ユーザーの声が他のユーザーを成功に導く!イベント運営力を武器にしたカスタマーサクセス職

ユーザーの声が他のユーザーを成功に導く!イベント運営力を武器にしたカスタマーサクセス職

Profile

坪井友里 株式会社カオナビ

新卒でIT業界専門の人材会社に就職。スキルアップやキャリア支援に関するイベントの企画・運営を担当している際に社外イベントを通じてカスタマーサクセスに興味を抱き、株式会社カオナビへ入社。現在、カスタマーエンゲージメント本部にて、ユーザー会やコミュニティなどの企画や運営に携わる。

目次

今回インタビューしたのは、株式会社カオナビでカスタマーサクセスとして活躍する坪井さん。同社では、社員の個性・才能を発掘し、戦略人事を加速させるタレントマネジメントシステム「カオナビ」を提供しています。

大学で学んだ経営学や前職の人材会社で培ったBtoCのイベント企画力・運営力を武器に、ユーザーを成功へと導く坪井さん。インタビューでは、現職でのやりがいや今までのキャリア、転職で苦労したことなどについて伺いました。

カスタマーサクセスは顧客と最も深く関われる仕事

──まず、御社の事業内容について教えてください。

事業内容は、タレントマネジメントシステム「カオナビ」の製造・販売・サポートです。 「カオナビ」は、顔写真、名前、スキル、能力に加えて、評価や面談履歴などあらゆる人材情報を一元化することで、「優秀人材の抜擢」「部下の評価・育成」「人材の最適配置」「コミュニケーション活性化」など戦略的人事を実現する、タレントマネジメントシステムです。

弊社システムの魅力は、カスタマイズ性や柔軟性の高さで、企業様のニーズに応じて活用できるようになっています。実際、導入企業様のお悩みや使い方もさまざまで、タレントマネジメントだけではなく、評価運用や人事業務の効率化、社員のスキル管理など幅広いです。

また、システムの強みだけでなく、サポート体制にも弊社の強みがあります。2,200社以上(2021年9月末時点)の導入実績と蓄積されたノウハウで、お客様の企業課題や活用フェーズに合わせた、最適なサポートサービスを提供しています。


──坪井さんが所属する部署での業務内容はどのようなものでしょうか。

私はカスタマーエンゲージメント本部に所属しており、主にユーザー会やコミュニティの企画・運営を担当しています。直近では、タレントマネジメントの始め方から具体的な実践方法まで、人事担当者の方々が活きた事例を学び合える場「カオナビキャンパス」の取り組みにも注力しています。

弊社のユーザー会は、業種別や課題別などさまざまなテーマで開催しており、カオナビの活用方法はもちろん、その他の人事施策についてなど、ユーザー様である人事の皆さま同士が学び合える場となっています。

さらにユーザー様の声は今後導入を検討している方にとっても有益な情報となるため、マーケティング本部のメンバーと合同でセミナーを企画することもあります。また、プロダクト開発にユーザー様の声を活かすため、エンジニアにもユーザー会に参加してもらったりもしています。

やはり、ユーザー様と最も深く関われるのが我々カスタマーサクセスだと思うので、ユーザー様の声をいかに社内の必要なところに届けるかを常に意識しています。

カオナビ_坪井友里さん

一人のユーザーの成功が他のユーザーを成功に導く

──タレントマネジメントシステムを提供している企業ということで、組織内でのモチベーション管理やスキルの作り方に特徴はありますか。

スキルの見える化の観点で言うと、社内でも「カオナビ」を利用していて、カジュアルな自己紹介や今までの経歴や業務経験、「もしかしたら社内で役に立てるかもしれないこと」などを書けるようにしています。今はリモートワーク中心の働き方ですので、入社したばかりの方でも他部署の社員について理解できたり、コミュニケーションのきっかけになっています。スキルの棚卸しもできるので、自分について振り返る機会を作れるところも良いですね。

