株式会社日経BPは2020年9月3日「日経クロストレンド」が作成した「トレンドマップ 2020夏」を発表しました。18年夏から開始した本調査は今回で5回目で、新型コロナウイルスの影響が本格化した20年上半期のトレンド変化を踏まえた初の調査結果とのことです。(参考:コロナ禍を受け初調査 日経クロストレンド「トレンドマップ 2020夏」を発表)
前回の20年冬調査と比較して、
将来性スコアが最も伸びたキーワードは下記です。
技術分野・・・「ロボティクス」「DX(デジタルトランスフォーメーション)」「人間拡張」
マーケティング分野・・・「チャットbot」「DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)」
消費分野・・・「ワーケーション(ワーク×バケーション)」「サブスクリプション消費」
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000041279.html
躍進するデジタルトランスフォーメーション
技術、マーケティング、消費の全分野の中で将来性スコアが高く目立ったのが「DX(デジタルトランスフォーメーション)」(4.41)です。
テレワークの普及により、Web会議システム(ZoomやGoogleのmeet、マイクロソフトのTeamsなど)やチャットツールが普及したり、フードデリバリーや通販、ECなどBtoCのDXも加速していっています。
また、経済インパクトにおいても、(3.62)とスコアを伸ばしていて、スマートフォン、クラウド、AI、IoTについで、5番目に位置しています。
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000041279.html
期待が高い分、DXの本質を理解する必要がある
次の経済産業省の定義によると、DXのゴールは、企業が競争上の優位性を確立するための手段としてデータとデジタル技術を活用することが謳われています。
“企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること”
出典:https://www.meti.go.jp/press/2018/12/20181212004/20181212004-1.pdf
現在、スマートフォン、クラウド、AI、IoTの普及、コロナ禍が相まって、デジタルトランスフォーメーションもバズワードのようになっていますが、デジタル化は目的ではなく、手段と言えます。デジタルトランスフォーメーションを進める上では、競争優位性、つまりマーケティング的な考えが基本にあるべきですね。