• 2019/10/16
  • 連載企画
  • マーケター冨沢

マーケター冨沢 17話目 【ブランディングと自己PRと自己アピール】

  • 冨沢  
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■マーケター冨沢
2019年1月に中途入社、当メディア・マーキャリチームに配属され、新人マーケターとして日々奮闘する25歳の冨沢を追った連載記事。
6大卒という学歴や元カーディーラーという肩書がありながら自己ブランディングを全くしていない為、キャリアを活かしきれていない彼が、<マーキャリチームメンバーと関わる中で自身の希少価値の見出し方を日々学び、成長していくドキュメンタリー>です。本人許可の元、プライベートも完全にさらけ出したリアルな内容はメディア記事としては大変珍しいのではないでしょうか。創業30年以上のBtoBマーケティング専門会社の一員として働きマーケティングノウハウを吸収する中で自己ブランディング能力を身につけていくことができるかが見どころです。

冨沢が運用するマーキャリのTwitterはこちら

第17回「ブランディングと自己PRと自己アピール」

皆さんこんにちは。
禁煙を始めてからというものの、チュッパチャップスを舐めては嗚咽を繰り返している冨沢です。

容易に台風一過とは言えない状況ですが、世間を恐怖に陥れた台風も日本列島を過ぎ去りましたね。
僕は3連休だったこともあり、バリバリとおせんべいを食べながらゴロゴロと漫画を読んでいました。
僕は例にもよってドラゴンボールを読んでいたのですが、改めてあのセリフを聞くと痺れますし、驚嘆しますね。

「私の戦闘力は53万です」

これだけで漫画の登場人物にもそれを見ている読者にも絶望を与えるセリフってなかなかないなとは感じます。
おそらくフリーザ=53万=恐怖の帝王のような等式が出来上がったことは彼自身のセリフや言葉遣い、行動が起因していると思います。

彼の登場シーンは美形の宇宙人と赤いとげとげを側近において自分は中央でふわふわ浮いている。
ただそれだけで「こいつは何か威厳があるなぁ」と感じちゃうわけですね。
それにあの地球を恐怖のどん底に陥れたベジータでさえフリーザにおびえていましたから、
僕ら読者全員がその時点で彼に潜在的な恐怖を感じてしまいます。

僕が思うに、彼は自己ブランディングができていると思います。
「私は宇宙の帝王でベジータのボスです」という自己紹介だったり、
53万という数字もただ伝えるような自己アピールだけでは僕もクリリンもそんなに恐怖は感じなかったと思います。
自己紹介と自己アピールと自己PRこれらは明確に区別して使われなければいけません。
例えばフリーザの場合だと

自己紹介文

「こんにちはフリーザです。
周りからはフリーザ様とか、宇宙の帝王とか言われています。職業は地上げ屋です。
戦闘能力の高い生物を集めて配下に置くことを趣味としています。特技は3回変身ができることです。
将来の夢は不老不死、ナメック星に来たのはドラゴンボールを集めるためで、
その為ならどんな残虐な手でも尽くそうと思います。ついでにサイヤ人を絶滅出来たらいいなと思っています。どうぞ宜しく。」

これでは「○○の年収は?彼女はいるの?結婚してるって本当?」の記事のような薄っぺらい情報になってしまいますね。
いくらフリーザと言えど相手は「フーン」とか「へー」のようなリアクションしか望めないでしょう。
これでは全然絶望できないし、悪役のシンボルとして認められない。

では自分の強みをもっと取り入れる自己アピール文の場合どうでしょう。


「こんにちはフリーザです。
職業は地上げ屋をしておりまして、宇宙ではちょとした有名人として私の名は轟いていました。
あの界王神ですら私の名前を呼んでいたのですから。
最初の方は仕事にも慣れずに、手こずっていました。
虐殺した原住民たちの断末魔を思い出し、良心を痛めてベッドで寝れない日が続きました。
しかし地上げ屋として活動を続けいくうちに仕事への誇りと責任感も増していきました。
仕事への手際も増していき、調子のいい日は一日に2件も征服しちゃって、月間征服率は最高で100%、合計征服数は数百にも及びます。
最近ではトレーニングの末、気づいたら体が金ぴかになりました。どうぞ宜しく」

こちらでもだから?といったような反応になっちゃうと思います。
私は○○ができるといったところで、それを聞いた相手の反応としては「あっそうですか」としか反応できないと思います。自分が○○ができることで、相手にもたらす結果について言語化できていないので相手も困惑してしまうでしょう。

では自己PR文になるとどうでしょうか?

「こんにちはフリーザです。
私は小さいころから惑星をいくつも潰して、その惑星の生命体を絶滅させてきた経験からサイヤ人のような虫けらは左腕一本で倒すことができます。
今までの実績から惑星フリーザという持ち星を持っていて、そこには高い戦闘力を持つ軍隊もいます。
もし不老不死という私の夢を阻むようだったらその軍隊を使って、一族もろとも根絶やしにしましょう。
また、生まれつき体も頑丈なので元気玉を食らっても死ぬことはありません。それどころか100%フルパワーまで発揮出来ちゃいます。
その力をもってしてできの悪い部下がいたらためらいもなく処刑するのが最近の私の流儀です。
ところであなたはドラゴンボールを持っていますか?どうぞ宜しく。」

だいぶ「こいつに歯向かったら恐ろしいな」というイメージが想像できてきました。
僕だったら迷わず持っているドラゴンボールすべて差し上げてしまうのですが、仮にこれがネイルならそうはいきません。
曲がりなりにもナメック星最強の戦士ですから、なんやかんやぶつぶつ言いながらフリーザに歯向かうでしょう。

では最後に、さらに恐怖のイメージ付けをする為に余計丁寧な口調で話してみるとどうでしょう。

「私はドラゴンボールを集めているフリーザというものです。
皆さんの惑星にも宇宙の帝王という名は響いているのじゃないですか?もし知らないようでしたら教えてあげましょうか。全宇宙一の私の恐ろしさを。
えっ?なんでドランゴンボールを集めるかって。なあにつまらない願いですよ。不老不死を頂こうと思って。
なのでもしもドラゴンボールを渡さないようだったり、私に協力しないようでしたら地獄の苦しみを味合わせてあげますよ。なぜなら…」

変な黒いふわふわに乗りながら、やたら上品な口調で、にしては下はパンツ一丁で彼は言います。

「私の戦闘力は53万です」

僕もネイルもこれには脱帽です。おとなしくドラゴンボールを渡してしまいます。
ベジータだって思わずぶるぶる震えて涙しますよ。役者が違う。


そこで僕は気づいたわけです。フィクションのキャラ付けとブランディングってちょっと似てると。


マーケター冨沢 第18話【自己実現とブランディング】はこちらから

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