働き方改革が施行されたことにより、会社の体制や制度が変わったなんて人も多いと思います。企業も個人も今まで以上にビジネスマンのキャリア展望に目が向けられている中、マーキャリ会員によるキャリアチェンジに伴った体験談をシリーズものとして連載していくのが本企画です。
今まさに自身の今後のビジネスライフに向けて働き方を変える動きをしている方もまだキャリアプランが漠然としている方も参考になる内容になっておりますので是非ご覧ください。
今回の記事投稿者:kentaさん
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まずは簡単な自己紹介からさせて頂きます。
現在、結婚式場での披露宴会場責任者を務めさせて頂き、同時にアルバイトスタッフの面接、採用、教育業務も担っております。
結婚式場でのお仕事は学生の頃のアルバイトから含めると約10年近くが経ち、現場業務にずっと携わって参りました。
最初は結婚式のことなんて全く無知な普通の大学生からのスタートでしたが、そこから少しずつキャリアアップをしていき、披露宴会場責任者にもなることができました。
そんな自分自身の経験を執筆して少しでもこれから仕事のキャリアアップやチャレンジすることの背中を押せるようなきっかけになればと思います。
なぜこの仕事を選んだのか
ウエディングの仕事に興味を持ったきっかけは「憧れ」でした。友人とたまたま一緒に行った会社説明会にて、「ウエディングの仕事を男の人がやっているのはかっこいい!」と思ったこと、そんな単純な憧れからの始まりでした。
憧れはもったものの、結婚式に列席したこともなければ何も知識も無く、とりあえずアルバイトからでも始めてみようと思い、「結婚式場 アルバイト」で検索をして、最初にヒットした有名な某結婚式場のアルバイトにて応募しました。
そして、大学4年生の7月よりアルバイトスタートすることが決まりました。
何もわからないまま我武者羅にスタート
アルバイトを始めたものの、周りの人も場所も分からなく、知識も経験も無い大学生。
見よう見真似でなんとか日々を乗り越え、少しずつ業務が形となってきました。
お客様への接し方や言葉遣い、立ち居振る舞いなどは先輩から学び、自分なりに知識勉強の為にとブライダルの資格もとったりしました。
大学4年の頃は土日のみの出勤、大学卒業後は平日も常勤アルバイトとして出勤をして、週5の頻度で出勤。そんな生活を約1年半続けました。
大学生の頃はまともな就職活動はしませんでした。もうそこのアルバイト先でそのまま社員になりたいという気持ちが強く、またこんな人になりたいと憧れを持つ先輩スタッフもいたからです。且つ、新卒の選考は終わっていたからです。
晴れて契約社員に
契約社員になったのは当時25歳。大学も浪人してからの入学であったので、何かと人よりも少し遅いスタートを切っていたような感覚に不安はありました。
当然、両親も心配していました。
1年後に正社員試験を受けることを目標にこれからも頑張ることを両親にも話し、一応社会人生活のスタートを走り出すことに。
ずっと現場でのアルバイト業務をしていたからこそわかる現場スタッフの悩みや、教育方法の改善などに努め、今度は逆に自分がアルバイトスタッフの教育やマネジメントを担当することになりました。
無事に正社員へ
正社員試験も無事に通り、ようやく正式に大人の仲間入りができた気持ちでもありました。
勿論、具体的な業務内容は変わらず、現場業務に携わっていましたが、後輩スタッフが増えたことにより、様々な意見を聞き入れる機会が増えました。後輩社員からの意見、アルバイトスタッフからの意見、先輩、支配人からの意見、同僚からの意見など色んな視点からの意見を取り入れたり聞き入れたりするとことで、自分の視野が広がり、考え方や業務の仕方にも良い意味で幅が広がったようになりました。
自分の中で特に心掛けていたこととして言えば、
「後輩やアルバイトスタッフの意見や悩みを聞き、自分なりに解決策を考え、先輩スタッフに相談して具体的な施策の提案、実行をする」
ということです。
一番自分が寄り添えることでもあると思ったからです。
