2019年1月に中途入社、当メディア・マーキャリチームに配属され、新人マーケターとして日々奮闘する25歳の冨沢を追った連載記事。
6大卒という学歴や元カーディーラーという肩書がありながら自己ブランディングを全くしていない為、キャリアを活かしきれていない彼が、<マーキャリチームメンバーと関わる中で自身の希少価値の見出し方を日々学び、成長していくドキュメンタリー>です。本人許可の元、プライベートも完全にさらけ出したリアルな内容はメディア記事としては大変珍しいのではないでしょうか。創業30年以上のBtoBマーケティング専門会社の一員として働きマーケティングノウハウを吸収する中で自己ブランディング能力を身につけていくことができるかが見どころです。
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第15回「サッカーとスキル」
こんにちは。冨沢です。突然ですが、皆さんは学生時代に部活に入られた動機って覚えてますでしょうか?
「新しいことにチャレンジしたかった」や「仲のいい友達から誘われた」「過酷な環境に身を置いて精進したかった」等皆さんの状況によって千差万別かと思います。
そんな僕は高校当時、サッカー部に入部することを決心していました。
もともとサッカー経験者ではありましたが、新しい環境で心機一転し何か他のものにもチャレンジはできたはず。
しかし僕は彼女を作るためにサッカー部に入部しました。
「何でサッカー部に入部すること=彼女ができることになるんだ?とんちか?」
と思われる方に向けて聞きますが、サッカー部の女性と付き合っている率って異様にに高くないですか?
加えて僕が通っていた高校は男女比率4:6。男性が4、女性が6です。
これは確立的に言っても非常に女性と付き合える可能性が高いと思った僕は迷わずサッカー部に入部しました。
今までのサッカー経歴からパス、トラップ、シュート等の基本的なプレーは問題なくできます。
その上僕はエラシコというフェイントができました。
エラシコとはボールを外側から内側へ高速で移動させる高等テクニックです。その他の小技も一通りできる技量があったので、
レギュラー獲得
⇓
女性から一目置かれる
⇓
彼女ができる
というストーリーラインを容易に導くことができます。
そして新入部員の実力を測るための練習試合当日、僕は得意なポジションであるFWに配置されてやる気も満々。
ボールが回ってきたら持ち前のテクニックを披露してやろうと意気揚々に身構えていました。
試合は我が校が有利なペースで進みましたので当然僕にもボールが渡ってきます。
「今がチャンス」と僕は持ち前のテクニックを披露します。
エラシコ エラシコ エラシコ 一人躱してまたエラシコ。
相手が寄ってきてない時も余裕のエラシコ。
ピッチ上でボールとランバダ踊ってるがごとく相手を翻弄している僕。
はたから見ているとチームの攻撃のスピードを殺してボールをこねくり回しているだけ。
味方からの不満も募り、バッシングも受けます。
「おいっ競技間違ってんぞ。ダンスしたいならダンス部行けっ!」
「すっ、すいません。きゅっ、急にボールが来たので」
「関係ねえだろ!」
その練習試合終了以降、前線に置いても攻撃の糸口とはならない為、監督は僕をなかなか使ってくれませんでした。
最終的に僕に与えられた役割は交代でピッチに入り、華麗な足技を披露できる柔軟性を活かして前線でくねくねと動き回り、
ボールが来たらこねくり回す頭のおかしい控えというポジションでした。
相手の思考を攪乱する秘密兵器としての登用以外、出番がなかったです。
大会などでたまに応援に来る女性たちも途中交代で入り、ピッチをくねくね動きまわる僕を「目の錯覚」としか認識していなかったと聞きます。
サッカーを通して女性とお付き合いするのが本来の目的のはずなのに。
それでも三年間、気合で幻術使いとしての役割を全うした僕はとうとう学びました。
テクニック等の小手先技術を強化しただけでは意味がなく、競技中のチームメイトとの「コミュニケーション能力」や、戦況を把握するための「視野の広さ」、危険なスペースを埋めるポジショニングをする「判断力」、ワンツーなどのチームメイトとの「連携力」等汎用的ななスキルが重要であったこと。
そして現在移り、「今度企業対抗でのフットサルの大会に会社として出場するからチームに入らない?」と先輩から誘ってもらいました。
僕は高校時代の学んだことを活かし今度こそはと意気込みます。あとついでに先輩に聞いてみました。
「ちなみに、応援に女性ってどなたか来ますか?」
「いや、こないよ。女性が来たら男子が色づいてプレーに集中できないでしょ(笑)」
「そう…ですか」
もちろん、先輩の言ってることはもっともなので異論はありません。
こんなことでモチベーション落としたりもしません。問題は僕が成長しているかどうかという事です。
そして大会当日。
プレー中にスムーズにコミュニケーションをとれるようにするために試合前の談笑で空気を和らげます。
意識するのは味方との連携力や試合を有利に運ぶ判断力。試合開始の笛がなる直前に集中力を高めます。
そして試合開始の笛が鳴ります。
「冨沢君もっと前線から寄せて!後ろの守備がきつくなっちゃう」
「ハイ!」
「冨沢君パスしたら動いてもらわないとスペースがなくなっちゃうよ」
「ゼェッゼェッ…ハィ」
「冨沢君味方からボールとっちゃダメでしょ!」
「アヒッ、アヒッ」
流石に6年ものブランクがあると高校時代の動きなど到底できるはずもなくイメージに体がついていきません。
思考回路さえ鈍ってきます。
呼吸も切れ切れで筋肉も悲鳴を上げていた僕は早く交代してくれと思い、サイドラインをウロチョロしていました。
そしてついたあだ名は沢蟹。
幼いころからサッカーに熱中して取り組んできたのに、私利私欲に目がくらんでサッカーを道具として扱った結果、残ったものがカニ。
人間ですらないとは。遺憾の極みです。
自己ブランディングにおいて自分が何ができる(どんなスキルを持っている)人間なのか、
どうやってできることを増やしていくかは重要なテーマです。
個人の市場価値を計る一判断軸であるスキルという指標。そしてスキルには大まかに分けると2種類あります。
それは汎用的なスキルと専門的なスキルです。
自分が持っている専門知識や実践経験、技術力などは得意な業界で生きていくための強みになりますし、その練度が高ければ高いほど差別化要素にもなります。
しかし一方で専門スキルだけに依存しているだけでは市場価値を上げるのが難しいというのも事実です。
上司、部下、顧客、パートナーそれぞれとのコミュニケーション能力、プレゼン能力、マネジメント能力などの汎用スキルを磨いておくことも重要です。
そしてそれらのバランス調整をはかったり、掛け合わせて出来ることの幅を広げていくことこそが市場価値上げることや自己ブランディングにとって必要です。
第16回 マーケター冨沢【冨沢と禁煙】はこちらから