• 2018/09/03
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マーケター必見!プロモーション予算の効果的な割り当て方

  • デ・スーザ リッキー
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マーケティング管理職の業務のひとつに「予算管理」というものがあります。これは、会社から与えられた「予算(お金)」を使い、会社のために成果をあげるためのファースト・ステップなのですが、実は企業においてこの「お金を積極的に使う」というのは、非常に珍しい行為でして(なにせ、ほとんどすべての業務はお金を稼ぐためにやるのが普通ですから)、他部署から来た人間からしてみると「どうするんだ?」となることも多いです。「思い切って使うのは怖いし、なかなか、うまい考え方がわからない」というご質問をよくいただきます。

さて。これついては、そもそもの「考え方」のお作法があります。と言っても、特別なことは何もなく「当たり前の事実」を並べていくと必然的にそうなる。つまり、「もっとも過ちの少ない」考え方とも言えます。まずは、基本軸としてこの考え方を身に着けてみましょう。

あなたに一定額の「プロモーション予算」が与えられたとき、最初にあなたが行うべきことは「もっとも獲得できそうなラインを抑える」という事です。本来プロモーション予算とは「獲得数を最大化するため」に使われているものですから、これが常道です。

では、もっとも商品を「買ってくれそうなお客様」とは誰でしょうか?いろいろと理屈はありますが、基本的なラインを2つ抑えておくと、1つめが「既存のお客さま」、2つめが「商品をすでに認知している人」です。なぜなら、このユーザーたちはあなたの会社の商品に「一定の理解」を持っているから、商品名を把握していて、すでに貴社のユーザーとなっているわけです。これらのユーザーはあきらかに「商品のことを知らない」ユーザーよりは購買の確率が「高い」と言えます。

ここで「いやいや、ちょっと待ってください。ぼくらは新規のお客様を増やすためにこの予算を貰っているんですよ。すでに知っているユーザーには使えませんよ」と思ったあなた。

それは、本当でしょうか?

たとえば、これを読んでいる方の中にも「知っているけど買っていない商品」はあるのではないでしょうか?そして、もしその商品に自分が知らなかった魅力的な機能があり、特別なオファー(魅力的なオプションが付いてくる、価格が期間限定で下がっている)が来て、あなたがそれに気が付いたとしたら、もしかしたら買うかもしれない。あるいは、それに近い経験(実際に購買した事がある)をされたことはあるのではないでしょうか?

そうなんです。商品を「理解している」と言っても「購買もれ」はまだそこにあるはずなんですね。ですから、まずはこの層に対してアプローチをする。そのために行うことは山のようにあるはずです。

そして、それを少しずつ「認知しているけど、商品についての理解がぼんやりしている層」ですとか「商品を買う可能性が高いが、まったく認知が促進されていない層」などに広げていく。これが、プロモーションの予算策定のための基本的な「拡張の方法」と言えます。

つまり、マーケティングで言うところの「マインドフロー」(認知→興味喚起→比較・検討→購買)を逆側から考えて予算を配分していくんですね。

そこに予算配分の黄金比率があるかというと、ここはさすがになかなか難しく、商品の認知度や、競合の状況、市場の成長性などに左右される側面はあります。しかし、それでもこの基本概念を抑えて「漏れを埋めるのに半分使おう」などの配分をすると間違いが少ないので「小さな成功体験」を積むことが出来ます。それが、マネジメント職としてのあなたの自信にもなりますし、経験値もたまっていくのです。

それによって増えた予算を、少しずつ「市場を広げるために」使っていく。こんな使い方が出来たら、それはもっともリスクが少なく、成功確率の高い考え方と言えるでしょう。

「まず、取れるところからしっかりとる」
「それから、少しずつ広げていく」

上記の2点は「当たり前」とも言えますが、だからこそ確実に成果を生みますし、意外にもできていないことも多いため、大事にしてほしい概念です。覚えておいていただければ幸いです。

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