• 2020/04/03
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スタートアップとは何か。ベンチャー企業との違い、スタートアップのゴールについて

  • マーキャリ 編集部
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目次

近年ビジネスシーンで耳にすることが増えた「スタートアップ」。スタートアップ企業とも呼ばれ、設立間もない会社を指す言葉として使われることが多いですが、実はスタートアップには他の企業との大きな違いがあります。この記事では、「スタートアップとは何か」に焦点を当て、スタートアップという言葉の使い方や目指すゴール、ベンチャー企業との違いについて詳しく解説しています。

スタートアップとは?

スタートアップには明確な定義はありませんが、特徴としては起業したばかりの会社であることが挙げられます。社長を中心とした、少数精鋭の創業メンバーでオフィスを運営していることが多いです。そのため新卒やインターンの採用は行わず、求人を行ったとしても転職市場からの即戦力のみというのが通常です。  しかし、新しい会社であればすべてスタートアップかと言うと、そうではありません。新しいビジネスモデルやこれまでにないサービスで市場に立ち向かっている企業を指すことが多いです。


基本的に既存のビジネスではなく、新しいものをつくろうとするチャレンジ精神にあふれた企業のことを指すので、既にある会社の子会社やグループ会社が新しく設立されたとしても、スタートアップと呼ぶことはほぼありません。

ベンチャー企業とのちがい

スタートアップと混同されやすい言葉に、ベンチャー企業があります。しかし、スタートアップと同様に実はベンチャー企業にも明確な定義はありません。資本金や従業員数、起業から何年経っているかという定義は、ベンチャー企業にもありません。そのため中小企業よりも大きな事業規模を持つ、メガベンチャーと呼ばれるベンチャー企業も存在しています。 ただ、ベンチャー企業も、大手が手を出さないような分野において新しい事業をしているという点ではスタートアップと同じです。  しかし、ベンチャー企業は新しい技術やビジネスモデルを拡大させ、ステージを上げていき最終的には大手企業のように1つの市場を成立させることを目標としていることが多いのに対し、スタートアップは事業の拡大よりも短期間で成長をし、株式の公開(上場)や事業売却によって利益を上げることを目標に設定していることが多いという違いがあります。

スタートアップが目指すもの

スタートアップが利益を上げるためには、既存の事業にはない新しいビジネスモデルが必要になります。しかし、立ち上げの時点でビジネスモデルがしっかりと定まっていることは少なく、臨機応変に進路を変更しながら、成長をしていくものが多いです。


ほとんどのスタートアップは、会社を運営していく十分な資金は、自分たちで作れない状態にあります。なぜなら新しいビジネスモデルが、世に認知されて評価されるまでには時間がかかるからです。そのため、資金繰りのために投資を受けることになります。企業として長期的に上手く運営していくよりも、爆発力を持って成長を推進していくことに力を注ぐという点でも、一般の企業とは違いがあります。


それでは、スタートアップが目指すものとは具体的にどういった状態なのかについてみていきましょう。

IPO:株式の新規上場

スタートアップは企業の行きつく先、出口を意味する「EXIT」を強く意識しています。社会的な意義よりも、EXITを求めるスタートアップでは、株式の上場をEXITとしていることが多いです。新規に株式を上場することをIPO(Initial Public Offeringの略)と呼びます。 株式が上場することは、未上場企業が証券取引所に株式を公開し、一般の投資家もその企業の株が売買できるようになることです。


立ち上げの段階でスタートアップに投資した投資家は、スタートアップの株をその時点で保有しています。投資した企業が新規株式上場すれば、株の価値が一気に上がります。その段階で株を売却することで投資家は投資したお金を回収するだけでなく、大きな利益を得ることになります。

Buy Out:事業売却

企業として大きく価値が出た段階で、他社に売却し大きな利益を得る事業売却も、スタートアップが目指すものになります。このような会社の売却や合併がM&Aです。もちろん売却額はスタートアップが持つ製品やサービスの規模によって異なりますが、大きく利益が出る段階で売却することで、スタートアップはひと区切りになります。

スタートアップにおいてはスピードが最重要

新規株式上場をしたり、企業価値を高めて売却をしたりすることで大きく利益を上げることが、スタートアップの目指すものです。しかし、現実はほとんどの企業がそこまで達することはできません。商材がよくても成長スピードが目標に届かず一般企業として存続しているものや、ビジネスとして成り立たずに倒産してしまう会社も少なくありません。


スタートアップの設定ゴールが、新規株式上場や事業売却であることから、単に利益だけを追求する会社と捉えるのは大きな誤解です。スタートアップは、これまでになかったビジネスモデルを展開する企業、つまりは誰もが意識していなかった、もしくは気づいていながらも当たり前と思っているような「課題」を解決し、イノベーションを起こすことを目指す企業です。


課題を発見し、その解決のためにすべての力を注ぐことで初めてスピードが生まれます。課題とは、ニュースやメディアが出す情報を検索して見つかるようなものではなく、また時代の変化に伴い1年や半年でも大きく状況が変わることも珍しくありません。スタートアップにおいては、情報を収集していくなかで見つけた課題に対する解決策を自身のアイデアで実現するスピードが重視されることを、ぜひ覚えておいてください。

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