• 2020/04/24
  • 連載企画
  • キャリアチェンジ体験記

20代での転職活動。数十年後を考えたキャリアチェンジ【キャリアチェンジ体験記】

  • マーキャリ 編集部
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目次

【キャリアチェンジ体験記とは】
働き方改革が施行されたことにより、会社の体制や制度が変わったなんて人も多いと思います。企業も個人も今まで以上にビジネスマンのキャリア展望に目が向けられている中、マーキャリ会員によるキャリアチェンジに伴った体験談をシリーズものとして連載していくのが本企画です。

今まさに自身の今後のビジネスライフに向けて働き方を変える動きをしている方もまだキャリアプランが漠然としている方も参考になる内容になっておりますので是非ご覧ください。

今回の記事投稿者:もち吉さん
⇒もち吉さんのバイオグラフィはこちらをクリック

1.自己紹介

こんにちは! 金融機関から大学事務職員へ転職したもち吉です。ちなみに男性です。
金融機関には新卒から7年間在籍していましたが、主に行っていた仕事は融資業務です。
「融資」と聞くと住宅ローンやマイカーローンなどがイメージしやすく、1度くらい利用したことがある方も多いと思います。そういった個人向け融資や、企業などに融資を行う法人向け融資の担当も行っていました。金融機関の仕事は、必ず「お金」が絡むのでお客様も真剣です。その分、その真剣な気持ちに応えるやりがいもとても多い仕事でした。
そんな中、ふとキャリアチェンジを思い立ち、大学職員という別業種への転職にチャレンジした自身の体験をお伝えできればと思います。

2.なぜ、転職しようと思ったか?

きっかけとしては、新卒からずっと金融機関に勤務していて、年齢も20代後半に差し掛かったときに、ずっと同じ企業に居続けるということに疑問を持ち始め、「このままずっと今の会社で仕事を続けたいか?」という葛藤が生まれ始めました。これは仕事が嫌というよりも「このまま同じ企業にずっと勤めて行くことに魅力を感じるか」という気持ちが大きかったと思います。
入社からキャリアを積み重ねて金融機関の仕事も一通りのことはこなせていた反面、先々のことがある程度読めてきていました。月々の数字(ノルマも含め)などを気にしながら、金融商品を売り、ある程度の年齢になったら管理職になり部下の指導・管理を行う。なんとなく自分のキャリアプランが読めてきてしまい、またそのキャリアプランが次第にあまり魅力的に思えなくなってきたため、転職を考え始めました。

3.なぜ大学職員か?

いわゆる「志望動機」になりますが、自分の場合は最初から大学職員になりたいと思って転職活動を始めたわけではありませんでした。
金融機関でのキャリアプランがあまり魅力的に思えなくなるにつれ、違う仕事・業種にチャレンジしてみたいという気持ちが湧いてきたことから転職活動を始めました。始めると言っても最初はどのような求人や採用情報があるかを情報収集していた程度でしたが、転職ということを意識して生活しているとアンテナが高くなっているのか今まで気にもしていなかった様々な採用情報を発見しました。その中の1つが「大学職員採用試験」でした。そこで始めて大学職員という仕事はどのような仕事だろうと興味を持ち始め、調べていくうちに「この仕事をやってみたいな」と思うようになりました。具体的には、
・「自分の住む地域の将来に係ることができる」
・「地域と企業と人を繋ぐ役割をしている」
という点に興味を持ち、どんどん大学職員という仕事・業界を調べ始めました。

4.転職活動のやり方

私は勤めていた金融機関に在籍しながら転職活動を行いましたが、現在勤務している職場を退職して転職活動を行う人もいます。転職活動を終えた今になって思いますが、仕事を続けながら転職活動を行ったことが結果的に成功だったと思いますし、在職中に転職活動を行う方がメリットは多いと感じます。人によって考え方はそれぞれですし、現在の職場をどうしても今すぐにでも辞めたいと思う人などは別ですが、私は仕事を続けながら転職活動を行うことを絶対おすすめします。理由としては、

①焦りがない
仮に採用試験、採用面接に落ちたところで現状職はあるわけですし、心のどこかで「落ちても職はあるから大丈夫」と余裕が生まれます。その適度な余裕が採用試験、採用面接など行っているとき、自分の気持ちにとても良い影響を与えていたと感じます。退職してから採用試験や採用面接に臨むと「受からなければ職がない」と考えてしまって焦ってしまいそうな気がします。あくまで自分の場合ですが。

