この記事は「AI時代に営業はなくなる?営業の将来性について徹底考察!」の後編になります。
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営業マンは、顧客の細かな要望にも臨機応変に対応できる
例えば、商談を進める中で、もう少しここはこうして欲しい、金額がもう少し下がれば契約できるとあった時に、その場ですぐに調整して契約に結び付けることも可能でしょう。一方AIには、開示されていないデータや、状況によって異なる情報は含まれないため、臨機応変な対応は難しい部分です。
特に企業間の商談における値引き情報や、それに類する機密情報は社内でも気軽に共有されるものではありませんので、ネット上に情報は無く、AIが得られるものではありません。与えられる情報に限りがある以上、AIによる営業代替えには限界があります。こういったBtoBの世界でのAI移行は、まだまだ現実味がありません。
営業マンは、顧客の性格や感情面にも対応できる
例えば、人材派遣業の営業マンだったとします。20代~30代に人気のリゾートバイトの派遣業なんかだと、AIでも時給・想定月給・勤務地・希望職種・勤務期間と当てはめて、適した就業先を導き出して提案することが可能でしょう。しかし、この業界的な特徴として、顧客(求職者)に多くあるのが、”楽しさ”や”職場環境の良さ”といった条件面を求めることです。短期間のアルバイトをリゾート地で楽しく過ごしたい、という要望を汲み取って、顧客自身の雰囲気に合いそうなエリアという観点から、適した就業先の提案をするまでは人の力なくして実現できないでしょう。
営業マンは、新しい情報やテクノロジーも駆使できる
大量のビッグデータを解析することで生み出す提案という強力な武装も、日々更新され続ける情報や、新たに生み出されるテクノロジーに対応しているものではありません。どこまで汎用性があるのか?と考えた時にも、営業マンの方が優位であると言えます。広告営業に代表される、時代時代のトレンドに沿って形を変えていく業界は、変化に柔軟に適応していくことが求められます。AIが営業現場にいると役立つ場面もある
営業マンの代わりに提案内容を考えたり、顧客との商談をする役割ではなく、営業補佐の存在としては重宝することも考えられます。例えば、上司や関連部署とのミーティング日程の調整、商談先企業と業界の情報のリサーチ、案内メール等の送信、実施した施策のデータ解析など、秘書のようなアナリティクス役のようなイメージです。AIと人間、お互いの強みを活かした”協業”という考え方が、これからの営業現場の次のステップに来るかもしれません。