キャッチコピーの絶対条件を知ろう
さて、それでは、そもそも論「秀逸なキャッチコピー」とはどんなコピーのことを指すのでしょうか?いろいろな考え方があると思いますが、ことマーケティングにおいては、1つのポイントを目指せば良いと思っています。それが何かを公開する前に「マーケティングにおけるキャッチコピーはどうあるべきか?」を先に考えてみましょう。いま、あなたの目の前にコップに入った3つのオレンジジュースがあったとします。見た目が一緒なのですが、どうも話を聞くと「すべて違う商品」のようです。まだ飲んでいませんが、あなたから見ると、どれも「同じように」見えます。
しかし、ここで店員さんが「Aは濃縮還元のジュースですが、BとCは果汁100%のジュースですよ」と言ったとします。すると、あなたはBかCに興味が行く事でしょう。これに加えて、たとえば「Cは搾りたてなんですよ!」と言ったら、Cを選ぶ確率はグン!と跳ね上がるのではないでしょうか?
仮に結果的にこのA~Cが実は同じジュースだったとしても、あなたの頭の中では「Cが一番おいしそうだ」という結論が出ていることでしょう。マーケティングとはこのように「相手に与える情報」で、イメージを作り出すことが重要です。昨今、コンビニでも「収穫から~時間以内に鮮度を~」のようなお酒が見られますが、それはこういう事情から成り立っているんですね。
で、これが「何を目的にして作られていたのか?」と言うと、明確な「差別化」をするためです。「競合商品よりも自社のほうが優れている」というのをキャッチコピー上で訴求しているわけです。で、受け手は先の事例のように「なるほど、これを選んだほうがよさそうだな」と、行動を喚起するわけです。
では「優秀なキャッチコピーの条件」とは結局何か?
さて、だいぶ前置きが長くなってしまいましたが、話を戻します。先の事例に合った通り、この前提条件に立った時に、あなたが、マーケティングプロモーションにおける「キャッチコピーでなすべきこと」はたったひとつです。「差別化」なんですね。
この差別化において「秀逸な差別化の方法」というものがございまして、それが「他社が同じ表現を使うことが出来ない(不可能な)こと」なんです。
そんなこと、実際にできるのか? と思われるかもしれませんが、結論から申し上げますと「できます」。というか、有名な商品は大抵このルールにのっとってキャッチコピーが練られています。
たとえば「吸引力の変わらない唯一の掃除機」と言えば、当時国内で唯一サイクロン方式を採用していた「あのメーカー」の掃除機を誰もが思い浮かべますし、私自身も、たとえば当時日本で2つあったゴルフ専門チャンネルの高額な方を担当していたので「ワンランク上のゴルフ専門チャンネル」とキャッチコピーをつけ、ゴルフを行う富裕層の態度変容を促すなど、徹底的な差別化を行ってきました。
実際の「お作法」は別の機会にでもお話するとして「理想のキャッチコピーはどうあるべきか?」を念頭に置いてコピーを作ってみると、いままでとは少し違ったアウトプットができるかもしれません。いろいろ試してみてください。