これまではオンラインで営業するスタイルとして「メルマガ」が有効でした。しかし今は「メルマガ」では営業の成果が出にくくなってきています。誤解しないで頂きたいのは、メールでの営業スタイルが低下したということではなく「メルマガ」の効果が落ちたということです。なぜなら「メルマガ」ではなく「メールマーケティング」というスタイルでは成果が上がっているからです。そこで今回は「メールマーケティング」のメリットやポイントを紹介していきます。営業ツールとしてマーケティング施策の一貫で活用してみて下さい。
メールマーケティングとは
メールマーケティングとは、認知から購買までのメールを利用したマーケティング活動のことをいいます。昨今はSNSが広まっていることからコミュニケーションツールはLINEやInstagramなどを使う機会の方が圧倒的に多いと思います。ただビジネスコミュニケーションという観点で言うとまだメールの方がSNSよりもコミュニケーションツールとしては長けています。そのためメールを上手に活用することでメールだけで営業の成果を上げることもできます。そのため、ポイントをしっかり理解しメールマーケティングで成果を上げていきましょう。なぜメルマガでは成果がでないのか
ではなぜメルマガでは成果が出にくくなっているのでしょうか。それはメルマガの性質にあります。メルマガとは一般的に、同じ情報を複数の人に配信する行為と言われています。同じテンプレートのメールを不特定多数に送るイメージです。それに対してメールマーケティングとは顧客に合わせて内容を変えメールを配信する行為になります。つまり、これからメールを配信する顧客はマーケティングでいうとどのフェーズで、次にどういうアクションを起こしてもらいたいからこの文章のメールを送るというのを考えます。今の時代スマホが主流になった結果、情報が溢れかえっています。そして自分には関係のないメルマガも数多く目にするようになりました。そのためメルマガに対する抵抗ができ、自分に不必要な情報が流れてくるメルマガには全く興味を示さなくなりました。このような観点からメルマガでは成果が出にくい時代になってきています。
しかし、メールマーケティングの場合は、顧客それぞれに合った情報を送るため、不必要な情報だと判断される機会が減ります。今までのメルマガとは違い、メールを受け取った相手も自身が関心のある内容であるので、定期購読するために会員になったり、より詳細な内容を知るために問い合わせをしたり、資料のDLといったアクションを行いやすくなるでしょう。だからこそメルマガではなくメールマーケティングに力を入れるべきということです。
メリット・デメリット
ではメールマーケティングの重要性もわかったところでメリット・デメリットについて紹介します。メリット
まずはメールマーケティングのメリットからみていきましょう。返信率が高い
メールマーケティングはターゲットリストからを限定してメールを配信するためメルマガと比べると、送った人数に対して返信率が高くなります。効果測定が可能
効果測定が明確にできることもメリットになります。メールを配信してみて返信がないということにより、今考えているマーケティングの仮説が合っていないという結論がでます。そこから再度仮説を構築しPDCAを回すことで、その顧客の今のマーケティングにおけるフェーズも判断することができます。改善の効果がはっきり表れる
セグメントを分けて配信するメールマーケティングは、どんなに反応が悪くても、改善を繰り返し、送信することで顧客にニーズが合致したときは莫大な成果を生むでしょう。セグメントやターゲティングが間違っていなければ高い成果を得ることができます。デメリット
次にメールマーケティングのデメリットをみていきます。デメリットにおいては主に時間がかかることが挙げられます。トレンドを常に把握
トレンドを常に意識しておく必要があり、調査に時間がかかります。経済の最新情報もそうですが、企業のサービス内容も日々変化するので目を光らせておきましょう。この作業はそれぞれ業界や企業毎に異なるので、一人で取り組むとなると調査に費やす時間が非常にかかってきます。制作時間がかかる
ユーザーにとって必要と思ってもらえるメールを配信することが大切なので、それだけコンテンツを考える時間がかかります。安易なコンテンツでは競合と差をつけられないからです。慣れない間は1つのコンテンツを制作するのに数時間かかってしまうでしょう。メールマーケティングで成果を生み出すポイント
ではメールマーケティングのメリットを踏まえた上で、ポイントをいくつか紹介します。ここで紹介する方法は最低限抑えておきましょう。詰め込み過ぎない
1つのコンテンツに対して要点は1つにしましょう。伝えたいことがたくさんあるのはわかります。しかし複数のことを同時に盛り込んでしまうと、ユーザー目線で考えれば不必要な情報も含まれていることになり、メルマガと変わらなくなっていまいます。複数の内容を盛り込むことでどれか1つはユーザーに響くのではと考える方もいるかと思いますが、それは違います。要点が明確でないコンテンツはそもそも読まれません。コンテンツを開封されないことにはメールマーケティングも意味がないので、まずは読まれるように要点は1つに絞りメールを配信しましょう。
配信時間
メールの配信時間にも気をつかいましょう。メールマーケティングでは伝えたい人に伝えたい情報を「最適なタイミング」で届ける必要もあります。どんなに良い情報を配信していたとしても、ユーザーが忙しくしている時間や競合と同じようなタイミングにメールを送信してしまうと流し読みされる可能性があります。ユーザー毎に適切なタイミングを見極め、何度か配信していくことをおすすめします。逆に配信してはいけない曜日や時間として代表的なのが月曜の午前中です。金曜日の午後から土日にかけて溜まっている大量のメールを捌く方も多いため避けた方がいいでしょう。業界によっては火曜日の夕方も避けるべき時間帯です。不動産などの水曜日が休みの会社は休みの日のことで注意が散漫になり夕方からはメールのチェックがおろそかになることもあります。このようにターゲットの業界によって性質がありますので、事前調査は怠らずに配信しましょう。
失敗を分析
返信や反応がなかったメールを分析することが大事です。よく成功例を転用しがちですが、ユーザーに何が響いたのかはユーザーに聞かないとわからないところがあります。ユーザーに良かった点を聞くのは結構ハードルが高いです。そのため、反応がなかったメールを分析し、少しずつコンテンツの内容を変更していくことで徐々に成果は上がるようになるでしょう。件名を工夫
件名を工夫しましょう。ウィルスのメールも時折流れてくることから件名だけで判断する顧客も多いです。そのため適切な長さの件名が大事です。短すぎても情報量が少ないですし、長すぎても読まれないです。長くても35文字までにしておきましょう。まとめ
メールマーケティングは細かなPDCAが成果を出す重要な要素となってきますので、成果が出るパターンを構築するまでに長期戦になりやすく、分析するために人手もかかってしまいます。そのため、社内のリソースが足りない場合にはマーケティングオートメーションというツールを使うのもよいでしょう。マーケティングオートメーションでは今まで担当者が時間をかけて行っていた、セグメントの作成や顧客ごとのメールシナリオの作成を自動で行ってくれます。配信したメルマガの結果を自動で出力してくれる機能などもありますので、メールマーケティングを効率よく行うことができます。何度も言うようですが、メールマーケティングは改善を繰り返し行うことが重要です。長期戦を覚悟したうえで、細かいPDCAを回し運用していくことが、いずれ予想していた以上の成果を得られることにつながるでしょう。