この記事は「ミドルマネジメントが抱える課題 その解決のためのカギは?」の後編になります。
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時間に追われ達成感が得られない
多くのミドルマネジメントは、プレイヤーとしての活動も並行して行っています。プレイングマネージャーとしての活躍も期待されるミドルマネジメントは、与えられた多くの業務を完璧にこなすため常に時間に追われるようになります。日々の業務に追われるだけでなく、どんどんと求められるレベルが高まるため業務に対する苦手意識が芽生え、達成感を得られない状況にあります。カギとなるのはミドルマネジメントの育成
ミドルマネジメントの人材不足や課題の増加により、ミドルマネジメントの戦略的育成に対する関心は高まっています。経営トップや企業人事担当者が、ミドルマネジメント育成のポイントを学び実践することが重要です。組織内のミドルマネジメント環境を改善することが大きな企業の活力となります。人事評価の明確化
ミドルマネジメント環境の改善を図る上で、まず行いたいのは人事評価制度を明確にすることです。トップに対しての役割も現場に対しての役割も担うミドルマネジメントは、その業務量の幅広さがゆえ、明確に評価することが難しいという状況にあります。しかし経営層が人事評価基準をはっきりと示すことにより目指すべき目標ができ、ブレなく行動が起こせるようになります。さらにミドルマネジメントに対しては業務量に見合った評価を行うことも重要となるでしょう。人事評価基準は、ミドルマネジメントに対してだけでなく現場にもきちんと設けることで、現場の活性化につながるだけでなく、現場のプレイヤーを評価するミドルマネジメントの業務効率化にも貢献します。
ミドルマネジメントに十分な時間と学習機会を与える
人が成長するには時間がかかります。それはミドルマネジメントでも同様です。ミドルマネジメントには現場のプレイヤーとは異なる意識や行動が求められます。現場の延長として行動できるわけではないので、一朝一夕に身に付くものではありません。ミドルマネジメントに成長をしてもらいたいと願うのなら、しっかりと時間をかけて教育をしていくことが重要です。具体的には人を動かすためのコーチングに関する研修などが役立つでしょう。欠かすことができないストレスマネジメント
ストレスマネジメントとは、ストレスの原因を把握し、対処法を実施することでストレスを軽減したり、解消したりすることです。現場レベルのストレスマネジメントでは、どうしてもその場しのぎのものになりがちですが、会社のトップである経営陣が実施することで、抜本的な解決につながることが期待できます。トップ自ら動くことで組織に大切に扱われているという満足感にもつながるでしょう。具体的な策としては、ミドルマネジメントの業務内容や業務量の見直しなどがこれに当てはまります。 ミドルマネジメントが抱える課題に対処することは、そのまま企業の活性化にもつながる重要なものです。ひとりひとりの技量に頼り切ることなく、しっかりとミドルマネジメントを育成することが、これからの企業運営のカギとなるのではないでしょうか。