• 2020/04/28
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金融営業から専門コンサルタントにキャリアチェンジをするまでの苦労と成果【キャリアチェンジ体験記】

  • マーキャリ会員  
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目次

【キャリアチェンジ体験記とは】
働き方改革が施行されたことにより、会社の体制や制度が変わったなんて人も多いと思います。企業も個人も今まで以上にビジネスマンのキャリア展望に目が向けられている中、マーキャリ会員によるキャリアチェンジに伴った体験談をシリーズものとして連載していくのが本企画です。

今まさに自身の今後のビジネスライフに向けて働き方を変える動きをしている方もまだキャリアプランが漠然としている方も参考になる内容になっておりますので是非ご覧ください。

今回の記事投稿者:成瀬悠さん
⇒成瀬悠さんのバイオグラフィはこちらをクリック

1.自己紹介

はじめまして。成瀬と申します。
現在私は、人事関連専門のコンサルタントをしています。
社員研修のプランニングや人事評価制度の整備など、
社員教育制度の構築と、運用に関するアドバイスが主な業務です。

この仕事に就く前は、金融機関での資産運用に関する営業職でした。
今回は私のキャリアチェンジについて、苦労したこととそれによる成果をお伝えします。

2,キャリアチェンジまでの流れ

大学で現代日本語学を専攻していた私は、職業や働き方には拘りがありませんでした。
「日本語でわかりやすく説明すること」が必要な仕事であれば何でもいい。
言葉にすれば極端ですが、この点しか拘る点が無かったのです。

大学卒業後に入社をしたのは証券会社でした。
相場や運用商品について、お客様に説明し、ご提案をする仕事です。
銀行系の関連会社だったこともあり、運用・投資以外にも贈与・相続・融資・事業承継・M&A……。
入社5年、課長代理の肩書を得た頃には、お金にまつわる総合窓口とも言えるレベルにまで成長していました。

相場状況やお客様との間に生まれる信頼度。これらは変化があり、刺激的かつ楽しいものでした。
一方で、私の「やること」はずっと同じです。
相場状況やお客様のニーズから計画を立て、お声がけする。
時折「あと35年もこれが続くのか」と頭がよぎります。
そのたびに、無理に別のことへ意識を向けていました。

また、キャリアアップと並行し、私は体調を崩していました。
2週間に1度の日帰り入院をしなければ仕事が出来ない状態が、2年続いていました。

一向に良くならない病状と、変わらない仕事。
全ては体調のせいですが、とにかくしんどい。

一度仕事を離れてみるのも良いのではないか。
思い立ってから退職まではあっという間でした。

3,キャリアチェンジを決意するまで

私の転職活動は、離職後の開始となりました。
まずは転職市場を知る。
これを目的に、転職サイトのエージェント利用を決めました。
すぐに面接を行い、希望年収を軸とした案件の提示を依頼。
営業職の案件ばかりが提示されました。

同職種への転職を全否定する訳ではありません。
ですが、同じ轍を踏むリスクを警戒しておくことは、強く推奨します。

営業職の面接時、全ての面接官に対し、体調不良を理由に退職していること、
それを理由に定期的に通院が必要であることを伝えました。
これを話したうえでの面接による収穫は二点ありました。
一点は「面接相手は案外と正直に内情を話してくれる」こと。
もう一点は「体調を崩し退職する人は世に多く存在する」ということでした。

この収穫より、金融以外の業界という意味と、営業職以外の職種という意味で、
私にはキャリアチェンジが必要だと確信を得ました。
第一段階である転職市場のリサーチを終え、次はどうキャリアチェンジをするか。
第二段階へと動き出しました。

4,キャリアチェンジで最も苦労したこと

2社目のエージェント会社へ登録し、自分の特性を活かしながらのジョブチェンジの方向性を決めることにしました。
エージェントを頼るメリットは、非公開求人の提示に留まりません。
業界・職種の知識に長けていることから求職者のニーズに合う求人を提示してくれることと、
エントリー企業担当者と求職者の橋渡し役として、双方に悪くない情報を提供してくれることです。