また、「カオナビ」の使い方は本当にユーザー様それぞれなので、ユーザー会での交流を通じて「その使い方いいですね!」となれば自社で導入することもあります。私たちも毎回勉強させていただいています。


──カスタマーサクセスにおけるKPI、個人の評価制度について教えてください。

組織全体として追っているのは、解約率です。 個人としては、半期に一度目標設定をして、自分のミッションと会社が求めるバリューについて、自分がどのような場面でスキルを発揮できるか、または発揮していきたいかを上司と相談しつつ、設定した内容に沿って評価される形になっています。


──コミュニティ運営のやりがいはどのような点にありますか?

一社のユーザー様の成功体験が、他のユーザー様にヒントを与え、成功に導いてくださるところでしょうか。ユーザー会に参加された方から「勉強になった!」「ワクワクして自社でも取り入れてみたくなった」といったお声をいただくとやりがいを感じます。

キャリアについて考えるのが元々好きだった

──坪井さんの今までのキャリアについて教えてください。

大学卒業後はIT業界専門の人材エージェントに入社し、Webデザイナーやフロントエンドエンジニアの方のスキルアップを目的とした、勉強会やイベントの企画・運営を一通り経験しました。

カオナビ_坪井友里さん


──就職や転職する際の軸はどのような部分にありましたか。

大学では経営学を学んでおり、いわゆる「ヒト・モノ・カネ」の中で一番興味があったのがヒトだったので、人材関連の仕事を選びました。「どういう状況で人はいきいきと働けるか」「人が働きやすい環境を作るために何ができるか」といったことを考えるのが面白いと思ったためです。
それに加え、IT業界の知識を持つことが面白そうだと感じていたので、「人事」「IT」の2つを軸にしていましたね。

前職で経験したイベント企画の仕事は興味深く、面白かったです。しかし、人材会社が求職者の方を対象としてコミュニティを運営するのはなかなか難しいなと感じていました。というのも、求職者の方が「転職」というある種の“成功”を迎えると、つながりが途切れてしまうことも多かったんです。そんなとき、参加した社外のイベントで「カスタマーサクセス」という概念を知り、これまでの経験との親和性が高いユーザー会やコミュニティ運営のポジションに興味を持ちました。なかでもBtoBの仕事は経験がなかったため、今後のキャリアを考えても挑戦してみたいと考えました。

いろいろな会社を研究した上で、元々興味のあったタレントマネジメント領域に携われることもあり、カオナビを志望しました。


──タレントマネジメント領域以外で考えていた軸はありますか。

転職活動を始めた一番の目的は「もっとスキルアップできる環境に行きたい」だったので、そこは特に意識していました。 私にとってのスキルアップとは、具体的に言うと、いろいろなデータを見ながら根拠を持って企画を運用できるようになることでした。カスタマーサクセスとしての業務やユーザー会のコミュニティ運営という部分に前職の経験を活かせると思いましたし、今までのキャリアと今後のキャリア展望が両方うまくマッチしたのが、カオナビでした。


──転職時に大変だったことや苦労したことがあれば教えてください。

働きながらの転職活動だったため、仕事と転職活動を並行して行うことは時間を作ることが難しく大変でした。 ただ前職が人材の会社だったこともあり、自分自身のキャリアについて考えることは好きだったので、比較的楽しみながら前向きに活動できました。また、当時の同僚と飲みながらキャリアの棚卸しなどもよくしていたので、「自分が何をやりたいかわからない」といった思いも他の人と比べて少なかったのではないかと思います。


──コロナ禍での転職活動や入社ですよね。コミュニケーションの取り方で苦労したのではありませんか。

そうですね。世の中的にもリモートワークが主流で、あまり外出できない時期だったのは覚えています。そのため、コミュニケーション面で若干の不安はありました。入社時も皆さん出社を控えていた時期で、かろうじて初日にマネージャーと会えた、という状況でした。

