• 2019/01/31
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20代の今だからこそ考えたい!人事のキャリアプラン

  • マーキャリ 編集部
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今まで、会社の売り上げを考える上で製造部門や営業は大切にされてきましたが、管理部門の重要性はあまり認識されていませんでした。
しかし、会社を経営する上で、最も大事なのが『人』です。『人』にまつわる仕事を行っている人事は、今後ますます重要性が増してきます。この文章では、人事でキャリアを積みたい方に向けて、将来のキャリアプランをご紹介します。ぜひ、こちらの文章を参考に、ご自分のキャリアを考えてみてくださいね。

人事の主な仕事とその内容

大企業の場合、会社の規模が大きいため、それぞれの業務ごとに人事担当者が分かれているケースが多いです。逆に、中小企業やベンチャ-企業の場合、すべての業務を兼務したり、1~5に加えて総務(管理部門)業務をプラスしたりするケースもあります。

1.雇用管理

会社内に人が適切な人数配置されるように管理する業務です。人事管理の主な仕事としては、人員計画と人材確保・配置があります。人員計画とは、会社の事業計画などに基づいて、長期・中期・短期に分けて、採用人数やどのような人を採用するかの基準などを決めることです。
人員計画が決まったら、新卒採用、中途採用、再雇用、障害者雇用などを行い、人材確保を行います。新卒採用時のミスマッチを防ぐために、インターンシップを行うケースも。中期・短期のプロジェクトが発生する場合、派遣社員や契約社員の採用を検討する場合もあります。適切な人員配置をするために、年に数回人事異動を行ったり、雇用調整のために希望退職者の募集やリストラを行ったりします。

2.人材開発

人材開発とは、継続的に社員の能力を高めることです。人材開発の方法としては、新人研修や管理職研修、業務をしながら上司や先輩から学ぶOJTなどがあります。
社員には、技術的なスキル、ヒューマンスキル、物事の重要性を判断するコンセプチュアルスキルの3つのスキルが必要とされていますが、職務が上がるごとに、技術的なスキルからコンセプチュアルスキルへと、重要視されるスキルのバランスが変化していきます。そのため、その社員のレベルにあった研修を受講するように促したり、自ら学ぶ意欲を湧かせたりすることも重要です。
また、人材開発のためにプログラムを開発したり、社外プログラムの導入や資格を取得するためのサポートをしたりすることもあります。

3.メンタルヘルス・安全衛生・福利厚生・労使関係

これらはすべて社員の健康に関わるお仕事です。メンタルヘルスを行うことで、うつ病などでお休みする人や労災を減らすことができます。安全衛生は、社員が安心して働けるよう、健康診断や人間ドックの受診をうながしたり、労働環境の改善を図ったりする業務です。
社宅や家賃補助、社内イベントの開催、保養所の設置、永年勤続表彰など、福利厚生を充実させることで、社員がモチベーションを維持しながら働くことが可能になります。
労使関係とは、社員の労働条件を守ろうとする労働組合と交渉を行う業務のことです。

4.労務

勤怠管理、社会保険、通勤費、給与計算、年末調整など、人事に関する事務手続きを担当します。

5.人事制度の構築・運用

人事評価の方法や賃金規則・就業規則の策定・改定、どのような福利厚生を導入するかなど、人事に関するルールや仕組みを考える業務です。

人事の主な仕事に必要とされる資質

1.雇用管理

採用や人事異動などを行うため、すべての社員に対して、公平な見方をすることが最も重要です。人と関わる仕事なので、あたりの柔らかさや人を見抜く目も必要。リストラを行う際には、情に流され過ぎず、沈着冷静でいることも大切です。
今後はグローバルに人を採用するケースが増えると思われますので、多文化理解力や英語力も重要性を増します。

2.人材開発

社員のやりがいを伸ばし、長く勤めてもらえるようにする仕事なので、人が好きで、役に立ちたいと思う方に向いています。また、人材開発の動向把握など、自ら学ぶ意欲を持つことも重要です。

