働いていく上でどのようなキャリアを形成していくか、ということはとても重要です。何十年も働いていくなかで何も考えずに働くのと、キャリアを意識して働くのでは大きく差がでてきます。
この記事では、キャリアアップを目指すビジネスマンの方向けに「キャリアアップとはなにか」といった基本的なことから、キャリアアップに必要なことや注意点まで紹介していきます。
特にキャリアアップのために転職を考えている方に参考になる内容です。
キャリアアップとはなにか
キャリアアップという言葉自体は広く浸透していますが、「そもそもキャリアアップとはなにか」ということを考えたことはあるでしょうか。キャリアアップとは、その言葉の通り経歴を上げるという意味ではありますが、具体的には特定の分野において今よりも専門的な知識を身につけ、能力を向上することを指します。
また、転職によって収入を上げたり、今より高い役職に就いたりすることもキャリアアップと言います。
転職の結果、エンジニアからディレクターという上流工程に携わる、リーダーとなってチームや部下をまとめるというのはキャリアアップの例と言えます。
逆に、現在営業職として働いている人が、営業という仕事には見切りをつけてエンジニアなどの全く違う分野の未経験の職種に就くというのは、キャリアアップとは言えず、単純に経歴が変わるキャリアチェンジです。
キャリアアップとは、自身の能力を高めることによってポジションが変わるなどして、分野は変わらずに仕事の幅を広げるもの、と考えればよいでしょう。
キャリアアップにはそのような意味があるものの、単純に新しいことにチャレンジするという転職もキャリアアップと言うようになってきます。
注意すべきなのはキャリアアップをするにあたって、転職は必須ではないということです。現在の会社で成長していくこともキャリアアップなわけですから、転職しないとキャリアップできないという誤解はしないようにしてください。今の仕事がイヤだから転職するというのはキャリアアップと言い難いのはお分かりになると思います。
キャリアアップのために行うべきこと
まずは自分が働く上で今目指したいことは何なのかということを考えましょう。今の仕事が向いていないから心機一転で新しいところに飛び込むキャリアチェンジなのか、現在の待遇や年収に不満があるから目指すキャリアアップなのかということを明確にしましょう。補足ではありますが、まだまだ勉強不足だから仕事についていけるようにしようという努力は、スキルアップですのでキャリアアップと混同しないようにしましょう。
キャリアアップを目指すにあたって、今いる会社ではどうしても叶えられそうにないというときに初めて転職によるキャリアアップという選択肢が出てくるのです。
目指すキャリアは転職によってしか叶えられないか
自分がキャリアアップを目指すということになった場合、転職をしてこれまで以上のキャリアを積むことができるのなら、申し分はありませんが、決して仕事が嫌だからというモチベーションで転職を行うのはキャリアアップを目指す場合にはおすすめできません。今の会社でできることは、やりきったという気持ちでなければ、転職後にトラブルが発生したときに、転職したことを後悔してしまうことにもつながります。キャリアアップを目指すならネガティブな動機ではなく、ポジティブな動機で転職を行いましょう。
例えば、今の会社では自信の成績に関わらず、目指す年収には到達できそうもないというのなら、キャリアアップとしての転職はポジティブなものと言えるでしょう。目指すものが収入なのか、時間なのか、ポジションなのかは人によって異なるでしょうが、今の会社で努力していくことが目指すものにつながっていないということが分かってから転職をするべきでしょう。
転職してキャリアアップする際の注意点
それでは、ここからは転職してキャリアアップをしようとするにあたっての注意点を述べていきます。意気込みだけでは、転職活動を成功させることは難しいですのでしっかりと自分と向き合うことで戦略的に転職活動をしていきましょう。
最終的にどうなりたいのかを考える
自身が働いていくなかで、最終的にどうなっていきたいのかを考えましょう。抽象的なもので構いません。「社長になりたい」でも「全く新しいイノベーションを社会に起こす」といったことでも、プライベートで「老後は家族との時間をしっかりとりたい」でもよいでしょう。漠然としていても「最終的にこれが叶えば幸せ」だと思えることをイメージします。次に、10年後や20年後の中期的な目標を立てていきます。最終目標を達成するためには、10年後、20年後にどうなっている必要があるがを考えます。社長になりたいというのなら10年後はどういったポジションでどのような仕事に就いている必要があるか、というキャリアプランを立てるということです。
そして最後に短期的な目標を立てます。中期的な目標を達成するための第一歩としてなにをするべきか、ということについて可能な限り具体的に考えるということです。社長になりたいのなら、たくさんの経営者と実際に接して学びを深めるという方法もあるでしょう。そのために、コンサルティングやマネジメントを他企業に対して行うような業種の企業で働くというのが、自分が社長となる第一歩になるかもしれません。具体的にどのようなアクションを起こすかということを計画するということです。
どうなりたいか、といキャリアプランなしに転職活動は上手くいきません。なぜなら面接の場では「今の会社じゃだめなのか」「どのようにキャリアアップがしたいのか」ということは必ずと言ってよいほど質問事項にあるからです。
転職に詳しい人に相談する
転職をするにあたって、相談するべきなのは周りの近しい人間ではありません。大きな企業に勤めているのなら、なおさら「もったいない」という言葉をかけられてしまうからです。せっかくキャリアアップのための第一歩を踏み出そうというときに、モチベーションを下げられるのは避けておきたいところです。転職に関する相談は転職エージェントや実際に転職をしたことがある経験者に話を聞くのが一番です。キャリアアップを目指すにあたって、転職という選択をするのならキャリアプランを綿密に立ててから行動していきましょう。