2社目のエージェントに対し私が提示したニーズは「自分の特性・得意や強みを活かしたキャリアチェンジ」です。
ここで、転職活動において最も大変だったことに直面します。
それは、自分の特性、得意なことや自分の強みなどがわからない、ということでした。
これは私自身の性格の問題で、何でもいつまでも良い状態で続いていくと考えていないことが理由だと思いますが、
自分自身の得意なことや、自信のあることがわからなかったのです。

自分ではそう思っていても、もっと優れた人は居るだろう。そして、いつまでも出来る状態や得意な状態が維持されるとは言い切れないだろう。
こういった自問自答により、「得意」「強み」という言葉を、安易に使うことが出来ませんでした。

完全に滞留状態に入って数日。ひらめきました。
「特性」「得意」「強み」という解釈を「苦手ではない」「一人前に行える」に変換し、幾つかピックアップを試みることにしました。
今思えば、この解釈の変換を自力で行えたことが、今の仕事にも役だっている、まさに私の特性です。

5,苦労の末の成果

仕事において「一人前に行える」ことは、評価されるべきポイントでもあります。
ミスなく完遂できる仕事は、多くミスが発生する仕事と比するとストレスなく行うことが出来ます。
そして、無理もストレスも少ないことから、その仕事を長く続けることも可能となります。

新たな領域へのジョブチェンジをし、今後長くその仕事を続けていく覚悟を決めるため、
自分自身への負担や不安を軽減しつつ、新しい仕事へ挑む自信を持つうえで不可欠なポイントとなりました。

そして、2社目のエージェントとこの考えを共有したうえで提示された案件が、
専門コンサルタント職でした。

6,成果へつながった理由

今回この私自身の「特性」「得意」「強み」に関し試行錯誤した経験を踏まえ、
専門コンサルタントという職種を紹介された理由は以下となります。

・課題に対するアプローチ方法を自ら構築できる
・リサーチを基に、状況に応じた最適解を選択し提示できる
・最適解を導き出すうえで、選択肢ごとのリスクも考えている

この3点を「自分の特性探し」という課題に対して実施できていたことから、
顧客の課題解決を行う、コンサルタント職が良いのではないか。
私の行動を見たうえで、エージェントの見解がこの職に至ったのです。

コンサルタントは、顧客の課題を把握し解決へ導くことが主な業務です。
顧客の想定している、顧客目線で見えている課題だけではなく、
見えていないものや、別の角度から現れる真の問題点などを、
ヒアリング内容や決算書などの提示書類・データ等から見つけます。
そして、それら課題の解決策を導き出し、合意を得られれば解決策を実行する。
実行後の経過観察や実行により生じる新たな問題点への対策も含め、
顧客との伴走をしながら課題解決を行います。

物事をあらゆる角度から捉えてみる能力や発想力があること、
そして複数案の提示が出来ることに加え、
それぞれのメリット・デメリットやリスクを説明する能力。
これらを活かすことにより、金融業界とは異なる新たな専門領域でも、
適応することが出来るのではないかということでした。
その他に必要なヒアリング力や提案力などは、
金融機関での営業経験により身についています。

残るは専門知識。これを得ることに全力を注げるのです。
キャリアチェンジとはいえ、何もかもが初めてになることはないのです。

労務関連、IT関連、そして現職である人事・経営関連。
3種類の専門コンサルタント事業所へエントリーし、転職先を決めました。

7,キャリアチェンジを考える方へ

以上が私のキャリアチェンジに至った経緯と、
苦労しながらも見つけ出すことが出来た自分の成果についてです。

一度記していますが、キャリアチェンジとはいえ、
過去の職歴や経験すべてがリセットされるものではありません。

例えば職務経歴書を書く場面や、面接練習を行う場面においても、
自分自身を見つめなおす機会はあると思います。
深く自分の経験を振返ることで、キャリアチェンジのヒントを得られるかもしれません。

きっかけもチャンスも、全てのヒントはあなたの中にあります。

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