この記事は「取引先への転職は問題ない? 取引先への転職で注意するべきこと」の後編になります。
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取引先に転職したい場合の注意点
ヘッドハンティングをされ、気持ちが動き転職へ前向きになった場合、嬉しい気持ちになるのは当然のことではありますが、一度冷静になって考えてみる必要があります。必要とされるのはビジネスマンとしてこれ以上ない嬉しいことです。しかし浮かれた気持ちになってノリで決めてしまえば後悔することになるかもしれません。ここからは取引先の企業へ転職したい場合に注意すべきことをいくつか挙げていきます。 自分が希望する条件にあっているか
ヘッドハンティングの場合は、現職より好待遇であることが多いですが、転職先はあなたの現在の年収を把握しているわけではありません。取引先としては好条件でオファーを出しているつもりでも、現在と比べると収入が減ってしまうこともあり得ます。そうならないよう給与をはじめとして、手当や福利厚生などについてもきちんと確認しておきましょう。
給与としては今より上がるとしても残業代が含まれての計算だったり、住宅手当がなくて手取りは減ってしまったりといったこともあります。転職に心が向いているのなら、その会社で一生働いていくかもしれません。転職する前に先方にきちんと確認をしておくことをおすすめします。 内定をもらうまでは絶対に他言しない
取引先に転職をする上で最も重要なことと言ってもよいでしょう。特にヘッドハンティングの場合は、最初は口約束のように始まることも多いです。自分の中では転職を決心していて現職の会社に報告をしたのに、話が流れてしまっては戻るに戻れませんよね。先方に転職することが確約される内定をもらってから初めて現在の職場には報告するようにしましょう。
求人サイトなどから通常の流れで取引先へ転職をする場合
自身の職場に不満がある、キャリアアップを目指すなどの理由で取引先へ転職をしたいと考える人もいるでしょう。引き抜きであれば就職試験らしいこともほとんどなく、簡単な面談で内定をもらうこともありますが、一般の転職希望者と同じように応募するのならば、面接は避けては通れません。面接官もあなたが取引先の会社の人間であることは実際に面識がなくても気づくはず。取引先だからこそ、面接時に気を付けなければならないことがあります。 現職についてマイナスのことを述べない
たとえ今の会社に不満があって転職しようとする際でも、現職についてマイナスのことは話さないのが面接における基本の姿勢となります。採用しようとする面接官からすれば、取引のある相手のことを悪く言う人に良い印象を持つはずはありません。さらには自分が所属している会社の企業秘密に関わる情報を安易に口にする人は、たとえ転職してきても同じようなことをすると捉えられかねません。現職の職場の雰囲気や仕事内容については客観的事実を述べるにとどめておきましょう。 取引先であることは志望動機に活かせる
転職したいと考えている会社が、現在の会社と取引先であることについては必ず面接の場で質問されるでしょう。その際におすすめしたいのが、「取引先であることを志望動機につなげる」という方法です。たとえば「今の会社で取引先についての良い噂を聞いているうちに興味がわいてきた」などと取引先であることを逆にアピールポイントとして利用することもできます。もちろんウソではいけませんが、取引先と関係があることでアピールにつなげることは十分に可能です。
内定が出たらすぐに今の職場に報告しよう
内定をもらい、転職の決心をしたらすぐに今の職場に報告しましょう。転職が決まるとつい転職先のことで頭がいっぱいになりがちですが、退職するまでは今の会社の社員です。きちんと業務の引継書を作るなど誠意のある対応をしてください。上司だけでなく今までお世話になった人へ挨拶をするといったことも忘れないようにしましょう。