To be」のテンプレートをマーキャリで配布してます。
(2)コンテクスト
仕事を進める上では、自分と相手側(1人〜複数)との関係性があり、その状況や文脈を考える必要があります。ここでは6W2H的な考えを取り入れてみましょう。
why(なぜ):Webツールを使って工数を削減したい
what(何を):申請書類に印鑑をもらいたい。しかし、中々、電子申請が進んでいない
whom(誰に):上長に
how(どうやって):チャットで(上長はメールよりチャットの方を見るから)
where(どこで):同上
when(いつ):朝は反応が良いから朝にしよう
whom(誰が):自分から
誰にどう行動してもらいたいか、そのために最適な場所や時間、伝え方などを考えてあてはめれば良いだけです。
(3)自分の主張・理由・根拠が明確になっている。
コンテクストでのwhere、howの部分、つまり次のように
・メール
・チャット
・企画書、提案書
・プレゼン資料
・報告書
・お詫び状
など、伝える場面では論理性、つまりロジックがあるかが重要となってきます。いわゆるWhyですね。
そもそも、ツールを導入するとして、なぜ、必要なのかという理由を上長が納得しないといけないです。
その時には、
・主張:Webツールを入れて工数を削減したい
・理由:ツールを入れ替えることで、仕事のスピードが上がる
・根拠:過去に使っていて、業務の速度が向上した。
などの流れが必要です。特に有償のツールでは稟議が必要となるケースもあって、そこでは、ROI(費用対効果)がどうなのか、ビフォアアフターでどういったベネフィットがあるのかなどの説明の責任が出てきます。
自分の意思と根拠、ステークホルダー(利害関係者)との状況など、
上記のような前提を踏まえないと、人が行動する理屈を導くことは難しいです。
そこに、実際の文章力が加われば、さらに伝わりやすくなって、仕事がスムーズに進むことになるでしょう。
ビジネスシーンを想定してみましたが、ゴールを想定して、そこにどうやって到達するかを考えることやコンテクストを踏まえることは、どこの場面でも役に立ちます。将来的なキャリアを考える際にも活用できるはずです。
さいごに
なんだか、すごい真面目に語ってしまいましたが、自分がヤバイって思う時は、上記で何かが抜けている時ですね。そんな時は上司でマーケティングエバンジェリストでもある河村さんに確実に突っ込まれます(すみません。気をつけます)。今回は若干ノウハウっぽい内容となりましたが、本コラム「てるの目」は世の中の出来事を私(てるさんと呼ばれています)なりにマーケティングやキャリアの視点から批評していきます。 週2回のペースで更新予定です。
次回もお楽しみにー!
【第2回】リモートワークの弊害 〜VDT症候群を知っていますか?〜 はこちらから
更新情報はメールにてお知らせします。
■てるさん(森田 旭洋)Profile
Webコーダーからキャリアをスタートし大手電気機器メーカーの会員サイト等の運営を担当。
その後はWebのディレクションと合わせて、BtoBマーケティングベンダーの記事作成やホワイトペーパーの制作ディレクションとライティング・校正も担当。マーケティング的な視点でのコンテンツづくりを得意とし、クライアントや自社のオウンドメディア運営にも数多く携わる。現在は新規事業のスタートアップメンバーとしてメディアのグロースにコミット中。
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