• 2020/04/23
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今、ビジネス業界で注目されている第二新卒とは何?

  • マーキャリ 編集部
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今、ビジネス業界では「第二新卒」を積極採用する議論が活発になってきています。 企業の求人というと、3月に高校や大学などを卒業し、心新たに希望に胸を膨らませて、企業に就職するフレッシュな「新卒組」がイメージされます。4月には、まっさらなスーツに身を包み、ビジネス街を闊歩する若い人たちが目に飛び込んできますが、「第二新卒」は、彼らのような「新卒」のフレッシュマンとは、若干異なっています。そこで、ここでは「第二新卒」にフォーカスして説明していきます。

「第二新卒とは」

この数年、ビジネス業界でよく耳にすることのある「第二新卒」とは、一体どのような人たちを指しているのでしょうか

第二新卒の定義

第二新卒とは、大学・高校を卒業して、一旦、企業に就職したものの、1~3年でその企業を辞めて転職をしたり、改めて就職を目指している人を指します。法的には、第二新卒の明確な定義はありませんが、一般的には、「第二新卒とは、新卒で企業に入社して3年未満で求職する人」のことで、中途入社の中でも年齢で言うと、4年制大学を卒業して3年程度経過している25〜26歳くらいの社会人になります。


中には、大学を卒業したものの、企業や公務員として働いた経験がない人もいますが、彼らは「既卒者(既卒)」と呼ばれています。この定義となる「1~3年で企業を辞めて転職を考えている人」こそ、今、ビジネス業界で、静かな脚光を浴びつつあるのです。

第二新卒が脚光を浴びる背景

どうして第二新卒の人にビジネス業界が熱い視線を送っているのでしょうか?そこには、以下のような雇用における社会的な背景があります。ここ数年、新卒者が会社に就職してから、数年で会社を辞めてしまう傾向が、年々増加しています。国の統計によると、大学新卒者の離職率のうち、約30%の人たちが3年以内に会社を辞めているとされています。

(出典:厚生労働省調査:新規学卒者の事業所規模別・産業別離職状況より(https://www.mhlw.go.jp/content/11650000/000556486.pdf


現代社会では少子高齢化に伴い学生の数が減少しており、新規採用の人材数そのものも低下していることから、企業が求める優秀な人材の確保が難しくなっており、採用市場は完全に売り手市場となっています。ただでさえ、人材不足の中で、熱心に採用活動を行っても、企業側の望む理想的な採用が進んでいないのです。その一方で、学生側も就職活動の早期化の中で、自分に合った就職先に就くことが中々できなくなっていることも、新卒者離職率の増加の一因になっています。


しかし、「第二新卒」は、僅かな期間であっても社会に出た経験があり、給与を得る尊さを知っているために、「社会経験の全くない新卒」と、「ある程度の経験を活かせる社会人」との中間的な存在として企業から見られています。そのため、第二新卒者を積極的に採用する動きが活発になっています。第二新卒者が注目されてきたことで、会社の求人の質や傾向が変化してきています。

今、多くの企業が、第二新卒を求めている

前述のように、現在、多くの企業が大学を出て就職した後に転職を考えている第二新卒を求めています。では、第二新卒を求める企業側は、彼らにどのような仕事への期待を持っているのでしょうか?

第二新卒採用を積極的に行っている企業の狙い

「第二新卒」とは「新卒で入社して3年未満で転職を考えている人」を指していました。言い換えると、「社会の慣習に染まらず、新卒に近い新鮮さと、積極的な姿勢で仕事に臨む、仕事ができそうな若い人」であると企業の多くが見ています。しかも、凝り固まった先入観もないために、転職後に社風に馴染みやすいというメリットもあると考えられています。そのようなことから、第二新卒採用を積極的に進める企業が増えているのです。

第二新卒のデメリットは?

第二新卒の採用が増えている中で、企業はデメリットを感じていることも事実です。それは、第二新卒ならではの弱みもシビアに見ているということになります。第二新卒にはどのようなデメリットがあるのかを見ていきましょう。

在職期間が短い

1〜3年で転職を希望する第二新卒は、見方を変えると、初めて就職した企業をすぐに辞めてしまっているとも理解できます。それは採用を考える企業からは、厳しい環境に忍耐できる持続力を持っていないと見られて、せっかく採用しても長続きしないのではないかと疑われてしまう可能性もあります。


このようなマイナスイメージを持たれないようにするためには、自分自身で弱みをしっかりと乗り越える姿勢と努力が必要です。前職を短い期間で辞めた理由や自らの弱点を客観的に見つめ直して、改善・成長していく意識を持ち、新たな企業の採用担当者に前向きに伝えられるようにしておくことです。

経験・スキルがない

今、即戦力としてキャリア重視の中途採用も増えていますが、これは企業が求める現場で、中途採用社員の経験が即戦力となるからです。一方で、第二新卒の人は、社会経験が少なく、スキルもあまりないため、この点がデメリットといえます。とは言うものの、第二新卒を求めている企業は、この点を踏まえて採用することがほとんどなので、それほど心配する必要はありません。

企業から見るメリット

企業が第二新卒を採用するのは、新卒の人を採用するよりも即戦力として仕事ができる人材を確保できるというメリットが大きいと考えています。そのメリットは具体的に次のようなことが挙げられます。

最低限のビジネスマナーを有している

第二新卒の採用メリットは、「1度は就職して仕事をした経験があること」です。第二新卒は、経験豊富な正社員と新卒の中間的な存在であり、必要最低限のビジネスマナーは身に付けているため、新卒者のように、1から教育をする必要がなく、人材教育にかかるコストが少なく済みます。一般的に新卒で企業に就職したときに、新入社員研修でマナー教育を受けていて、名刺交換や電話応対、接客等、社会人としてのマナーは既に理解しているはずです。社会人としての基本的なマナーをきちんと体得している人材は、転職後も、即戦力として現場で活躍する可能性が高いことが魅力と言えます。

企業と第二新卒のギャップが少ない

中小企業庁の資料(https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H27/h27/html/b2_2_2_2.html)からも、「採用後3年間の離職率は中途採用では約3割であるが、新卒採用の入社後3年間の離職率では4割を超えており、実に半数近くが3年間で離職している実態が分かった。」とあり、第二新卒者は、転職の採用が決まると、新卒よりも離職する率が低くなっています。


その理由は、第二新卒者は、明確なビジョンを持って転職活動を行っているからです。新卒の人と比べて、自分の理想と現実を冷静に分析し慎重な選択を行っているために、転職先企業を選択する段階で、双方の思いにギャップが少なくなるのです。

第二新卒の強みを理解しよう

これまで、企業から見た第二新卒の姿を説明してきました。ビジネス界では、転職が活発になっている環境の中で、第二新卒の人々を積極的に取り込んで行こうという動きがあることがお分かり頂けたかと思います。第二新卒の人たちは、新卒者にはない仕事への情熱や粘り強さなどの強みがありますので、自分の目指す理想のビジョンを明確にしながら、アピールポイントをしっかり把握して、客観的な視点で新たな仕事に飛び込んで行けるように準備しておきましょう。


今では、インターネットで多くの求人情報、中途採用情報などを得ることができる時代です。したがって、これから心機一転の気持ちで臨んでください。

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