• 2020/05/08
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  • 新型コロナウイルス関連

2021年卒の就職活動・採用活動は厳しくなる? 詳しく解説

  • マーキャリ 編集部
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2021年卒の学生を対象にする就職活動ですが、従来の就職・採用スケジュールとは大きく異なります。なぜなら、これまでの「就活ルール」というものが2021年卒から廃止されて政府主導のものとなったからです。今回の記事では、2021年卒の就職活動または採用活動について解説をしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。

2021年卒の採用スケジュールについて

最初に従来の採用スケジュールについてご説明します。そもそも一般的な新卒採用スケジュールは下記となります。


・大学3年生の3月に企業の広報活動の解禁(エントリー・会社説明会などの内容発表など)

ここまでに自己分析や業界または企業の研究、OB・OG訪問、インターンシップ等を開始する


・大学4年生の6月に企業の採用活動の解禁(筆記試験・面接など)

ここから会社説明会への参加、企業エントリー(エントリーシート作成)が開始される


しかし、2018年10月9日に一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)が「採用選考に関する指針」(通称「就活ルール」)を廃止するとのことを表明いたしました。これにはいくつかの理由があり、1つ目が経団連に所属をしていない外資系企業やベンチャー企業によって上記の採用スケジュールが始まる前に優秀な学生が囲われてしまい、結果として形骸化したルールとなっていたためです。また、2020年に行われる予定であった「東京オリンピック・パラリンピック」の時期と重なるスケジュールのため、それらの影響を危惧して廃止という決断に至ったのだと考えられます。


経団連の発表を受けて2021年卒の採用については、企業だけで企業だけでなく学生側も例年以上に早期に動いており、インターンシップ経由での内定も主流となったこともあり3月の時点で内定を獲得している学生もおりました。

2021年卒の就職活動・採用活動は予定通りに進んでいない

外資系企業やベンチャー企業の優秀な学生への囲い込み、東京オリンピック・パラリンピックの影響もあり「採用選考に関する指針」(通称「就活ルール」)が廃止されました。そのため、2021年卒の就職活動または採用活動は早期に行われておりましたが、ここで大きな問題に直面します。それが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)です。


新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、不要不急の外出の自粛や「三密」の回避、全国への緊急事態宣言の発令など、様々な影響を受けて私たちの生活が大きく変化しています。また、この新型コロナウイルスは2021年卒の就職活動または採用活動にも大きな打撃を与えています。下記で解説をします。

会社説明会(個別・合同含め)や選考が延期または中止となっている

そもそも、今回の新型コロナウイルスの感染拡大の影響で全国への緊急事態宣言の発令や不要不急の外出の自粛などの取り組みが行われている中で、私たちがもっとも警戒するべきなのが3つの「密」だと言われています。下記が警戒するべき3つの「密」です。


①換気の悪い密閉空間

②多数が集まる密集場所

③間近で会話や発声をする密接場面

引用:首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/content/000061868.pdf


上記のような「三密」の回避のために、大規模な合同説明会はもちろん個別の説明会なども次々と延期となっております。また、緊急事態宣言の発令後には延期をしていた企業の説明会が中止になるだけでなく、一部の選考等が再開未定の延期になってしまうことが相次いでいます。

会社説明会や一部選考をWeb(オンライン)化

上記のように、会社説明会が延期または中止となる中で、Web(オンライン)説明会という形式で実施をする企業もどんどん増えてきております。また、企業によっては説明会だけでなく一部の選考までもWebで実施する流れとなっています。以下、株式会社マイナビが2021年卒の大学生を対象に行った「新型コロナウイルス感染拡大に対する就職活動実態調査」をもとに学生の反応を見ていきます。


就職活動における「対面」または「Web」での実施については下記のような結果が出ております。


・全工程(会社説明会~最終面接)WEB化してもかまわない 16.3%

・会社説明会はWeb化してもいいが、1次面接以降は対面での実施が望ましい 49%

・会社説明会~1次面接まではWeb化してもいいが、2次面接以降は対面が望ましい 17.5%

・会社説明会~最終面接前まではWeb化してもいいが、最終面接は対面が望ましい 6.6%

・全工程(会社説明会~最終面接)対面での実施が望ましい 10.4%


上記から就職活動をする学生にとっては直接対面でないと伝えられない熱意はもちろん、Webでは企業側のリアルな雰囲気などを知ることが難しいため、企業説明会以降は対面での実施を望んでいる方が多いということが読み取れます。


参考:マイナビ2021年卒大学生新型コロナウイルス感染拡大に対する就職活動実態調査(https://www.mynavi.jp/wp-content/uploads/2020/03/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%932021%E5%B9%B4%E5%8D%92%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E7%94%9F-%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E6%84%9F%E6%9F%93%E6%8B%A1%E5%A4%A7%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E5%B0%B1%E8%81%B7%E6%B4%BB%E5%8B%95%E5%AE%9F%E6%85%8B%E8%AA%BF%E6%9F%BB.pdf

今後に起こりうることとは?

ここからは今後に起こりうることをいくつか解説していきます。

全ての説明会や選考をWeb(オンライン)で行うようになる

会社説明会が延期または中止となる中で、Web(オンライン)説明会という形式で実施をする企業もどんどん増えてきております。ただ、新型コロナウイルスの影響はまだまだ続くと考えられており、収束の目処も立っておりません。そのため、今後は会社説明会はもちろんのこと選考までも全てをWeb(オンライン)で行うことは十分に考えられます。

大学の休講などによる就職活動全体に対する遅れが発生する

新型コロナウイルスの影響から休校になる大学がほとんどです。そのため、キャリアセンターなどを満足に利用することができず就職活動全体に遅れが生じてしまう可能性があります。

企業側の採用人数や採用時期等の計画が見直される

新型コロナウイルスの影響で急速に業績が悪化する企業が増えており、従業員の解雇(正社員含め)のみならず廃業まで追い込まれるという企業も存在しております。そういった背景から新たに採用する従業員の数を絞るということはもちろん、そもそも新卒や中途などの採用試験自体を取消してしまう企業も今後は増えると予想されます。

まとめ

今回は、2021年卒の就職活動または採用活動について解説をしてきました。最後に記事のおさらいをします。まず、一般的な新卒採用スケジュールは下記となります。


・大学3年生の3月に企業の広報活動の解禁(エントリー・会社説明会など)

・大学4年生の6月に企業の採用活動の解禁(筆記試験・面接など)


しかし、2018年10月9日に一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)が「採用選考に関する指針」(通称「就活ルール」)を廃止するとのことを表明いたしました。これには、経団連に所属をしていない外資系企業やベンチャー企業によって上記の採用スケジュールが始まる前に優秀な学生が囲われてしまうこと、2020年に行われる予定であった「東京オリンピック・パラリンピック」の影響を危惧したためと考えられています。


ただ、新型コロナウイルスの影響で2021年卒の就職活動・採用活動は予定通りに進んでおらず、今後も下記のような影響が出ると考えられています。


・全ての説明会や選考をWeb(オンライン)で行うようになる

・大学の休講などによる就職活動全体に対する遅れが発生する

・企業側の採用人数や採用時期等の計画が見直される


そのため、今後の動向によっては2021年卒の就職活動は例年よりも厳しくなると予想されますので、臨機応変に対応できるようにこまめに情報をチェックしておきましょう。

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