②資金に余裕がある
普通に会社員として働いていると実感しない人も多いと思いますが、必要最低限の生活をしているだけでも意外とお金ってかかるものなんです。
金融機関にいたのでちょっとだけ詳しいのですが、会社員ですと健康保険・厚生年金(国民年金)などは社会保険料として毎月の給料から天引きされています。
天引きされているから支払っているという感覚があまりないんですよね。
退職してからも健康保険・国民年金などは全額自分で支払っていかなければならず、さらに退職した年は住民税も支払わなければいけません(前年の所得に対して支払うため)。この健康保険・国民年金、住民税というのは思いのほか出費が大きいです。金額は人それぞれですが、平気で年間50~70万円くらいは必要になります。
そして賃貸住宅に住んでいる場合は、さらに家賃・光熱費・食費なども出費があるので、働いていたときの貯金がみるみるうちに減っていき、それだけで早く職を見つけなければと焦ってしまいそうです。

上記の①、②が在職中に転職活動を行った方が良いと考える主な理由になります。
もちろん退職して資格試験の勉強に挑むなどの明確な目標がある方などは別ですが、今の仕事に多少の不満があり転職しようと考えている人は、間違いなく在職中に転職活動を行った方が良いと感じました。

5.金融機関時代にした準備

転職エージェントに登録

有名どころの転職エージェントに3つ登録しました。どのような採用情報があるのかを知りたかったことと、金融機関での経験がどのような業種・職種で活かせるのかを知りたかったためです。
あと、採用試験に筆記試験は大抵あったので、筆記試験の勉強もしていました。

情報収集

採用情報の情報収集は積極的に行いました。
会員制の転職サイトなどでは企業の評判なども記載されていましたので、ネットで企業の情報を調べたり、ハローワークにも行ってみたり、ときには足が届く範囲の企業などは直接現地へ行ってみたりもしました。もちろん会社の中には入れませんが、企業の規模や出入りする社員や遅くまで電気が付いているかなどを確認していました。会社の中までは入れないのでたかが知れていますが、実際の企業の雰囲気を行ってみて確かめるって意外と大切かなと思います。

6.キャリアチェンジで感じたギャップ

職種に対するギャップ

キャリアチェンジ後は会計(事務職)の仕事を行っています。
金融機関でも事務職の仕事もしたことはありますが、金融機関の事務職とは違う部分もかなり多いですし、営業部門に配属されていた期間の方が長かったので、営業職から事務職になったことでギャップを感じました。
良い意味では、事務職では仕事のペースを自分である程度調整でき、金融機関時代にはあったノルマや顧客への営業などもなく、残業管理もしっかりしていました(残業は結構減りました)。
悪い意味では、事務職という仕事に少し物足りなさを感じるときもあります。仕事柄、明確な目標というものが立てづらく、目の前にある仕事・与えられた仕事をこなす部分が多いです。今までが営業職だったので自分で仕事を取ってきたりなど、自発的に仕事を生み出すことが少ない環境に少し物足りなさを感じることもあります。

業種に対するギャップ

金融機関という業種は、事務職でも営業職でも基本的に顧客(お客様)に対して業務を行っていましたが、大学職員で事務職となると顧客相手の仕事ではないです。大学内部の研究費等の予算が適正に執行されているかなど大学内部や大学教員など、内部に向けた業務がメインです。対外的な業務と内部へ向けた業務のギャップに最初は戸惑いを感じていました。

7.自分のスキルが活かせたこと、転職してから頑張ったこと

キャリアチェンジ後に行っている業務が会計なので、税務・財務・簿記の知識はものすごく役立っています。特に財務諸表が読めたり、簿記が理解できるなどといったことは「金融機関に勤めていて良かった」と感じました。
また、営業経験があることは良いことだと感じました。同じ事務の仕事を行うにしても、自発的に仕事を生み出したり、行ったりする習慣ができているので、よく言うと「言われたことだけしかやらない社員」にならない癖ができたと思いました。
あと転職してから頑張ったと言うとちょっと違いますが、当たり前ですが転職すると人間関係は0からスタートしますし、その企業の独自の風土というものが必ず存在し、環境がガラッと変わるので、なるべく自分が仕事をしやすい環境をつくるためにも時には周囲の人と仕事以外の雑談をするなど心がけていました。

8.さいごに

自分の場合は20代の後半に差し掛かったときに「この会社にずっと勤め続けたいか?」という疑問がきっかけになり、そして情報収集をするうちに転職をするならチャンスの多い20代のうちにという気持ちが強くなり転職に踏み切りました。今でもキャリアチェンジをして良かったと思っています。
今後は今までよりキャリアチェンジをすることが普通になってくると思いますし、1つの企業に定年まで勤めることも少なくなってくると思います。そうした時に、キャリアチェンジできるチャンスが多い時期・年齢などを逃さないこと、キャリアチェンジできる能力を身に着けておくことはとても大切になってくるのではないかと思います。

最後まで記事を読んで頂きありがとうございました!
少しでもこの記事を読んで頂いたみなさんの参考になれば嬉しいです。

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