心の中の声、友蔵のつぶやき!
~ネガティブは、ぼやっと!ポジティブは言語化して!~~
⇒第19回「人の本質を理解し遊べる社長になる ~トイレ事件ショック!~」はこちらから
普通に、いますよね!なんか顔の横に心の声の吹き出しが見えている人。
「ばかいってるんじゃねーよ!」とか「なんでこんなおやじに言われなきゃいけないんだあ!」みたいのが顔の横の吹き出しみたいに見えている人。逆に言葉に出すのが苦手だから口に出しては言わないけれど、「ありがとうございます……」、「感謝しているよ」みたいなのが読み取れる人。これはこれで嬉しいですね。
言葉に出さなくても人はいつも心の中でいろんな事を唱えています。結局何を言葉に出したかも大切ですけど、心の中で唱えている事が本当のその人の人格を作ってしまうし、他者からも、どっかで見えてしまうのだと思います。そんなに上手に二面性を続けられる人は少ないので。誰かの事を恨んだり、疑ったりすると、その人の悪口や疑いの言葉がとめどなく湧いてきて、そんな事を考えない方がよいのだけど、ループに入り込んでしまう事もありますね。言葉に出さない分、すごいひどい言葉や表現でその人を裁いたりして。
過去において私も、社長としてどうしてもメンバーの欠点や出来ない事ばかりが目に付いてしまう時期があって。いつも心の中で、あいつのあそこが良くないんだとか、なんでそうなるんだよ!みたいな事を思っていました。でもちゃんと冷静な時は、そんな言葉を出さずに飲み込んで、別な優しい言い方に変えたり、あるいは言葉をかけることもしなかったり。でも、お酒飲んだり、なんか事件があって感情的にぶれたりすると、そういった普段思っている言葉が出ちゃうんですよね。で、その後反省して自己嫌悪に陥る。
もちろん言うべき事は言わなきゃいけないし、相手に成長してもらいたいと思っていっている。でもちゃんとコントロールできていたかというと、そうでもない。
そんな中、何かの本で「心の中で言語化してしまうとそれが自己暗示でどんどん本当の気持ちになっていく」という事を学びました。悪い事や否定的な事は一時感情で思っても、言語化するのは止める。「そうか残念!」みたいなぼやっとした感じであえて放っておく。逆に誰かがいい仕事した時は、その事象や事実から何がすごかったのかを自分の中で言語化する。それをちゃんと相手に伝える。そうしているうちに、本当にメンバーの良いところに目が向くようになっていった気がします。
その後メンバーが増えて、自分が信頼できるメンバーに責任ある役割を任せる様になると、逆に任せた自分の責任を肯定する為に、その人の課題に多少目をつぶって、無理やり良い所だけを見ようとしていた部分もあると思います。他のメンバーから聞こえてくる、その人の課題にもう少し早めに耳を傾けていた方がよかったかもしれない。ここら辺は難しいですね。最近思うのは、これってリーダーのタイプや置かれた状態によって違うのだと思います。それを自分で自覚している事が大切ですね。
危機感が高い状況の時や完璧主義的に求めてしまうタイプの人は、どうしてもディフェンシブな考えになるので、うまくいかない要因ばかりが目に付くし、他者の見方が厳しくなります。そうした時ほどポジティブなところに目を向けようと自分の視点を変える努力が重要ですし、逆にいろんな事が順調な時や楽観的なタイプの人は、自分や他者の課題に向き合うタイミングが遅れがちになるので、そこらへんを意識して情報収集して向かっていく事が大切だと思います。置かれた状況や自分のタイプを意識して、心の中で唱える言葉をコントロールするみたいな感じです。
私自身は、本当はネガティブで要望性の高いタイプだと思うので、ポジティブな情報を言語化するように努めています。酔ったりしても、多少なにか事件があって心がピンチになっても、昔ほど攻め言葉が出てこないですね。ちょっとした意識の習慣ですけど、だいぶ変わった気がします。これプライベートでも一緒で、皆さんが友人や彼女彼氏に対して、配偶者や家族や子供に対しても同じだと思います。
■萩原 張広 Profile
株式会社エムエム総研代表取締役CEO。株式会社リクルートにて法人営業、営業マネージャーとして7年のキャリアを経て、株式会社エムエム総研を設立。法人営業のコンサルティングサービスを大手IT企業やベンチャー企業に向けて多数提供。1998年、ニューヨークでの視察経験から日本でのBtoBマーケティングの必要性と可能性を感じ、業態をBtoBマーケティングエージェンシーとする。以降、数百件のマーケティングプロジェクトに関わる。