入社後もリモートワークではありましたが、最初のうちは毎日30分程度Zoomで雑談できる時間を作っていただけたことで、わからないことを質問したり、他愛のない会話をするなどして安心できました。その雑談会は私が入社したタイミングから始まった取り組みだったのですが、それがとても良かったため、今では日常的に開いています。

カオナビ_坪井友里さん

イベント運営を数字で評価するのは難しい

──前職を含め、今までのキャリアで達成したことや成果を上げられたことを教えてください。

難しい質問ですね。イベント運営に関わる仕事は、成果を数字で示すのが難しいと感じています。一度のイベントで何人集客したからといって成果に直結するわけではないですし。 ただ先日、カオナビで初めての社員表彰式があったのですが、そこでカスタマーエンゲージメント本部のMVPに選んでいただいたんです。「成果をパッと表しにくいコミュニティ運営の業務でも表彰対象になるんだ。しかも選ばれた!」ということは、自分にとって大きな成果と自信になりました。

表彰では、ユーザー会担当としてお客様同士が関わる場を作り、カスタマーサクセスを体現するために行動してきた点と、自分の業務に対する姿勢について評価していただきました。


──MVPとはすごいですね。前職を含め、成長したと感じる部分はありますか。

社内外のさまざまな方と協力しながら仕事ができるようになったと感じています。イベント運営1つとっても多くのメンバーの力が合わさって施策が動いているので、それぞれの持つ知識を活かしながら次の施策について考えたり、行った施策のフィードバックを受け、検証しながら進められるのが成長につながっているのだと考えています。
いまだに手探りな部分もありますが、まずは手探りでやってみて、数字の変化を分析し、次のアクションを起こしやすくなりました。

さまざまな人と一緒に働き、いろいろな考えを取り入れながら仕事をするのが面白いですね。刺激にもなりますし、考え方の幅が広がっていると感じています。

カオナビ_坪井友里さん

最も大切なのは主体的に考えること

──日々の業務を含め、意識的に改善しよう、向上しようと考えていることや、スキルアップに向けて取り組んでいることはありますか。

意識的にしているのは日々のインプットを絶やさないことです。具体的には、今盛り上がっているカスタマーサクセスやカスタマーマーケティングのイベントに積極的に参加したり、定期的に本を読んだりしています。ビジネス系の書籍でも、カスタマーサクセスの内容だけではなく、人事の分野やコンテンツ制作、イベント企画など、さまざまなものを読んでいます。インプットが減ると、その分考える幅が減ってしまいますから。

そして、インプットしたことをできるだけ自分の周りや仕事に関わることに落とし込み、発信するようにしています。これらはスピード感が求められることなので、アイデアの発案から実際に行動に移すまでのスピードをいかに早められるか、今まさに奮闘中です。


──坪井さんから見て、カスタマーサクセスで活躍されている人に共通する特徴やスキルはありますか?

自分でしっかり考えられる人が活躍していると思います。今やっていることを当たり前だと思わず常に「やるべきことはやれているのか、もっとできることはないか」を意識できる人ですね。この点は、私自身も意識的に取り組んでいます。

今は積極的に新しいことに取り組み、いかにユーザー様の成功につなげるかというところに力を入れているので、やはり主体的に考えることが大切だと思います。


──ありがとうございます。では最後に、今後のキャリアビジョンについて教えてください。

現在私はコミュニティの立ち上げに携わらせていただいているので、胸を張ってコミュニティマネージャーを名乗れるように、ユーザー様のサクセスにつなげられるような場づくりをしたいですね。これが直近の目標です。

その後は、何を自分の強みにするか悩んでいるところです。専門分野を極めてスペシャリストとして活躍するのか、もしくはメンバーの育成に力を入れるマネジメント方面に進むのかなど、いろいろなキャリアを見ながら模索していこうと考えています。



──本日はありがとうございました。今後も坪井さんのご活躍を応援しております。




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マーキャリ 編集部

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