• 2020/04/24
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新型コロナウイルス感染拡大の影響で企業の広告減収に マーケティングを見直そう

  • マーキャリ 編集部
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世界中で新型コロナウイルスの感染が拡大しています。日本でも毎日たくさんの感染者が発生している状況をうけて、政府から先日、緊急事態宣言が出されました。まだまだ感染の拡大は途中段階にあるなかで、不要不急の外出の自粛要請が強まり、外食業界などさまざまなカテゴリの業種に影響を与え、給付や保障についての報道が日々活発に行われています。


新型コロナウイルスの感染が世界中に広がる状況を鑑みて、元々開催が決まっていたオリンピックが延期になりました。これにより広告で成り立つ企業では、広告減収により業績を大きく下げていることも珍しくありません。この記事では、新型コロナウイルスにより、なぜ広告減収に至るのかについて、基本的な流れを解説しています。ぜひ、参考にしてください。

新型コロナウイルスの感染拡大と広告減収の関係

広告と言われてまず思い浮かぶのはTVCMではないでしょうか。民放には必ず番組中やその合間にコマーシャルがあります。企業は、コマーシャルの枠を買い、そこに自社のPRをのせ、商品の購入や問い合わせの増加を狙うわけです。この広告枠を買うという形式は雑誌や新聞などの既存メディアでも同様です。とはいえ、テレビではこれまで通りCMが流れているではないかと思う方も多いでしょう。


しかし、オリンピックの開催日程が延期になったことで少し前まで流れていたオリンピックのオフィシャルスポンサーであることをアピールしたCMを見かけなくなったことにはお気づきでしょうか。オリンピックのスポンサーが、CMへの広告出稿をなくすことで、民放各局の広告減収につながっているのです。広告とは、出したい企業や個人がいるから成り立つもので、出したい企業が少なくなれば、当然広告を出すための費用は限定されることになります。


新型コロナウイルスの感染拡大、外出自粛要請を受けてファッション誌では、屋外での撮影ができなくなった影響で2か月分を1冊にまとめる合併号にせざるをえなくなり、事実上の休刊状態に近くなっています。特にファッション誌は収益に対する広告への依存度が高い場合が多く、新型コロナウイルスの感染拡大が大きな広告減収になっています。

利用者増でも広告減収のSNS業界

BtoB企業を中心に会社に出勤せず自宅など、遠隔で仕事を行うテレワークが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、広まりつつあります。また、学校への休校要請で自宅待機となっている子供やその親など、社会全体で主な時間を自宅で過ごす人が増えてきています。そんな中で使用頻度が増加するのがSNSです。


代表的なSNS企業のTwitter社は1~3月の売上高は前年同期の7億8700万ドルを若干下回る見通しで、営業損益は黒字から赤字になる見込みだと発表しました。SNSを利用したことがある方はお分かりになるでしょうが、SNSの多くは、ユーザーは無料で利用できます。あまりイメージすることはないかもしれませんが、SNS企業は、企業や個人から得る広告費を主な収入源としているのです。


それでは、利用頻度が高くなり広告へのクリック数も増えているのにもかかわらず、広告減収するのはなぜでしょうか。


その理由は非常にシンプルです。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を大きく受けて減収している企業では広告出稿に充てる予算も必然的に削減されるからです。すでに需要が激減している旅行業界は広告出稿を大幅に削減しています。旅行や出張がしづらい状況にあるので、どんな美しい広告を打っても費用対効果は非常に低いのです。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で、今後世界恐慌が起こるとする評論や特集も出ているなかで、企業として財布の紐をしめて会社を守ろうとするのは必然です。

広告を作る側にも大きな影響が

企業がどの媒体に広告をのせる場合でも、直接映像を撮影したり、文面を考えたりするといったことはほとんどありません。多くの場合は、広告を作る広告会社を介して広告が作成されます。実は広告会社にとっては3月、4月の新生活シーズンは繁忙期です。広告会社は一般消費者向けの広告を作成するだけでなく、イベントや記者会見、展示会などにも深く関わりがあるのです。


オリンピックやプロ野球などのチームスポーツイベントや音楽ライブや舞台などのエンターテインメント事業、人が集まる物産展や会員登録をして参加する各都道府県内の企業・商品展示会などの情報共有のイベントも、今回の新型コロナの感染拡大や、非常事態宣言を受けて、どんどんと中止・延期が決まっています。広告を載せる側、出す側のどちらにも大きな影響を、新型コロナウイルスの感染拡大が及ぼしています。

広告費の削減が日本経済を象徴する?

広告は主に一般消費者の消費を促すために行われるマーケティング施策です。広告が商品のヒットにつながればその商品を生産する工場などの関連企業も潤います。広告業界の業績が落ち込むということは、そのまま社会全体の景気が下降傾向にあることと同義です。特にテレビCMを行うような企業は、大きな企業が多く、社会に与える影響も大きいです。


新型コロナウイルスの感染拡大が、いつ収束するのか読めない状況にある以上、ただ耐えているだけでは、取り返しのつかない事態になる可能性もあります。今できることをそれぞれの企業が探し、見つけるために考える時期にあるのかもしれません。

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