企業や商品へのファン化を目指す上で欠かせないコンテンツマーケティング。コンテンツマーケティングを実践していても、消費者はどのような過程を経て購買に至るのかを具体的にイメージできていないということも多いのではないでしょうか。 消費者が商品の購入をするまでにはまず「商品について知る」ことから必要ですが、商品を知ってから購入するまでこれら一連の心理的な動きを「消費者行動モデル」と呼びます。 「AIDMA」や「AISAS」といったものも消費者行動モデルの1つとして定義されているもので、聞いたことがある方も多いはずです。
消費者が購入へ至る過程は、インターネットやSNSの発展により目まぐるしく変化しています。 情報は簡単に手に入る時代だからこそ、企業(売り手)は消費者(買い手)に向けて有益な情報を発信することで目に留めてもらうよう努力をするようになり、その結果としてコンテンツマーケティングが普及しました。
そんな現代において、電通によって2015年に新しく提唱された消費者行動モデルが「DECAX(デキャックス)」です。この記事では「DECAX」について、これまでの「AIDMA」や「AISAS」との違いもふまえて解説しています。 まだまだ新しい考え方ですので、初めて耳にしたという方も多いと思いますが、初めて聞いた方でも分かるように段階を踏んで丁寧に解説をしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
AIDMAとは
さまざまな消費者行動モデルについて、生まれた時系列順に説明していきます。「DECAX」以前の消費者行動モデルについても知ることで、DECAXについて理解しやすくなります。 AIDMAとは1920年代にアメリカの著作家、サミュエル・ローランド・ホール氏によって提唱された概念です。かなり歴史がある考え方ですよね。AIDMAは以下の5つの要素からなります。
■A…Attention:認知・注意
■I…Interest:興味・関心
■D…Desire:欲求
■M…Memory:記憶
■A…Action:行動
商品を認知し、興味を抱かせ欲しいと思い記憶し、購入という行動に至る。という考えです。もう少し詳しく言うと、Attentionでユーザーは、まずテレビCMや雑誌、インターネット上などで商品やサービスについて認知します。続いて、Interestで目にした商品やサービスが好きか嫌いか判断し、興味を持てばDesireで自分に必要か否かを検討します。
最後に、興味を持ったものを記憶し、購買の意思が固まったら購買行動を起こします。これがActionになります。
AISASとは
AISASとは、AIDMAの考え方をインターネットが普及した現在の消費行動にあてはめたものです。インターネットによる購買行動の主流化に合わせ、電通が提唱したモデルです。2005年6月に商標登録されています。AISASの5つの要素は以下の通りです。
■A…Attention:注目、商品やサービスについて知る
■I…Interest:興味を持つ
■S…Search:検索する
■A…Action:購買行動
■S…Shere:共有する
インターネットが普及したことで私たちは容易に情報を得ることができるようになりました。情報を検索するというのは検索エンジンを利用することだけでなく、SNSでの検索も含まれます。商品を購入したらこの感想などをTwitterやFacebookといったSNSでシェアすることも一般的になりました。AISASではSearchとShareが消費行動モデルとして大きく変わった点と言えます。