今回もマーケティングワークショップを一部公開していきます。
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売り手市場とは
まず就職・転職市場においての「売り手市場」と「買い手市場」とはどんな状況かを理解しましょう。
売り手市場とは、企業の求人者数が求職者(学生、転職者)を上回っている状態のことを指します。企業の求人ニーズに供給が応えられていない訳ですから、必然的に求職者にとっては就職、転職しやすい状況が生まれます。しかし本当に売り手市場は求職者にとって望まれる状態と言えるのでしょうか?

例えば、大学を例に挙げてみましょう。全国国公私立大学は平成29年度旺文社教育情報センター調べで764大学あります。対して、18歳の人口は年々減少傾向にあり、学生数は今後も減り続けることが確実視されています。


売り手市場とは
続いて下図の就職率を見ると、実は2005年から大きな変動は起きていません。つまり、3ページの通り、売り手市場とは実績に関わらず「求める数」によって発生します。大学においても同じで将来的な人口減少を見越して大学生の獲得戦略が重要視される中、就職市場と同じく売り手市場トレンドへ傾いています。売り手市場トレンドとなると、学生にとっては入学の障壁が下がると一見思えますが、有名な大学は入学しやすい環境になったどころか、障壁は上がっていきます。何故このようなことが起きるのでしょうか?
就職活動の本質とは
就職活動の本来の目的は「職に就く」ということで達成されるものなのでしょうか?
個人側からの売り手市場での門が狭くなることと同じく、企業においても売り手市場となることで逆に門が狭くなる企業や業界が発生します。つまり本質は、「大学や企業へ入学・就職することはその行為そのものが目的ではなく、すべては自らのキャリア、ひいては人生を豊かにするための手段である」となるケースがほとんどだと言えます。豊かになる為の手段として、良い大学、企業に行きたいという状況は売り手市場になっても変わることはありません。むしろ売り手市場となるほどその意識は強くなる傾向にあるのです。
インターネット×売り手市場が一変させた就職市場
ダイレクトリクルーティングという手法をご存知でしょうか。簡単に言えば、企業側から求職者が管理されたデータベースへアクセスし、任意の条件で検索して直接をスカウトをかけることで内定を獲得する手法です。つまり、企業が内定者を獲得する為に能動的に活動し、逆に求職者が待つという訳です。昔では考えられないような手法ですが、今では企業にとって当たり前となりつつあります。これはインターネットで個人情報を収集、管理して企業へ提供できるインフラ環境が整備されたことで実現できる手法です。
学歴からキャリアへの変化
今や当たり前となったインターネットとスマートデバイスですが、普及するまでは紙媒体を中心として求人広告を掲載して学生を待つ、というスタイルが一般的でした。数多くある応募から効率的に選考する手段として学歴でフィルターをかけて絞り込み、選考で判断をしていきます。今でも学歴が学生を見極める有効な手段であるという認識は変わっていませんが、ダイレクトリクルーティングがトレンドとなり、企業側の見極めるポイントが変わってきました。時代の変化とともに仕組み自体が変化していることを受けて、個人・法人ともに時代へのフィットが求められる時代になってきています。