この記事は「「As is」と「To be」は理想と現状を把握し、問題解決を図るための有効なフレームワーク」の後編になります。
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(4)問題を解決するための行動(課題)を導きだす
問題と課題は混同しやすいのですが、全く別のものです。問題に対して取り組むべき行動内容が課題です。「As is/To be」のフレームワークで問題点が浮き彫りになれば、どういった行動をすべきかが見えてきます。たとえば売り上げを下がっているという「問題」に対する課題は「販促に力を入れる」、「コスト管理に力を入れる」などが挙げられます。
(5)課題に優先順位をつける
問題解決のための課題は、複数考えられるでしょう。並行して課題に向かうという方法もありますが、おすすめなのは優先順位をつけること。これは、取り組みやすい・時間がかからないといった指標ではなく「結果につながる影響度が高いもの」から優先していくことが重要です。
(6)実際に予定を立てる
課題に優先順位がつけられたら具体的な行動スケジュールを立てていきます。行動に移しやすいようできるだけ細分化して予定を立てていくことがおすすめです。「6W2H」と言われる、「いつ」「どこで」「誰が」「誰に」「何を」「なぜ」「どのように」「いくらで」を課題ごとに当てはめていくとよいでしょう。
「As is/To be」を行う上での2つの注意点
「As is/To be」は問題を解決するための課題に取り組む道筋を作るのが大きな目的。「As is/To be」のフレームワークをしていく上で注意する点をご紹介しておきます。
注意点(1)必ず「To be」の明確化から取りかかる
「As is/To be」をしていく上で最初にやることは「理想のあるべき姿」を明確にすることでした。理想と現状にギャップがあるからこそ「問題」が明らかになるわけですが、そもそもギャップがなければ問題とはならないことに注意してください。自分にとっては問題でも、周りの人にとっては問題とは感じない場合は、お互いが抱く「理想のあるべき姿」にズレがあることが多いです。「理想のあるべき姿」については、その場の全員で妥協なく理想を明確にすることが重要です。
注意点(2)現状と課題を混同しない
課題とは、問題解決のために取り組む行動内容のこと。たとえば「現場ではミスが多い」というのは現状であって課題ではありません。さらに言えば「ミスが多いから気を付ける」というのも課題とはなりません。「気を付ける」というのは抽象的で、ミスを減らすための「具体的な行動内容」となっていないからです。
「As
is/To be」のフレームワークを行うことで「理想」・「現状」・「問題」・「課題」と4つの項目をはっきりと言葉にできるようになります。現状を悲観したり、問題を共有したりするだけにとどまることなく、すべては理想のあるべき姿に近づくためのものであることを念頭においてぜひ「As is/To be」に取り組んでみてください。
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