• 2020/08/28
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法人営業が目指すキャリアプランにはどんなものがある? 考えられる選択肢を知っておこう

  • マーキャリ 編集部
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目次

この記事では、法人営業職として仕事している方やこれから法人営業職を目指す方に向けて、法人営業にはどんなキャリアプランがあるのかについて解説しています。ぜひ参考にしてください。

そもそもキャリアプランとは何か

キャリアプランという言葉について、なんとなくのイメージはあっても具体的にどういったものか分からない方は多いのではないでしょうか。キャリアプランとは3年後や5年後、10年後さらにはその先の生涯に至るまでの期間において、仕事に関する目標を設定し、その実現のためにどのようなキャリアを積み上げていくかを考えた計画のことです。


幸せが人それぞれ違うように、キャリアプランも人によって異なります。そして、どういったキャリアプランが正解だといった絶対的なものはないことは頭に入れておいてください。たとえば、出世は望まないといったものも立派なキャリアプランだと言えます。この記事では法人営業のキャリアプランの例をいくつか示しますが、最終的には自分で考えて計画していくものですので、その点は誤解しないようにしてください。  

キャリアプランを立てる必要性

キャリアプランとは、働いていく上での自分の道しるべとなるものです。キャリアプランを立てることで初めて主体的に仕事に取り組めるようになります。キャリアプランがなければ、会社に言われたままの仕事をこなすだけで終わってしまいます。


かつて日本では終身雇用が当たり前としてありました。しかし、近年では大企業であっても経営破綻をすることは珍しくありません。つまり「大手に入社したから将来安泰」とは言えないのです。終身雇用が前提としてあった時代では、入社数年で転職を行うことは「根性がない」、「我慢がたりない」などと言われたものでしたが、今ではキャリアアップのために他社に転職することは珍しくなくなってきています。


キャリアプランを立てることで、自分に軸ができます。「こんな仕事がしたいからこの勉強をしよう」などと考えられるのも、キャリアプランがあるからこそだと言えます。将来自分がなりたい理想像があるから、理想の実現のために必要なことが見えてくるのです。たとえば、今の職場で働くことが理想に近づくことにつながらないのであれば、異動を希望したり、転職を考えたりもできます。

キャリアプランは早めに立てよう

キャリアプランは、営業職に限らずなるべく入社して早い段階、入社前の段階で立てるのがおすすめです。これは男性女性、新卒中途派遣などを問わず同様です。


またメーカーか商社かといった業種によっても左右されるものではありません。「入社するまで実際にどんな営業活動をするか分からない」といった点はあるものの、「入社したらどんな営業がしたいか」というビジョンを持つ意味でもなるべく早めに、具体的にキャリアプランを描いておくのが重要です


ビジョンやキャリアプランをたとえおぼろげでも持っておくことで「自身がしたいこととマッチしているか」が判断できるようになります。「会社に慣れてから考えよう」とすると、どうしても後回しになったり、会社主体で考えたりしてしまい「営業職の自身が本当に望むキャリアプラン」が作りづらくなります。


もちろん、入社後に自分のキャリアプランと会社における自分のギャップに気づき、キャリアプランを実態に沿ったものに変更したり調整したりすることはあるでしょう。しかし、キャリアプランは自身が本当に望むキャリアを歩むためのもの。情報が少ない段階であっても、キャリアプランを考えることに越したことはありません。

法人営業のキャリアプラン

ここからは、法人営業のキャリアプランとして代表的なものを紹介していきます。 

管理職への昇進を目指す

法人営業職では、主任から係長、課長、部長といったルートで同じ会社の営業部門の中で昇進を目指すのが一般的なキャリアです。しかし、それぞれの役職には席に限りがあります。たとえどんなに優秀な営業人材であったとしても、その人物を部長に据えるために今までなかった第二営業部を作るなどは考えにくいですよね。


管理職への昇進を目指すことは、法人営業職として最もスタンダードなキャリアプランです。しかしその分営業組織内での競争も激しい世界となります。営業プレイヤーとしての評価が重要な係長クラスまでは営業力に自信がある方は比較的スムーズに昇進できますが、それ以上の役職になると自身の営業能力ではなくチームをまとめて結果を出すマネジメント力が問われるようになります。自身の営業力とマネジメント力はまったく別の能力です。特に営業力に自信がある場合は、部下がなかなか営業成果を出せないことをもどかしく感じることがあるでしょう。


