この記事は「広報に向いてる人ってどんな人?仕事内容から適正を考えよう」の後編になります。
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広告とはまったくの別物
少し混同しやすいので、広告と広報の違いについて説明します。どちらも社外に向けて情報発信をするというのは共通ですが、大きな違いは、広報は様々なメディアに取り上げてもらえるように働きかける、というものに対し広告は「宣伝枠を買い取って」情報発信をするという違いがあります。テレビCMでも雑誌でもWebサイトでも、掲載枠を買い取らなければ宣伝はできませんよね。費用をかけて宣伝を載せるのが「広告」、メディアに働きかけ、情報を発信してもらうのが「広報」です。
広報に向いてる人とは?
単純に費用さえ払えば宣伝できる広告とちがい、広報はいかにメディアに取り上げてもらえるかというのが重要になります。よほど大きな企業でもない限り、基本的に「ニュースリリース」について一般の人は注目していません。テレビやネットなどで取り上げられて初めて知ることも多いです。また、社内外の人とコミュニケーションを図ることも多いので、広報にはさまざまな適正が求められます。ここからはスキルではなく、どのような人に適正があるかについて紹介していきます。
コミュニケーション能力
社外広報であれば、当然社外での活動も多くなります。メーカーであれば工場見学の案内も広報が担当することもあります。そのため広報は、対メディアだけでなく一般消費者に対しても企業の顔として見られることになります。情報をきちんと伝えるため、または企業のイメージを損なわないためにもコミュニケーション能力は必須であると言えるでしょう。また、質問に対してその場で答えることも必要になるので、自社のサービスについては広く理解しておかなければなりません。情報発信という華やかさだけに目を向けると、思っていたのと違ったなんてことにもなりえます。実際には地味な仕事も非常に多いです。
計画を立てて行動できる
広報の仕事は情報発信ですが、情報発信が出来ていればそれでよいというわけではありません。情報を発信する目的は投資家や一般社会へのアピールということを考えると、「伝わらなければ意味がない」ということになります。さらには、情報発信はいきあたりばったりで無計画に行うものでもありませんよね。まだ公開してはいけない情報を誤って公開してしまうなどといったことのないようにリスクについても慎重さが求められます。
どのタイミングでどの情報を発信するかといったことが筋道立てて考えられるかが問われる仕事です。
企画・アイデアに苦手意識がない
広報は、受け身の仕事ではありません。メディアに注目されるための工夫や、情報を取り上げてもらうためにどの媒体に働きかけるのか、どうすれば取材をしてもらえるかということについても戦略を立てて行うのが役割です。そのため自主的な行動が強く求められます。大きな企業であればチームを組んで行うこともありますが、実際には別の業務と兼務をしたり、一人で活動したりといったことも珍しくありません。情報収集が好き
これは社内広報・社外広報どちらにも共通して必要なものです。社内広報であれば、潜在的なものも含めて社内の情報を集めてまとめる必要がありますし、社外広報なら世間に対して広くアンテナを張って情報収集しなければなりません。逆に、自分に興味がない分野に関しても情報を集めることやトレンドを知ることについて抵抗があれば、広報として活躍することは難しいかもしれません。
どんな情報であっても、実際に発信に至るまでは数多くのステップを経る必要があります。一見華やかに見える職種ではありますが、その分常にメディアや他社の動向には注目しておくといった「見えない努力」も非常に求められます。
これから広報として活躍していく上では欠かせないものについて紹介しましたので、ぜひ自分自身の性格と照らし合わせてみてください。情報収集などは個人でも試すことができるので、あえて自分が苦手なことについて情報を集めてみて判断してみるのもおすすめですよ。