現場でのオペレーション改善やマニュアル作成など皆の意見を取り入れながら業務に励む日々でした。
ついに店舗異動
正社員となって約1年半後に別の店舗への異動が決まりました。同時に部署も変わる為、自分にとってはまた改めて1からのスタートです。勿論、不安もありました。
しかし自分がチャレンジしてみたいと思っていた部署でもある為嬉しい気持ちもありました。
異動してからは、また場所もわからず周りのスタッフとの関係もゼロから構築していくことに。さらに以前よりもアルバイトスタッフの人数が多い為、色んな人との人間関係が大変でもあり、楽しく感じる部分でもありました。
今度はまた自分がアルバイトスタッフに色んなことを教えてもらう立場。
当時は27歳、プライドはあるもののそこは謙虚な気持ちで教えてもらうという姿勢を大事にしました。異動してまず最初に苦労したことです。
相手が年上で社員の人なので、教える側のアルバイトさんも少しやりずらかったかと思います。だからこそお互い相手の立場にたって思いやりを持ち、人と接すこと。教える側も教えてもらう側も謙虚な気持ちを持つことを改めて教わることができました。
異動してからの最初の1年くらいは本当に大変でした。社員であることから、仕事はどんどん増えていき、良くも悪くもすぐに次のステップへとチャレンジの場があらわれてきます。
「まだ自分には早いのではないか?」と心のなかでは疑問に思いながらも少し難しいことに挑戦させて頂くこともできました。
店舗を異動して約2年半で披露宴会場責任者になることができました。
泥臭い仕事も沢山ありましたし、沢山失敗もしてきましたがなんとか周りのスタッフに支えながらも成長することができました。同時に担当業務として、アルバイトスタッフの面接、採用、教育を担うことになり、自身の中で「人手不足」の課題とどう向き合うかを常に考えておりました。
課題と向き合うことで生まれた一つの成果
現在様々な企業がおそらく抱えている大きな悩みが「人手不足」です。
自分の店舗でも同じ課題に悩まされていました。
ずっと現場で、且つアルバイトスタッフと一緒に仕事をしてきた自分がからこそできる解決策は何かないかと考え続けていました。
個人的な結論からすると、「人手不足」を解決する為には、
①人を増やす
②今いるスタッフのマンパワーを上げる
③今いるスタッフの人数よりも少ない人数で円滑に業務を行うことができるオペレーションや仕組みに変える
以上の3つでした。
まずはこの課題を同じ部署の皆に共有し、周りのスタッフを巻き込み、全員で取り組めるような意識改革をしました。一人で行うには限界があるので。
結果的に効果があったことは②と③の取り組みでした。社員一人一人がMTGを重ね、目標を可視化し、アルバイトスタッフも含めて全員で取り組んだことにより、結束力も高まり、効率的でスタッフのモチベーションも高まり、スタッフのスキルも向上し、以前よりも少ない現場人数でも円滑に業務を行うことができ、そしてアルバイトスタッフの離職率も軽減することができました。
「人手不足」だから人を増やすのではなく、むしろ少ない人数で回せる仕組みを作ったほうが根本的な解決に繋がったと感じます。
披露宴会場責任者として、顧客満足の為にできることを追究しつつも、同時にスタッフにとっても働きやすい環境にするにはどうすればよいのかを考え、取り組むことができ、結果的に自分自身の大きな成長にも繋がることができたのではないかと思っております。
自分自身のキャリアアップを通して
「自分の経験を活かして、何を周りに与えることができるか」を常に考えて行動していくことが大事だと思っております。
今の会社であっても転職するにせよ、今の自分が会社に対して価値のある何かを提供することです。その価値ある何かを自分なりに考えて創り出していくことが自己成長にもなり、会社に対しても顧客に対してもプラスのものとなることだと思います。
自分の経験したことは何か、強みは何か、また、経験は無いにしてもこんなことがやりたいと強く願うものはあるのか、今一度自分を見直してみるとキャリアアップにも繋がると思います。