「PDCAを回す」。ビジネスマンであれば聞いたことがない人はほとんどいないでしょう。それほどまでにPDCAは日本に浸透しています。近年ではPDCAサイクルとは異なる新たなメソッドとして「OODAループ」が近年注目を集めていることはご存じでしょうか。
PDCAに比べまだまだ認知度は高くなく、混同されることも多いOODA。この記事ではPDCAとOODAのちがいをはじめ、使用するべきシーンや、注意点などについて解説しています。 OODAを初めて聞いたという方でも分かる内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
OODAループとは?
OODAループは、アメリカ合衆国の戦闘機操縦士であり、航空戦術家でもあるジョン・ボイド氏が発明した意思決定方法です。ジョン・ボイド氏は、戦闘中に不利な状況からにあっても、40秒あれば形勢を逆転できたということから「40秒ボイド」の異名を持っていました。 戦闘中はめまぐるしく戦況が変わります。少し油断すれば命を落としかねない状況において重要なのは「行動に移す速さ」です。
自分ひとりで戦っているわけではないので、先の状況が読めないことも多いなかで、迅速に行動に移せることがジョン・ボイド氏の強さの秘訣でした。 ジョン・ボイド氏は軍を引退した後に人間の意思決定に関する研究に没頭し、その研究の末に作り上げたのがOODAループです。OODAループは、PDCAサイクルと同じように4つのステップに分かれています。
そのステップとは、「観察(Observe)」「状況判断(Orient)」「意思決定(Decide)」「実行(Act)」の4つです。少し簡単な言葉に言い換えれば「見る」「分かる」「決める」「する」となります。
4つのステップからなる「OODA」の読み方は、「ウーダ」。ここからはOODAの4つのステップについてそれぞれ紹介していきます。