グラフィックデザイナーってどんな仕事?
デザイナーというからには、何かをデザインする仕事であることは想像できますよね。グラフィックとは紙面やWeb上での平面デザインを指します。紙面とは印刷物は雑誌、新聞などの定期的に発行されるもののほか、チラシやPOP、変わったところではラッピングバスのデザインなども含まれます。基本的には「平面デザインの専門家」で、映像などを作成するものではありません。
未経験からグラフィックデザイナーになるには
グラフィックデザイナーになるには、何も企業に勤めるだけが道ではありません。フリーランスグラフィックデザイナーになることも可能です。しかし、どちらにしても最低限必要となるものがありますのでご紹介していきます。会社勤めであれば、すでに備品は用意されていますが、フリーランスとしての独立を目指すなら、ある程度スペックの高いパソコンにPhotoshopやIllustratorといったデザインソフトが必須となります。未経験からの転職を目指す場合にも、自身のポートフォリオ作成や技術の習得のためにも用意しておくとよいでしょう。PCは安いものであれば3万円台で手に入りますが、デザインソフトはPC内での容量を多く使うので、出来ればスペックの高いものを選ぶのがよいです。安いものだと、作業の途中で処理待ちの時間が生まれたり、固まってしまったりすることもありますし、ソフトが動作せず強制終了になり、PC自体が無駄になることもありえます。ちなみにどちらのソフトも月額2,000円ほどで使用ができますので、大きな負担にはならないでしょう。
PhotoshopとIllustrator
デザインソフトとして名高いPhotoshopとIllustratorのどちらが優先というわけではなく、どちらも重要なものになります。ざっくりとした使い分けとしてはWeb上でのデザイン(バナーやランディングページなど)や写真などの画像編集をするのがPhotoshopで、名刺やチラシ、パンフレットといった紙媒体のデザインを行うのがIllustratorと考えておけばよいです。両方使っていくうちに自分がどちらをメインで使うかが定まってくるものなので、自分は紙媒体だからIllustratorだけ練習するのではなく、どちらも並行して使えるようになるに越したことはありません。グラフィックデザイナーに必要なスキル
デザイナーと聞くと、どうしてもクリエイティブな面に目が行き、センスが問われる職業だとイメージしてしまいがちです。もちろんそれも必要ではありますが、デザインソフトを使いこなせるようにならなくては始まりません。ここからは、グラフィックデザイナーに必要なスキルについて紹介していきます。提案力・理解力
先に技術的な面以外について紹介します。グラフィックデザイナーは、クライアントがデザインの詳細な完成予想図を描いていてそれを形にしていくものではありません。クライアントが抱いているのはあくまでイメージまでです。クライアントの要望に沿って、ふわふわとしたイメージでしかなかったものを具現化するのがデザイナーの仕事です。いくら優れたデザインでセンスがあるものであっても、クライアントの目的や要望を満たすものでなければGOサインは出ないでしょう。優れた営業マンのように、相手が期待するもの以上のものを提示できて初めて評価される世界です。そのためには、まずはクライアントが何を期待しているのか、見えないニーズまで探るような理解力が必要となるでしょう。同時に、自身のデザインの意図をはっきりとクライアントに伝える提案力も重要です。自分のイメージ通りのものをデザインソフトで表現する力
PhotoshopやIllustratorの使い方を学ぶには、独学で勉強するか、スクールに通うかの大きく分けて2つのパターンがあります。難しそうだからとりあえずスクールに通おうとせず、まずは独学でチャレンジしてみるのもよいでしょう。その際は、イラストレーターや漫画家志望の方が行うように、自分が素敵だと思ったデザインの真似をして自分で一から同じものと作ってみることをおすすめします。自分が書きたいものをゼロから作るよりは、まずは模写から始めてスキルも磨いた方が、結果的に広い知識とスキルが身につきます。スクールに通う場合は、デザイン専門のスクールに通うことになりますがグラフィックデザイナーになることを目標としてカリキュラムが組まれているものを選ぶとよいでしょう。スクールは半年間のものから、長くて2年間のものなどさまざまです。センスを磨くために行うべきこと
技術面が身についてはじめてセンスが重要になってきます。センスとはファッションのように時代によって変遷しますので、常に新しいものにアップグレードし続ける必要があります。プロのグラフィックデザイナーも行っていることですが、センスを磨くために業界やジャンルを問わず良いと感じるものや評価されているものを自身の眼で見ることをおすすめします。さまざまなことに興味を持って広くセンスを鍛えてみましょう。その際には、自分なりに感想を持ち、「なぜ評価されているのか」を考えてみるといいですよ。特に歴史的に長く評価を受けているものにはきっと理由があるはずです。また、勉強中の場合であるにしろ作品のアウトプットは常に行うようにするとよいでしょう。ブログやSNSを使って広く発信することで、率直な意見を聞くことも重要です。自分にとっては完璧の出来であっても、他人にとっても同じであるとは限りません。多くの人の眼に触れるようにすることでデザインスキルもセンスも磨くことができますよ。
グラフィックデザイナーへの就職・転職方法
フリーで活動せずにまずは業界での経験を積みたい場合には、企業へ就職することになります。転職の場合はほとんどが「未経験不可」の案件となります。転職の場合は即戦力を求められますので、これは仕方がないことだと言えるでしょう。いきなり正社員を目指さず、アシスタントやアルバイト、契約社員などから始めてみるのも一つの選択肢です。デザイン業界は基本的に激務ですので、未経験可の求人があったとしてもデザインソフトは使いこなせるレベルでないと、勉強と仕事の両立は厳しいかもしれません。デザインの勉強のためにスクールに通う場合は、スクールが就職支援をしていることが多いのでそれを利用する方法もあります。
実際にかたちに残る仕事をするグラフィックデザイナー。仕事量は多いですが紙面やWeb上で完成したものが見られる達成感も大きいやりがいがある仕事です。興味があれば、まずは独学から勉強を始めてみませんか?