自身の営業能力がそのまま評価に直結する状況を好む人も多いです。その場合はあえて営業部長のような管理職を目指さずにある程度の昇進で止めるというのも1つの方法です。  





営業経験を活かせる別部署へ異動する

法人営業職として入社したからといって、生涯営業職であることにこだわる必要はありません。自身が理想とする働き方は年月や経験とともに変化していくのが通常です。キャリアプランは自分の軸となってくれますが、最初につくったキャリアプランに従わなければならないわけではありません。より理想とする働き方が見つかれば、新たに営業職でない自分の理想となるキャリアプランを作成すればよいのです。


たとえば同じ営業部署内なら営業企画が、他部署ならマーケティング部が営業の経験を活かしやすい職種となるでしょう。営業企画は企業によっては専任の担当を設けていなかったり、マーケティング部に所属していたりすることもあります。


営業企画は、一言で表すなら「営業職が製品やサービスを販売するための企画を立てること」ことが仕事です。営業を成功させ、売上目標を達成するために、営業戦略を立案したり、パンフレットなどの販促ツールを制作したり、競合の情報収集などのさまざまな業務を行います。そのため、営業企画の業務内容は非常に広い範囲のものとなることが多いです。企画を立てるだけでなく、実際に企画を実践するところまで担当することもあります。


消費者やクライアントに対して営業をかけやすくし、売上を得るために、法人営業職がアプローチをかけるまでの前段階までを担当するのが営業企画です。目標達成のため、営業一人ひとりのモチベーションを上げることや、売れる環境を作ることも求められます。


営業の経験のない人間が営業の戦略の提案をしても机上の空論となりやすく、現場からも「営業のことを分かっていない人間に言われたくない」といった反感を買いやすいです。しかし営業経験があり、しかも結果をしっかりと出した元営業職からの提案となれば営業側の見る目も変わってきます。営業企画は、営業経験者こそが行うべき役割だと言えるでしょう。


マーケティング部は、「商品が売れる仕組みをつくる」ことが仕事です。既存の商品の改良や新商品の開発などもマーケティング部が大きく関わってきます。営業とマーケティングは大きく役割が異なります。マーケティングでは、展示会などで情報を集めた見込み客のリストを作り営業部にパスをするのですが、マーケティングと営業の間でしっかりとコミュニケーションがとれておらず、せっかくのリストが無駄に終わってしまうことが少なくありません。


仕組みをつくるマーケティングと、商品を売る営業では大きく役割が違います。しかし、営業の目線に立つことや営業の経験があることで「リストは営業が使いやすいものかどうか」、「開発中の新商品は、実際に売るとなると営業からこのような意見が出るのではないか」などはイメージしやすくなります。  

転職・独立を目指す

キャリアプランの中に転職や独立が含まれていても問題はありません。むしろこのまま社内の営業職として働いていても理想に近づかないのであれば、積極的に転職や独立を考えるべきでしょう。ひとつだけ注意点を挙げるとすれば、転職の場合は今の会社で結果を出してから行う方がよいでしょう。なぜなら、今の会社で営業職として芽が出なかったから転職をしようとしていると思われてしまっては面接や書類選考といった採用シーンで不利になるからです。



人生の中で、仕事が占める時間の割合はとても大きいです。キャリアプランを作成することは、そのままライフプランを立てることと近いです。自分の理想とする働き方を考えることで、ぜひ理想のキャリアを築く第一歩としてください。 

キャリアプランは「WILL・CAN・MUST」で組み立てよう

営業職に限らずゼロからキャリアプランを立てようと思っても、どこから考えればよいのか悩んでしまうことが多いです。キャリアプランの作成には「WILL・CAN・MUST」の3つの要素に分けて考えるフレームワークが有効です。

WILL:したいこと

「WILL・CAN・MUST」の1つ目、「WILL」は自分がしたいこと、なりたい自分を指しています。就職や転職、キャリアプランを考えていく上で最も重要なのは「自分が何をしたいのか」、「どんな人になりたいのか」を明確にしていくことです。 「どんな仕事をしたい」よりも広い意味で「どんな生活がしたい」といったところから考えるとイメージがしやすいです。

CAN:できること

専門性や人と比較して考えるのではなく自分ができることを紙に書き出してみてください。プログラミングや外国語などのスキルだけでなく、人としての性質でも構いません。CANの項目は、新卒からの就職であれば自己PRに通じるところがあります。


