• 2020/11/20
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購買決定プロセスを知ることはマーケティングの基本!代表的な購買決定プロセスを2つ解説

  • マーキャリ 編集部
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消費者が商品を購入する際には一定の型があります。消費者は決してフィーリングで商品の購入を決めているわけではありません。消費者が商品を決定するまでの流れを「購買決定プロセス」や「購買行動モデル」と呼びます。


この記事では、購買決定モデルとして認知度が高い「AIDMA」と「AISAS」について解説しています。有名な概念ですが、意外ときちんと理解できている人は少ないもの。基礎的なところから解説していますので、ぜひ参考にしてください。

AIDMAは購買決定プロセスの基本

AIDMAは、消費者が商品を初めて知ってから購入にいたるまでのプロセスを、「Attention(認知)」「Interest(関心)」「Desire(欲求)」「Memory(記憶)」「Action(行動)」の5つの段階に分け、それぞれの頭文字をとったものです。1920年代に米国のサミュエル・ローランド・ホール氏によって提唱されました。商品を知ってから購入に至るまで5つのステップがあるとするものですが、大きく「認知段階(Attention)」「感情段階(Interest・Desire・Memory)」「行動段階(Action)」の3段階に分けられます。


以下の画像のような表に、自社の商品について各項目を埋めていくと課題が分かりやすくなります。想定課題とは、「予想されるリスクや課題」を、コミュニケーション設計とは「何を・どのように・誰が」といったアクションプランを言います。


https://media.mar-cari.jp/article/detail/760


それではAIDMAのそれぞれの要素についてみていきます。

Attention(認知)

認知段階であるAttention。これは企業側から消費者に認知してもらうための施策を行い、消費者に知ってもらうという段階です。たとえばテレビや新聞、雑誌、さらにはインターネット広告を活用して消費者に認知させます。ここでは相手の目に留まることが何より重要です。インパクトのあるキャッチコピーや目を引くグラフィックさらには耳に残るメロディーなどを駆使して消費者に認知させます。インターネットやSNSが発展した現在では、インフルエンサーを起用して商品PRをしてもらうといった「インフルエンサーマーケティング」と呼ばれる手法も生まれています。  

Interest(関心)

消費者が認知した商品に対して興味関心を持つ段階です。ここからはAIDMAの3つの段階のうち、ここから感情段階に入ります。ここでは消費者にとって有益な情報を与えることが重要。商品が気になっている人に向けて、もっと興味をもってもらうようにすることが目的です。具体的には、自社サービスに関連した情報をまとめたブログ記事の提供や、折込チラシや資料の提供が該当します。  

Desire(欲求)

消費者が商品を本格的に欲しいと思う段階です。「欲しい」という感情を抱いている段階なので、ここも3つの段階のうちの感情段階にあたります。「気になる」の段階から「欲しい」という段階に発展したら、消費者にメリットがあることを示すのが重要になります。ここでは商品の魅力を強く感じてもらうために無料サンプルやトライアルの提供、商品の詳細な情報を伝えるなどを行います。 

Memory(記憶)

Memoryは消費者があなたの会社や商品を記憶に残す段階です。ここも3つの段階のうち感情段階にあたります。消費者は「欲求」を抱いたとしてもその場で商品を購入するとは限りません。新商品のお菓子などならまだしも高額なものなら即決は難しいですよね。また、BtoBでのやりとりなら社内での承認を通す必要もあります。


すると実際の購入まではタイムラグが生まれますので、きちんと消費者に覚えておいてもらうことが重要になるのです。注意すべきは、覚えてもらうことがゴールではないということ。もちろんゴールは購買です。この段階では適切なタイミングでダイレクトメールやメルマガ配信を行い、リマインドを行うことが重要になります。  

Action(行動)

AIDMAの最後のフェーズはAction(行動)です。ここは3つの段階のうち行動段階にあてはまります。これは消費者が購入という行動をおこすことを指します。購入の気がそがれないよう、工夫も必要なところです。決済方法を複数用意する、サイトからの購入なら購入ページを分かりやすくするといった工夫でスムーズに購買につなげる必要があります。

AISASとAIDMAの違い

ここからはAISASについて解説していきます。AISASは「Attention(認知)」「Interest(関心)」「Search(検索)」「Action(行動)」「Share(共有)」の5つの段階で構成されています。AIDMAの考え方をインターネットが普及した現在の消費行動にあてはめたものです。 AIDMAはインターネットによる購買行動の主流化に合わせ、電通が提唱したモデルです。2005年6月に商標登録されています。5つのうち、「Attention(認知)」「Interest(関心)」「Action(行動)」は共通のものですが、「Search(検索)」「Share(共有)」は新たなものとなります。この2つの項目について解説します。 

Search(検索)

商品を認知させ、興味を持ってもらうところまではAIDMAと共通です。インターネットが発達した現代においては、興味を持ったものについては自ら調べることができます。これが「Search(検索)」です。検索とは、検索エンジンを用いたものだけでなく、TwitterなどのSNSでの検索も含みます。このフェーズでは、消費者がスムーズに購入に至れるように、検討する材料を提供することが重要です。 

Share(共有)

消費者は、検索して自分に必要であると判断した商品を購入します。購入したものについて口コミサイトやSNSなどで感想を発信したことがある経験をしたことがある方は多いでしょう。AISASモデルにおいて、顧客が購買行動の次に行うのは「シェア」です。シェアを活用することで、第三者へ情報が波及することが見込めます。もちろん悪い口コミも広がりやすいので注意が必要です。


この段階では実際の購入者の感想や活用事例をホームページなどに載せ、他の見込み客が商品を購入することを後押しできる環境を整えることが重要になります。 SNSを使えば誰でも簡単に発信ができる時代において、その力を無視することはできません。むしろ上手く活用することで、より多くの消費者にアプローチできます。



AIDMAとAISASの2つの購買行動モデルを紹介しましたが、どちらが優れているかというものではありません。AIDMAは1920年代に提唱されたものではありますが、かといってそれが「時代遅れ」だということではありません。人の購買までのステップは技術の発展に伴い変化しますが、本質が変化したわけではありません。


1つの手法にとらわれず、柔軟な発想で対応していくことがマーケティングを行う上で非常に重要です。

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