• 2024/03/15
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はりこらむ 第94回「不適切にもほどがある!~令和の常識、昭和の常識~」

  • 萩原 張広  
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不適切にもほどがある!~令和の常識、昭和の常識~


 ⇒第93回「リモートワークの可能性と課題について」はこちらから


 年が明けて新しいドラマが始まりましたね。テレビは殆ど見ないのですが、令和と昭和の比較が面白いドラマが始まりました。昭和のおやじが令和の時代にタイムスリップして、いろいろ騒動を起こす内容ですが、改めて見ると自分が若い頃育った昭和と現在の令和がカルチャー的に別の国みたいに違って面白いし、いろいろと考えさせられます。

 昭和に生きる主人公の阿部サダヲが演じるおじさんが、バスに乗ってタイムスリップするのですが、このおじさんはバスに乗ると一番後ろの席に座っていきなりタバコを吸い始めます。そう言えば私も記憶にありますが、昭和時代のバスには灰皿がついていましたよね。でもそこは実は令和の時代で、超ミニスカートの女子高校生や、耳からうどんを垂らしている若者(これはコードレスのイヤホンですが、このおじさんが「耳からうどん出てるよ」と声をかける)がバスに乗って来て、一番後ろでタバコを吸いながら話しかけてくるおじさんにびっくりします。ミニスカートの女子高校生にも、「何そんな足出して見せてんだ、男の気引くつもりか!」とセクハラまがいの事を言います。乗客は、おじさんをバスジャックの凶悪犯と間違えてバスを降りて避難します。しかもその状況をスマホに取られてSNSに拡散されて炎上します。なんか笑っちゃいますが、自分も昭和生まれの昭和育ちなので、当時の私自身が今の世の中に来たら、同じ事が起こりそうだと思います。その他にもそのおじさんは昭和時代では学校の先生という設定で野球部の顧問をやっているのですが、練習中に水を飲むなとか、部員に大声で怒鳴ったり頭を叩いたり、誰かがミスすると 集団責任と言って、部員を全員並べてけつバット(全員並べてお尻を突き出させて順番にバットで叩いていく)をしたりします。令和の人たちにとっては考えられない感じでしょうけれど、私たちの世代にとっては、「あったよね~」という感じです。

 おじさんは男女差別の発言は当たり前ですし、女性と接する機会があるとすぐにその女性の部屋に何もしないからと言って行こうとします。まあ昭和のおじさんがみんなそんな訳ではないです。その後、タイムスリップしたおじさんは令和の若者とだんだん接していくのですが、コスパとかコンプラとか今の世の中では普通に使われている言葉や概念が最初は理解できません。考えてみれば私たちは40年以上の時間をかけて少しずつ変化に対応して今の時代を生きていますが、当時からで言えば劇的な変化なわけで、当たり前ですね。このドラマのコンセプトは令和と昭和の違いを表現しながらも、どちらが良いという事ではなく、それぞれにある良さや、今の時代の若干の生きづらさ、そんな中でも忘れてはいけない本質的な事を訴えているのかもと思います。

 働き方についても主人公のおじさんと令和の会社の管理職やコンサルタントが議論するシーンがあって(何故かシーンによってはミュージカル風に表現されている)、コンサルタントが、「令和の時代は働き方改革で、時間に制限があって、何かとハラスメントを気にしながら働かなければならない」と言うと、そのおじさんは「そんなの働く人が決めればいいじゃん。だいたい昭和の働き方の方が世の中成長してたぞ!」と言います。コンサルタントは、「それはそうだけど!」と言って言い返せないシーンがあって、ちょっと考えさせられますね。

 日本は成熟社会に入って、成長する事だけがすべての人の幸せとは限らないし、弱者を守るなど価値観の多様化に対応していく事は重要だと思います。個人的には昭和時代に、当時の大人が考え方を押し付けてくる感じや、上下関係の厳しさがあって自由に自分の意見を表現しづらい事が嫌いな若者だったので、今の令和の時代が嫌いなわけではありません。ただ善意で指摘しようとしても、ハラスメントに対する対応の難しさなどから遠慮してしまう事、リスク感覚やコスパが先行しすぎてチャレンジする人が少ない風潮の世の中になってしまうと機会も減って、成長意欲のある人達の可能性を奪ってしまうおそれもあると思います。昭和の良さも活かしながら新しい時代を創って行きたいですね。

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■萩原 張広 Profile
株式会社エムエム総研代表取締役CEO。株式会社リクルートにて法人営業、営業マネージャーとして7年のキャリアを経て、株式会社エムエム総研を設立。法人営業のコンサルティングサービスを大手IT企業やベンチャー企業に向けて多数提供。1998年、ニューヨークでの視察経験から日本でのBtoBマーケティングの必要性と可能性を感じ、業態をBtoBマーケティングエージェンシーとする。以降、数百件のマーケティングプロジェクトに関わる。

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