一方、転職で営業職を目指す場合は、即戦力が求められます。その場合はCANの項目には、自分のスキルや経験を書き出すことになります。


CANの項目を書き出す際には、できれば信頼できる周りの人に自分の性格や能力について聞いてみると自分が気づいていない性質が見つけやすいです。自分が営業に向いているかどうかいったことも率直に聞いてみるとよいでしょう。

MUST:しなければならないこと

会社から期待されていることと言い換えられます。やりたい・やりたくないにかかわらず自分の業務として割り振られているものが該当します。たとえば営業部のチームリーダーなら「営業目標の達成」や「チームメンバーの教育・管理」などが挙げられるでしょう。


3つの項目を書き出すと、重複しているものが出てきます。たとえばWILLとCANが一致していることは、「したいこと」と「できること」が一致していることになるので理想的な状況です。しかしMUSTに含まれていなければ、会社からは求められていないわけですので、自分がしたいことができる部署への異動や転職を検討した方が充実した生活が送れるだろうとなるわけです。WILLとCANが一致するものは、キャリアプランを考える上で特に重要になります。


WILLとMUSTだけが一致している項目は、「したいけど期待に応えられていないこと」を表します。経験を積むことや周りに援助を求めることが必要な項目だと言えるでしょう。


CANとMUSTだけが一致している項目は、「会社の期待には応えられているが自分がしたいとは思っていない項目」です。業務をこなすという意味では問題はありませんが、自分がしたいことではないので精神的なストレスを感じやすい状態にある項目と言えます。 3つの項目が重なるところは自身キャリアプランの核となる部分です。この項目は最もモチベーション高く行動できる項目になります

法人営業への転職は未経験でもOK

営業職の多くは未経験からでも応募できるのが特徴です。個人営業でも法人営業職であっても同様です

もちろん企業によりますが、他業種・他職種からでも転職可能な場合が多いです。 法人営業職のほとんどは営業成績がそのまま収入や昇進に直結します。このことを「やりがいがある」と感じられるのなら、法人営業職でチャンスを掴めるかもしれません。


転職にあたっては転職エージェントを活用し、自身のこれまでのスキルや経験がどのように法人営業に活かせるかに加え、そもそも法人営業職に向いているかどうかといったところから相談してみることをおすすめします。


ひと口に法人営業職といっても業種や業界が違えば営業方法が大きく異なることもありますし、営業であっても営業以外の業務まで担当することもあります。イメージだけで転職活動を行うのではなく、リアルな声を転職エージェントから聞くのがキャリアプランを立てる上でも有効です。

法人営業の面接時のポイント

営業職へなるための就活面接で必ず問われる志望動機と自己PRに関してはしっかりと準備しておきましょう。

志望動機と自己PRは混同されやすいものですが、きちんと分けて考えるべきです。たとえば志望動機を聞かれる「弊社を志望した理由はなんですか?」と、自己PRを求められる「あなたが弊社に貢献できることはなんですか?」と2つの質問に対してまったく同じ回答にはならないはずです。面接突破本にあるような例文をそのまま記憶して言うのももちろんNGです。


志望動機がその会社に入りたい理由、自己PRとは、自分自身がどんな人間でどんな能力があるかをアピールするものです。「この会社に入りたい」という気持ちを伝えるのが志望動機、「実際にどう役に立てるか」を伝えるのが自己PRとなります。


面接官の立場になれば、会社に入りたい熱意の強さだけでなく「営業としてやっていけそうか」、「戦力になりそうか」といった点も気になるはずです。だから採用シーンでは志望動機と自己PRのどちらか一方でなく、両方を問うのです。


自己PRを作る際にはエピソードを通して説得力を持たせるのがおすすめです。もちろん会社の業務や仕事内容に関連がある自己PRであればベストです。未経験からの営業職への転職を狙う場合には、これまでの自身の経験と照らし合わせて、どのような点で力が発揮できそうかと考えるとよいでしょう。どうしても営業と関連づけることが難しい場合は、汎用性の高い、「コミュニケーション能力の高さ」をアピールするようなものでも問題はありません。

キャリアプランは人に左右されない自分だけのもの

営業職になるかどうかをはじめ、さまざまな選択肢があるなかで、どれが自分にとってベストのものか。それは自分でしか判断できません。キャリアプランは、他者から評価されるために立てるものではないからです。

ときには途中で営業職から営業関連職に異動しようとすることや転職・独立しようとすることを「これまでやってきたのにもったいない」と思うことがあるかもしれません。

しかし、キャリアプランをしっかりと立てることで自分が何のために働いているのかということに立ち返ればきっと後悔のない選択ができるはずです。

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