「会社を退職したいけど、退職届の書き方がわからない」「退職願と退職届の違いって何だろう」そういった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?本記事は上記の悩みを抱えている方に向けて退職届と退職願の違いや退職届の書き方についてご紹介していきます。ぜひ、最後までごらんください。
退職までの流れを解説
まず、実際に退職するまでの流れはどんなものか見ていきましょう。・退職願を執筆する
・上司に直接手渡し、退職日を打ち合わせる
・日取りが決まったら、退職届を執筆
・退職届を直接提出(郵送はおすすめしません)
・同僚や仲間への引継ぎ
・退職完了
手順は上記の通りになります。
上記の流れに沿って退職をするにあたり、大切な事が2つあります。
1つは「退職届を就業規則にしたがい執筆すること」
2つめは「引継ぎをしっかりと行うこと」
順番に解説します。
就業規則を確認しましょう
退職願や退職届を執筆する際は、就業規則を必ず確認しましょう。一般的に「退職の申し出は、1か月前までに申し出る」という風潮がありますが、これは決まりでも何でもありません。実際に大事になるのは就業規則を確認することであり、「退職願は退職日の2か月前までに提出すること」という記載があるかもしれません。ここを確認せずに提出してしまうと「就業規則と違うから、退職日を延ばす」という事態になりかねません。また、退職願の書き方なども、会社で用意されている場合があります。この点も違ったテンプレートや見本で提出してしまうと「受理されない」といった事態になりかねませんので、見本の通り執筆することを忘れないようにしましょう。
引継ぎをしっかりと行う
自分だけしか持っていない仕事がある場合は、必ず引継ぎを行いましょう。同僚や仲間に迷惑がかかることはもちろんですが、万が一の場合「損害賠償請求」をされるケースもでてきます。「しっかりとした引継ぎをされなかったせいで、会社の売り上げが落ちた」となれば、あなたに火の粉が飛んでくる可能性があります。実質、引継ぎをしっかりと行わないのは「会社の責任」でもあるのですが、あなた自身が対策できることはありますので、引継ぎはしっかりと行いましょう。
退職願と退職届の違いとは?
では、実際に退職願と退職届の違いを見ていきましょう。退職願とは
退職願とは、名前の通り「退職を、願い出る」ための書類の事です。実際の書き方は後述しますが、「退職いたします」ときっぱり記入してしまうのは、願い出るために使う文章ではありません。ここは会社の就業規則にもよるのですが、「退職願を提出しなくても良い会社」も存在するので、まずは規則を確認しましょう。退職届とは
次に、退職届とは「退職が決定したのちに、提出する書類」のことです。具体的には、口頭もしくは退職願が受理され、退職日が決まったのちに「退職届」を提出し、辞めるための準備が整うといった流れです。また、正社員やアルバイト、パートなど、会社の就業規則により雇用形態ごとに、提出の有無が変わってきます。退職届は横書きよりも、縦書きが一般的ですが、会社によっては横書きで提出する場合もあるようです。 大事なのは、しっかりと「用紙に手書き」で書くことです。・退職願:退職の願いを申し出る書類
・退職届:退職日が決まったのちに、提出する書類
上記のように覚えておきましょう。
辞表とは
ここは補足となりますが、退職願や退職届とは別に「辞表」というものが存在します。辞表とは経営層や役員など、役職についている人が退職する際に必要になる書類です。また、公務員が辞表を提出する際は、辞表が「退職届」となります。そのため、役職についていない、一般的な業務を行う方には関係のない書類です。しかし、将来あなたが役職について働く可能性も大いにありますので、知識の1つとして覚えておいて損はないでしょう。また、退職届や退職願、辞表に関わらず、「どうしても会社を辞めたくて、退職代行を利用する」という場合以外でしたら、郵送ではなく手渡しが望ましいです。
退職のタイミング
では、「退職のベストなタイミング」とはいつでしょうか? もちろん、「会社が嫌でしょうがなく、すぐに辞めたい」という場合でしたら、すぐに辞めるべきだと思います。 しかし、「あと1カ月働けば、ボーナスが貰える」であったり、「あと1か月働けば、退職金が〇万円増える」という場合でしたら、退職月を延ばすというのも選択肢の一つでしょう。いずれの場合でも退職届を提出するにあたり気を付けなければいけないポイントが1つあります。それは「退職届を提出した後、撤回することはできない」という点です。実際に撤回することは不可能ではないですが、会社側は「あなたのいなくなった後の組織づくり」を考えているはずです。そのため、会社に迷惑をかけてしまうことに加え、退職届の取り下げは「失礼」にあたります。退職する決意をしっかりと決めたうえで、退職届を提出するのが望ましいといえます。
また、「交通費」などを「半年分一括」で支給されている場合には注意が必要です。例えば、「交通費が4ヶ月分残っているのに、退職した」となれば、就業規則によっては会社側から、交通費の返還を請求されるケースもあるので、自身にとって面倒な手続きが1つ増えることになります。お金の面も含めて、退職月は入念に考えてから伝えるようにしましょう。
実際の書き方の解説
ここからは、実際に退職届の書き方と、必要な準備物を紹介します。大半の会社は、会社側でテンプレートや例文の見本が用意されていると思いますので、その通りに執筆すれば問題ありません。 執筆するにあたり、準備物は下記の通りです。・用紙:B5の便せん
・黒のボールペン、もしくは万年筆(水性油性どちらでも構いません)
・白無地の封筒(郵便番号枠なし)
手書きですので、ボールペンや万年筆のどちらでも、書きやすい方で構いません。 B5の便せんと書きましたが、サイズはA4でも構いません。 できればビジネスに合うシンプルなものを選ぶと良いでしょう。また、便せんのサイズによって封筒のサイズも変わります。
・B5:長形4号
・A4:長形3号
封筒は上記のサイズで問題ありません。 白無地の封筒に関しては、郵便番号枠がないものを選びましょう。 封筒の中身が透けて見えてしまっては問題ですので、封筒の中身が紫と白の二層になっているものを選びましょう。
退職届記入の注意点
まず、退職届に記入しなければいけないのは下記の通りです。・退職届、退職願の記載
・冒頭文(私儀、私事など)
・退職理由
・退職の日付
・届け出年月日
・自身の部署名、氏名
・届け出先の宛名
上記を踏まえて、注意しなければいけないのは下記の通りです。
① 就業規則に従うこと
② 退職理由を明確に記入すること
③ 退職日を正しく記入すること
④ 印鑑は認め印で捺印すること
上記は注意して記入しましょう。 万が一「退職日」を間違えて記入してしまうと、「退職日が1か月先に延びてしまう」なんてことになりかねません。 また、宛名も間違えないように書きましょう。 退職届を執筆したら、しっかりと封筒に入れたうえで、上司に手渡し、完了となります。