3.メンタルヘルス・福利厚生・安全衛生、労使関係

社員の健康を守り、長く勤めてもらえるようにする仕事なので、社員のニーズを把握するためのカウンセリング能力が必要です。労働組合と関わる仕事の場合、交渉上手であることも重要でしょう。

4.労務

振込日までにお金が正しく払われるようにするため、正確さが要求される仕事です。仕事を行う上で、事務処理能力や期日までに仕事を完了させる自己管理能力などが大切になります。最近は、労務の仕事を派遣社員が行うケースも多いですが、ルール作りを行ったり、データを管理したりする社員も必要です。
事務作業の効率化のため、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入する会社も増えているため、新しい技術に詳しいことも労務の資質の1つになります。

5.人事制度の構築・運用

人事に関する総合的な知識、業界や社内の動向を把握する力、企画立案・推進力などが重要です。社内でシステムを構築することもあるので、新しい技術に詳しいことも人事制度の構築・運用の資質の1つです。

人事でのキャリアの築きかた

営業や製造部門に比べ、成果が見えにくい人事。今までの人事の経験や人生経験がものをいう職種なので、年を重ねるごとに必要とされる人材となっていきます。

キャリアの積み方としては、社内でキャリアを積む方法、人事の職種を極める方法、独立を視野に入れる方法の3つがあります。社内でキャリアを積む場合、スペシャリスト型、ゼネラリスト型があります。

スペシャリスト型は人事一筋のケースです。スペシャリスト型でも、人事の様々な仕事を経験する場合と社会保険労務士の資格を活かしたり、人事評価のデータサイエンティストとして活躍したりする、専門性を活かした働き方をする場合の2種類があります。専門性を活かした働き方をしたい場合、もし希望しない人事異動の話が来たら、断る勇気も必要かもしれません。

ゼネラリスト型は、FA(フリーエージェント)や社内公募などで、営業、システム部門などの他部署に移動した後に、再び人事に戻ってくるケースです。一度他の部署に行ったからこそ見えてくる改善案を提案することができます。

社内の人事部門でキャリアを積む場合、最終的なゴールは人事部長や役員(CHRO(最高人事責任者)やCRO(最高経営資源責任者))などになります。または、労使関係に関する仕事をしていた方は、労働組合のトップになる場合もあります。

人事の職種を極めたい場合、転職をして、いくつかの企業で人事の経験を積むと良いでしょう。海外の大学でMBAを取得すれば、外資系企業に転職することも可能に。人事に関する専門性を活かすことで、ヘッドハンティングされる確率も高まります。

社内でキャリアを積もうとしても、管理職に昇格できる人数には限りがあります。また、プレイヤーとして活躍したいのに、管理職への出世を打診されてしまうケースもあります。そのような場合、将来的に独立を視野に入れる方法もあります。

雇用管理を担当していた方ならば、キャリアコンサルタントの資格をとり、キャリアカウンセラーとして、大学の就職課、人材派遣会社、ハローワークなどで働く方法、独立開業する方法があります。または、ヘッドハンティングなど、人材ビジネスを行うケースも。

人材開発を担当していた方は、キャリアデザイン研修のトレーナーとして活躍することもできます。

社会保険労務士の資格を持つ方は、社会保険事務所や経営コンサルティング会社、会計事務所に転職したり、独立したりすることもできるでしょう。

50人以上が働く事業所は衛生管理者が必ず必要なので、実務経験とこの資格をプラスすることで、転職を有利にすすめることもできます。

タレントマネジメントを行うなど、人事のデータサイエンティストとして活躍していた方は、大学や専門学校で大学教授や講師になる方法、独立していくつかの会社と契約を結ぶ方法、コンサルタントになる方法などがあります。

まとめ

自分らしさを発揮しながらキャリア形成したい、と思いつつも、なかなかそれができていないことに悩むことも多い20代。そんな時期でも、自分ならではの強みを発見したり、どのようなキャリアを目指したいかを意識したりすることで、自発的にその目標に向かって努力することができるようになっていきます。今回ご紹介したキャリアプランを参考にしながら、ぜひ、ご自分にとってより良いライフキャリアを目指していってみてくださいね。

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